フローリング線の謎

〜 電動車いすのキャスター耐久性 〜



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 長いこと「YA●AHA製の電動車いす」を乗り継いできた方が、
自費で新車に乗り換えて1年近く経とうとしています。

 このメーカーの車いすは同じタイプ(仕様)でも互換性をなくすため、
モデルチェンジ毎に微妙にキャスター径などを変えているそうです。

 径だけなら良いですが、耐久性で少々気になることがありました。


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↑購入後、約9カ月目の画像です。
前輪を持ち上げて、キャスターのメンテナンスをしているところです。






↑何気なく、作業時の様子を写真撮影していたのですが、
この時、既にキャスターの異変(劣化)は始まっていました。
 矢印部分に肌色の線が浮き出ているのが分かるでしょうか?






↑取り外して、巻き込んだ髪の毛、カーペットの糸くずを取り外しました。



【電動車いすの使用状況】

外出時は、以前特集にて復活させた古い電動車いすを使っているため、
この車いすは屋内の「フローリングとカーペット上」だけで使っていました。



実はこの前後に、
 
「フローリングに線がつく」
という訴えがありました。

気づいたときにヘルパーさんにお願いして、奇麗にしてもらっているが
線のつく原因がわからないとのことです。

このフローリングの線の謎はこの後、解明されることとなりました。




↑それから約1カ月経過した後のキャスターの画像です。

完全に表面が剥げて、中にある肌色のメッシュ部分が出てきています。

この剥げた表面(灰色のゴム)が、ブラウン色のフローリングに線を
つけた犯人であったわけです。






↑拡大したもの。
購入後、まだ1年も経過していないのに
ここまで摩耗するとは驚きです。

使用している本人も、このメーカー製の車いすを同じような条件で
何台も乗り継いできてこの様な症状になったのは初めてだそうです。
(旧型の車いすキャスターを交換した様子)

その後、購入した業者に連絡をして、保証期間内であるため
メーカーに交換してもらえることになりました。






↑交換してもらい新しくなったキャスター。
(廊下のフローリング上で撮影)


メーカーの話では「このような事例は今までに全くない」とのことで、
対策品は出ないようです(…だとしたら、きっと1年持たないでしょう…)。

今回は出張にて無償修理をしてもらいましたが、
次回、このような摩耗が起こったら「自費対応」になるとのことでした。


●もし、同メーカーの電動車いすで同じような摩耗症状が出ている
ようでしたら早めに交換してもらうことを強くおすすめします。
(通常、乗車している本人は気づきにくいため、ご家族やセラピスト、
周辺関係者によるチェックをお願いします。)




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前輪キャスターは走行安定性に欠かせないパーツです。
真っ直ぐに走れないだけで命の危険にさらされます。

今まで多くのリコール事例に遭遇してきましたが、
メーカーが初期段階から真摯に対応することはありません。
ユーザーの使い方に責任があるかのように誘導をしてきます。

福祉用具等で不具合があったら早めに相談・報告をしましょう。

消費者庁ホットライン

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              (介護型リハビリシステム研究所)


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