車椅子のタイヤ強度

    <車椅子のタイヤ強度は上がらないのか?>


   このコラムでは、管理人が勝手気ままに感じたことを書き込んでいます。
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 車椅子に関しての特集を続けてきて、ついに100話が目前になってきました。
話題はたっくさん(山ほど)あるのですが・・・今、目の前にある事象を中心にしていることと、
興味ある内容、そしてその時のモチベーションに左右される為、それなりに大変です。。

 ですから、今までホームページ上で紹介しきたことは、「ほんの一部」でしかありませんし、
「これが全て」でもありません。おそらく言いたいことの1割も言っていないと思います。。

ただ、現場ではこれだけ頻繁に色んなことが起こるんですよ。見過ごしていませんか??
・・・ということを、なるべく伝えてきたつもりです。
毎日、同じことの繰り返しでは決してない・・・ということを実感してもらえれば嬉しいです。

 100話を目前にして、そろそろ1週間1話という自らに課した更新をやめようかな〜・・・
とも考えてもいます。 (;´д`)
 意外とストレスなんですよね〜、ホームページを管理する皆さんがそうでしょうけど。。

 それにしても最近の医療・介護の変化は激しすぎて対応する側も大変です。
今後、現場で本当に一生懸命やっている従事者が報われる時代が来るのでしょうか??



・・・・車椅子コラムですので、そろそろ車椅子の話に入ります。 ( ̄w ̄)

今回は「タイヤ」について考えてみたいと思います。。。

以前、「車椅子のタイヤはなぜ白っぽいのか?」という特集をしました。
結論は、施設の床にくっきりとタイヤ跡が残るから・・・とのことでしたが、実際にそのような
現場(跡)は見たことがありません。
むしろリネン類を運ぶキャスターの、黒い細い跡が見られることはよくあります。


<屋内で使うには、どうしても「見た目が浮いてしまう」黒タイヤ>



↑黒びかりした黒タイヤ。ある意味、美しいんですが・・・。

少なくとも、私の経験してきた範囲では床に黒い跡が残ることはありません。
黒タイヤを履いた車椅子は5年以上経過してもピカピカの状態なので、
白(灰色)タイヤに比べて格段に丈夫で耐久性があることは確かなようです。
ただ、やはり「黒」は見た目が「靴底=土足」というイメージが払拭しきれないんです。。

・・・もし興味がある方は、白タイヤが磨り減ってきたら一度黒タイヤを試してみて下さい。
かなり頑張っても、白い床に黒い跡を残すことは困難ということがわかると思います。
(床の跡を神経質に言い始めたら、荷物運搬用キャスターのタイヤも、従事者の靴底も、
ぜ〜んぶ白系にしなくちゃいけないんじゃない?・・・と、思うのは自分だけでしょうか?)

・・・・・まぁ、でも白系のタイヤの方が見た目はいいことは事実ですから、
本音としては「真っ黒でなくても今の技術でもっと丈夫にしてよ!」と、言いたいですねぇ。


<医療・介護現場で使うにはあまりに弱い白タイヤ>

↓以下に白系のタイヤがどれだけ弱いかという事例を紹介したいと思います・・・。





↑これはサイドの亀裂が広がって、そこからタイヤチューブがコブのように膨らみ、
ある日突然、パン!!という爆竹のような音と共にパンクしたタイヤです。
              (・・・まるで「くも膜下出血」のような発症のしかたです・・・。)

タイヤの溝は綺麗に残っていたのでこの事例には驚きました。この位、弱いんです。。

タイヤのゴムはオゾンに弱いらしいですが、病院・施設では環境改善のためにオゾンを
発生させる装置をよく使っています。  
ですから・・・取扱説明書に「オゾンの発生する場所で使用するとタイヤの老化を
促進させひび割れの発生原因となります。
」と表記されても、無理(無茶)な話です。

この辺りの耐久性は是非、改善を期待したいと思います。
それが無理なら最終的には「黒タイヤ」しかありません。
医療や介護の現場では、「見た目重視より、安全重視」が第一です。見た目も大切ですけどね。
タイヤゴムの裏(内面)にあるメッシュの構造強化も必要と考えます・・・。

           介護保険が始まって
   車椅子の耐用年数は4年から5年に延びました。
      25%も耐用期間を延ばしたのですから、
      パーツもそれに対応していくべきでしょう。


ちなみに最近では100円ショップでも、黒タイヤやチューブ等が購入できるようになりました。
(販売価格は100円より高い設定でしたが、ホームセンターで買うよりは安価だと思います。)
その気になれば、現場でも交換できる環境は揃ってきているのです。


     ※ちなみに、このホームページ全般に言えることですが・・・
       あくまで、よく使われている一般車(スタンダード製品)の話です。
       高級車でしたら十二分に解決されている内容だと思います。




                                 (介護型リハビリシステム研究所)

車椅子気ままコラム・・・第15回