リコールのシステム
消費生活用製品安全法
最近、ベッドや電動車椅子についての事故報告が目立つと思いませんか?
背景には昨年(2007年5月14日)経済産業省から改正施行された
「消費生活用製品安全法」によるものが大きいと思います。
最近(4/10)では、
スズキの電動車いす(シニアカー・セニアカー)がリコールとなりました。
<経済産業省リコール情報はこちら> <対象機種などの具体的情報はこちら>
そこで、経済産業省が発行した資料を基に苦労してまとめました。
その為、転用を禁止します。
( 詳しくは
経済産業省ホームページで確認しましょう。資料が山ほど出てきます。(^_^;) )
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「改正・消費生活用製品安全法」とは?
ガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒死傷事故、家庭用シュレッダーによる幼児の
手指切断事故などを踏まえて、国が製品事故情報を収集・公表し消費者を守る制度です。
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重大製品事故発生!
重大事故とは、死亡事故・治療期間が30日以上の傷病または後遺症事故、火災など。
【重大事故以外の製品事故】
製品評価技術基盤機構(NITE)に知らせる:0120-23-2529
↓
製造メーカーまたは輸入業者に報告
事業者はきちんと受け止め、真摯に対応する。
事業者が取り合わない場合は、個人・法人・団体を問わず経済産業大臣に申出できる。
↓
事業者の事故報告義務(知って10日以内)
<製造メーカーまたは輸入業者※は、製品名と事故の内容を大臣に知らせる※※>
※企業の規模を問わず、国内すべての消費生活用製品の製造または輸入業者。
※※大臣とは基本的に経済産業大臣。報告様式は経済産業省ホームページにある。
【事故報告窓口】経済産業省商務流通グループ製品安全課:03-3501-4707
↓
経済産業省による公表
<記者発表および、経済産業省ホームページで公表>
↓
事業者は原因調査し、回収などの措置をとる
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事業者が報告義務を怠った場合
<経済産業省ホームページで公表、必要に応じて記者発表>
↓
事業者に体制整備命令を発動
↓
命令に違反した場合は100万円以下の罰金
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車椅子をはじめ、ベッド、装具など当ホームページで取り上げている福祉用具も対象です。
経済産業省が出しているガイドラインの中には、
「
誤使用も含めた製品の使用に伴うリスクの洗い出しを行い、そのリスクを評価し、その結果を
製品の設計、部品、警告ラベルや取扱説明書にフィードバックする等、安全向上に努める。」
「
製品事故等の情報を基に、
製品の設計、部品、警告ラベルや取扱説明書の改良にフィード
バックすることにより、製品事故等の再発防止に努め、継続的に製品安全を向上させること。」
・・・とあります。これは当ホームページでも声を大にして常に訴え続けてきたことです。
単に、
PL法対策の警告と注意が中心の説明書じゃダメということです。
通常の車椅子は空気圧がきちんと正常に保たれていないと、安全な操作・制動はできません。
空気の入れ方、空気圧力の程度、点検期間、ムシゴムの具体的交換方法・・・
これらをしっかり載せないと説明書としては十分ではありません。
警告ラベルにしても危険と想定される場所にはわかりやすく貼り付けるべきだと思います。
これら長年の願いが実現しそうな行政システム(環境)がようやく整備されつつあるようです。
【追記】
以前、調子が悪かったデジカメが、リコール対象になっているのをネット上で知り、
新機種に交換してもらいましたが、その機種も後に何とリコール対象になっていました。
もう、別メーカーに買い換えようと思い、まさかとは思いつつ調べたら2度目のリコール。
メーカーには一度交換した時の情報が残っているはずなのに、あえて知らせてきません。
消費者はおかしいと思ったら調べてみるか、調査する機関に報告すべきだと再認識しました。
(介護型リハビリシステム研究所)