「タイヤ(大車輪)」整備法・・・パート2

     大車輪・簡単交換術⇒その弐

白系の車椅子タイヤは黒タイヤに比べ弱くすぐに磨耗しやすいことは「何度も」述べてきました。
ブレーキのかかった状態でズルズルと移動していると、タイヤの表面は消しゴムのごとく簡単に
綺麗に削り取られてしまいます。 それが長期に渡ると以下のような悲惨なタイヤになります。
今回も大車輪の総取替えを行いますが、別角度でも撮影していますので是非ご参考ください。

さて!運ばれてきましたよ〜。つるつる坊主(マルコメくん)のお出ましです。

↑ここからでもよくわかりますが、拡大したのはこちら↓

「つるつるてん。」というやつです。んまぁ〜、よくここまで!という感じですね。参りました。

・・・今回も、ボルトを外してリムごと交換します(時間的には10分〜15分もあれば十分です)。


↑左はドナー(以前紹介した部品取用車椅子)、右は今回の患者です。


↑作業効率を上げるには、まず裏返しにしましょう。何といっても楽に行えます。


前回も紹介しましたが、ネジの共回りを防ぐため両方に工具を当てて固定します。
あとは互いに左回し方向に力を入れてネジを外し、大車輪を外します。


↑取り外している途中の画像。今回、2台の大車輪の径は同じでしたが、ボルトの大きさが
異なりました。本体の取り付け穴は同じようなので問題なく取り替えることができそうです。
本体の取り付け穴から外れない・取り付けられない場合は木槌か何かでトントン叩きます。


↑比べてみたら、こんなにも違いました。ドナー様様です。捨てたらバチが当たります。


↑はい!できあがり!でも、ここでやめたらいけません。
なぜ、車椅子のタイヤがツルツルだったかを考えると、ブレーキが甘かったということが
容易に推測できます。
しっかり止まるブレーキなら、ブレーキをかけたままで移動できないはずだからです。
・・・と、ゆーことはプロであるなら、きちんとブレーキ整備をして戻す必要があるんです。
対処(対症)療法だけでなく、元から断つという意識は整備をする上でも重要と考えて下さい。


↑このタイプの車椅子はここの部分のネジを2箇所緩めます(なめないように注意して)。


↑手で位置をズラせない時には、このように適当にコンコンと叩いてズラします。
後は、ブレーキがきつ過ぎず、ゆるみ過ぎずという場所でネジを締めて固定します。

●以上で整備完了です。これでまた一台の車椅子が現場復帰を果たしました。
 「がんばってくれよぉ〜!車椅子くん!!!」

                                   (介護型リハビリ研究所)

つるっつる!!
全てのネジは
左回りで緩める

 ↓
コン、コン!
@  A