通販車椅子・パート3
インターネットの車椅子が届いたら(後篇)
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※ここで取上げる内容は、月刊誌「かいごの学校」とタイアップしている連載企画です。
ネットの通販車椅子を実際に「選び、購入し、届けてもらい、使用していく・・・」過程を、
「番外編&裏話」という位置づけで公開致します。<介護型リハビリシステム研究所>
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介護保険制度改定の煽りを受けて、インターネットなどの通信販売で
車椅子を購入される方は、今後確実に増えてくると思います。
インターネットの優良サイトでは品質が良い物を安く販売しています。
これは、店舗を置かない、サービスマンをおかない、在庫をおかない等の
工夫でコスト削減をしている為と思われます。
・・・ですが、価格だけを第一に購入すると思わぬ落とし穴もあるのです。
今回は、前回に引き続き「購入直後」の通販車椅子で失敗しないよう
気づく範囲でアドバイスしたいと思います。
【前回までのあらすじ・・・】
電話で注文して23時間で到着した「車いす」。価格は「本体9990円+送料500円」。
↑取り出し方にはコツ(裏ワザ)があります。
無事に取り出せても、直ぐに乗っては危険です。きちんと整備をしましょう!!
今回は乗るまでの話しです(*^-^*)/
↑殻を破って現れたばかりの車椅子。
でも、ここまま使ってしまったら、直ぐにでも事故を起こしてしまいます。
それでは、幾つかの整備ポイントがありますので順を追って紹介します・・・。
@・・・最初に車輪についている保護カバーを外しましょう。
↑大車輪についているビニールカバーをめくって外します。
↑キャスターにもついていますので剥がしましょう。全車輪で4箇所です。
屋内で使うからとそのままにしていると、乗り移りの際に滑る可能性があります。
ビニールは必ず剥がしましょう。
A・・・フットプレートを調整しましょう。
箱に入ってきた車椅子はコンパクトに収納するため、足のせ板(フットプレート)は
持ち上がって、完全に両サイドへ開いた状態になっています。
↑これを前に約180度方向転換させて・・・次に高さを調整します。
以前、床から5cm以上と説明しましたが、この車椅子の説明書には
7cm以上と明記されていました。より安全性を確保するためでしょうか?
↑説明書には必ず目を通しましょう。内容はわかりづらいと思います・・・(;^_^A
足板(フットプレート)の固定には付属のレンチが使えます。
↑高さが決まったら、レンチできちんと締め付けます。
このようにサイドから締めるタイプの他に、下から締めるタイプもあります。
締めつけ後はフットレストが動かないように確認してください。
自転車のサドル調整と似たような感じです。
フットプレートのネジはきちんと締めましょう。
B車椅子の空気圧をチェックしましょう。
製造直後は空気圧が正常値に入っていたとしても、保管された倉庫からユーザーの
手元に届く間に空気は徐々に抜けていきます。
↑届いた時点での空気圧は、ぐっと押さえるとこの位抜けていました。
これではきちんとブレーキがかからず事故を起こす可能性が「大」です。
↑空気入れでせっせと空気を注入します。
↑ぐっと押しても簡単には凹まない位の硬さが適当です。
凹むようならまだ空気圧が足りない証拠。ブレーキの効きが甘くなります。
ブレーキをかけたまま車椅子をこげるようだと、タイヤも直ぐに傷んでしまいます。
ただ、入れすぎにも注意しましょう・・・ここら辺のサジ加減が難しいんですが・・・。
空気はきちんと入れましょう。
Cレッグベルト(足の後方脱落防止ベルト)の脱着
レッグベルトは、屋内で立上り動作の多い方には足が引けずに邪魔になるケースが
あります。外しておいてシート背面にあるポケットにしまっておいても良いでしょう。
足が直ぐに落ちる時や、屋外に散歩する際などは装着しておいた方が安全です。
↑ボタン4個で簡単に外れるタイプ。マジックテープや紐式のタイプもあります。
レッグベルトは状況に応じて脱着しましょう。
車椅子は手元に届いても直ぐには乗れません。
乗る前にきちんと整備して安全に使いましょう。
↑「かいごの学校」とタイアップして注目している「松永製DM-80」
これを選んだ理由はネット上でたまたま一番安価だったから。
インターネットで販売される車椅子をチェックするのに、まずは
よく流通しているスタンダードを・・・と考えて選びました。
(介護型リハビリシステム研究所)
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