フットレスト整備法・パート4
    
  簡易ヒールループ加工法

足の後ろへの脱落防止法として、前回はやや過激な加工をしてしまいましたが、
今回は比較的(・・・というか、かなり)簡単な加工法を紹介したいと思います。

足の脱落は麻痺した側だと気づかないことが多く、ケガに繋がります。
ケガしないまでも、キャスターの方向転換を妨げ車椅子操作を困難にしてしまいます。



↑今回やってきたのはこのタイプ。アルミ製でスイングアウト(足乗せ部分が脱着式)。
へぇ〜、たまには上等もあるんだなぁ〜。と感心していたら個人持ちの車椅子でした。
※以下は、ご家族・ご本人の許可を得て改造に着手したものです。


↑この車椅子、足の脱落防止にレッグレストがついていましたが、これがあると
片手片足駆動(片麻痺の方は半側中心の操作となるため)時に、かなり邪魔です。


↑横開き・脱着式のため、レッグレスト部分は中央で分けられるようになってます。


↑今回使うのは、画像のようなもの。ドリルで使用する大小2種類の刃も一緒に撮影。


↑フットレスト(フットプレート)にネジ穴をあけます。


↑彫刻刀(又はカッター)で少しだけ切れ目を入れます(大きいとネジが抜けるので×)。


↑共回りを防ぎながら、しっかりねじ込んでいきます。
表の穴はネジ頭が隠れるように、大きいドリル刃でやや穴を広げてあります。


↑そうすると、このような即席ヒールループが完成します。
ただ、この状態だとやや踵が左右にズレやすく、スイングアウト独自のガタつきも
あるため、もう少し外側にしっかり固定できるように調整しました。↓


↑見た目はいまいちですが、しっかり外側に収まるようになりました。
既に、左側は取り外してあります。右麻痺の方専用にチューニングできました。
※通常のレッグレストを半分に切って加工することも可能です。


                               (介護型リハビリシステム研究所)