主な登場人物
左から
ちよ (しまの娘)、しま (村人・浜方)、次郎 (浜方の子)、しろ (村の愛犬)、梧陵 (庄屋)、
とき (ばあさん・浜方)、正太 (里方の子)、新作 (片足不自由な青年)、安彦 (村人・里方)
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(1)
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江戸から帰った庄屋梧陵は、村を見回る。
刈入れが終わったばかりのどかな村。
梧陵は、ときばあさんに出会う
「お体の具合が悪いと聞きましたが」
「有難う、もうすっかり良いんじゃ」
「わしら梧陵さんの江戸の話を聞くのが楽しみで
お体を大切にしてくださいまし」
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子供達も梧陵を見つけて寄ってくる。
「梧陵さまのお体の具合が悪いって、
おかあさんが心配していたよ」
「みんなありがとうよ
もうこのとおり大丈夫じゃ」
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駈け去る子供達を見送りながら
「いい村じゃ・・・」
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米つくりを熱く語る村人・里方の安彦と、浜方のしま
しまは漁に出ている男衆の留守を守り、米を作る
「米作りは、肥えた土、いい水、草取り
やさしくしてやらなくちゃ」
「そうか、子育てと同じだね」
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左足を失って海から帰った新作は
村で米作りに精を出すことを誓う
「なあ、シロ!
梧陵さんに教わった小魚を肥やしに
これから米作りに精出すぞ」
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そして新作は浜方の子 次郎に
漁を教えることを約束する
「約束だよ、新作兄ちゃん
うそついたら針千本のーます !」
こんな平和な村に 突然 !!
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「・・・なんだこの地震は! 激しくはないが不気味じゃ」
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(2)
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舞台シーンはこちら
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地震の後、
高台から梧陵が見たものは、風とは反対に沖へ沖へと引いていく海だった。
「津波がやって来るに違いない」 と直感した梧陵は
何も気付いていない村人に知らせようとするが、声も届かない。
万策尽きた梧陵は、刈り取ったばかりの稲むらに火をつける。
・・・・・・
「火事だ、梧陵さんの家だ」と、高台に駆けつける村人。
しかし、燃えているのは稲むら、一年の収穫の束。
消そうとする村人に、梧陵は言う。
「消すな。それより この高台に村人を集めるんだ。」
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(3)
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舞台シーンはこちら
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村人は追々集ってきた。その時、梧陵が力一杯の声で叫んだ。
「みろ、津波がやってきたぞ ! 」
しかし足の悪い新作がまだ来ていない。「あッ、あそこだ」
「綱を投げろ ! 」「それにつかまれ」「それ引けワッショイ」
こうして新作が救われた直後、大津波が村を襲う。
・・・・・・
津波の去った後の村には何も残っていなかった。家も、田畑も・・・
呆然と見つめる村人。
やがて、村人は、自分達がこの稲むらの火で助かったことに気付き、
逞しく、復興に立ち上がる。
里方も、浜方も、子供も、皆共に
「さあ、新しい村の出発だ ! 」
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