フットレスト整備法・パート3
フットプレートがすぐ下がる
フットレスト(フットプレート・足乗せ・足板)を上げたはずなのに、いつの間にか下がっていたり
ちょっと触っただけですぐに下がってしまったり・・・そんなのを見かけたことはありませんか?
フットレストを上げたつもりで移動しようとして、そこに足をかけてしまい「転倒⇒骨折」と繋がる
危険性が非常に高いケースです。
また、フットレストは「固過ぎず、緩すぎず」という微妙な抵抗がないと操作に不自由します。
↑今回やってきたのはこのタイプ。肘掛の当たり防止にバスタオルをまいてます。
見た目はよくありませんが、現場が判断してやったことなので何もいいません。
↑このフットレストがちょっと触れるだけでパタッと下がってしまうのです。
(今回もシャッタースピードを遅くして動きを表現してみました。)
↑早速、車椅子を横にして分解し、原因を調査します。
↑ネジ1本で簡単に外れました。
↑中には、つぶれた爪が2本突出していました。
,2つとも歪みで根元が白くなり、隙間が無くなっているのがわかりますか?
(かなり昔のタイプは中央に金属プレートが1枚セットされていました。)
↑ドライバーで隙間をつくってみました。新品時にはこのくらいだったのでしょう。
表面も丸く削れています。弱いプラスチックで抵抗をかけ続けるには限界があります。
↑さて・・・構造に問題があったことが判明しましたので、早速修理に取り掛かります。
考えましたが、人工的な隙間と弾力を長期間確保するにはゴムが一番でしょう。
(以前、
ハンドリム加工でも紹介したゴムを切って使います。)
↑このように隙間にゴムを差し込み(押し込み)ました。
↑元の場所に戻して、注油します。反対側も同様に整備しました。
↑「あっ!」という間に完成です。材料さえ揃っていれば10分もあれば両方できます。
中途半端に落っこちるフットプレートは非常に危険です。
※日常点検項目の、
フットプレート高さと動作チェックは大変重要になります。
(介護型リハビリシステム研究所)