<危惧なる器具>
一本杖…そのC
一本杖の4回目となります。
今回は杖のストラップについての話題です。
3回目で紹介した登山用の杖にもついていましたが、手首にかける紐のことです。
この杖の先端は「登山用」に作られているため、
平地や屋内歩行での使用には適しません。
↑この杖紐(ストラップ)を手首にかけておくと、杖からちょっと手を離したい時に便利です。
例えばドアのノブとか廊下や階段の手すりを使いたい時などです。
杖ストラップについては、その他の環境整備でも
改良法と製作法について特集しています。
今回は、その便利なストラップで転倒する危険があるという報告です。
危険と思えるストラップの症状とは・・・・
ストラップずり落ち現象です。
施設や、病院勤めが長い方なら一度は見たことがあるかも知れません。
↑これがその「ストラップずり落ち現象」。
本来、手元近くにあるはずのストラップが途中(杖の中央)までずり落ちています。
これは、調整式杖の為、途中に凸となるネジ部分があるから引っかかっていますが、
引っかかる場所が何もないと・・・・
↑このように杖先ゴムの位置まで落ちてしまいます。
●意外なことにストラップずり落ちは、歩行中にはなかなか気が付きません。
こうなると、歩いていて踏みつける可能性が大です。
踏みつけたり、足がかかったりすると転倒する可能性が高くなります。
このような「ゆるゆるストラップ」を見かけたら早急に何とかしなくてはいけません!
↑原因はストラップと杖を繋いでいるゴムが伸びてしまっているから。
直接杖からストラップ用のフック(留め金)が出ている右側の様なタイプ↑はよいですが、
ゴム式の場合はこのような状況になります。要注意です!
応急処置として比較的簡単で確実なのは・・・
↑針と糸を用意してなるべくキツメに縫い付けます。
↑その後ボンドで貼り付けておけば、ずれる心配がなくなります。
もし、その場で応急処置ができなければ、
杖先ゴムを外してストラップごと抜き取っておいた方が無難です。
それにしても、この応急処置を今まで何度となく行なってきました。
(そのまま知らん振りして帰すことは、危険すぎます。その場の処置が大切です。)
このようなストラップを生産しないという、メーカーの対応も当然ですが、
ゴム紐で固定されたストラップはのびる可能性が高いため、購入しない方が無難です。
(介護型リハビリシステム研究所)
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リハビリシステム研究所
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●●「離床センサー・完成編」は次週公開を予定しています。●●
今回は「かいごの学校」12月号で
『杖特集』を4ページ組みましたので
その番外編としての特集です。