フットレスト整備法・パート6
フットプレートがすぐ下がる・・・その2
フットレスト(フットプレート・足乗せ・足板)を上げたはずなのに、いつの間にか下がっていたり
ちょっと触っただけですぐに下がってしまったり・・・時々、そんな車椅子を見かけませんか?
フットレストを上げたつもりで移動しようとした時に、フットレストが自然に下がっていると、
そこに足をかけてしまい「転倒⇒骨折」と繋がる危険性が非常に高くなります。
フットレストは「固過ぎず、緩すぎず」という微妙な抵抗がないと操作に不自由します。
・・・ですから、そのまま放置するのは危険ですし早期に何とかしなくてはいけません!!
以前も紹介したことがありますが、今回は多少「材料」を変えて行いたいと思います。
↑今回来た車椅子はこのタイプ。片方のフットレストが取り外してあります。
これは、この利用者がよくフットレストを上げずに乗り降りをしてしまうために、
苦肉の策として外したものです。
端の金具で怪我をしないようにタオルで覆ってありますが、見苦しいですねぇ・・・。
↑さて・・・残ったフットプレートが上げていても時々「パタン」と落ちてしまう状態です。
裏から見るとこのような構造になってます。可動部分に筋が入っていますね。
↑用意したのは、ドライバーセットとハサミとビニールテープ。
左下に前回使ったゴムベルトも用意していますが、今回は使いません。
何故かというと、ホームページを見てくれている方がなるべく用意しやすいものを・・・と
考えたからです。
↑まずは、ご覧のネジ1本を左に回して取り外します。
↑そうすると白いキャップが外れて、フットプレートも外すことができます。
↑今回も、前回同様の病巣部位です。
ドライバーの先で示した部分が白く折り曲がり、矢印部分が黒く擦れていますね。
↑ここに隙間をつけてあげないと、ブレーキがかからないというわけです。
結局は経年変化による「ブレーキ故障」なんですよね。
↑患部をアルコール(揮発性なので使っていますが、水でも構いません)で綺麗にします。
そこが乾燥する間に、次の準備をしましょう・・・
↑ビニールテープを5cm(定規がなければ親指位の長さ)位カットします。
↑そしたら、ベタベタする裏を表に巻いていきます。
1〜1.5cm(小指の幅)位の長さにします。
↑その後、ビニールテープを1cm角程度に切って・・・
↑そして、先ほど巻いたテープの端をフタをするように貼り付けます。
↑それをマイナスドライバーの先にかぶせ、予め少し広げておいた隙間に差し込みます。
(この時にプラスチックの爪を広げすぎると、折れる可能性があるので注意しましょう。)
↑片方2箇所行ったあとは、元に戻して潤滑剤を吹いておしまい!
その後、直ぐに現場へと復帰していきました。
実に簡単な作業です。逆に言うと、こんなに簡単な作業をやらない方が変です。
・・・まぁ、説明書には「フットプレートがすぐ落ちる」とか「トラブル補修の方法」とか一切
出ていませんから無理もありません。→
だからといって放置して良いわけじゃありません!
以前も書きましたが・・・
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立てたはずが落っこちるフットプレートは非常に危険です。
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※日常点検項目におけるフットプレートの、
高さと動作チェックは大変重要なんです。
見つけたら放置せずに、「直ぐに」何らかの対応をとりましょう。
(介護型リハビリシステム研究所)