段差解消キャスター
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ある日、通所利用者が乗ってきた車いす。
よく見ると変わったキャスターがついています。
ご家族が福祉用具関係の仕事をしている関係で、このようなキャスターを取り寄せて
つけてもらったそうです。果たしてどのようなものなのでしょうか?
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↑これが珍しいキャスター。
何だか、船の舵(ラダー)を前につけたかの様に見えます。
↑大きくて足に干渉しそうですが、意外にそうでもありません。
↑特筆すべきはココ。片側がダブルキャスターです。
シルバーカー、ベビーカーなどでこのようなタイプをよく見かけますが、車いすでは珍しいです。
シルバーカー特集でも紹介
していますが、ダブルキャスターは溝に落ちるリスクを減らしてくれます。
その特集で「段差」の乗り越えにはコツがいるということを書いています。
実は車いすもそうで、少しの段差でも自分で乗り越えるのは大変です。
前輪を持ち上げるウイリーを習得するか、後輪で後ろから乗り越えるか・・・
スロープを設置してもらうか・・・色々と手段・方法を使う必要があります。
↑このキャスターは少々の段差なら普通に前からアプローチして乗り越えられるという、
大変便利なものなのです。⇒メーカーは「最大5cmまでの段差に対応」と謳っています。
(注意:フットレストは必ず床から5cm以上離れていないと危険です。)
これから、この仕組みについて解説します。
矢印の出っ張ったプラスチック部分に注目してください。
↑急遽、板を持ってきて用意した1.5cmの段差。 ↑上から見たところ
ここにプラスチック部分が接触すると・・・
↑そのまま接触した部分がスライドして、キャスターを浮かせます。 ↑上から見たところ
↑そして、難なく段差に上がれる・・・というわけです。
乗り上げは「あっ!」という間に完了します。低い場所なので写真を撮るのも大変でした。。
↑どこの何という商品なのか調べてみました。
日本のエンカツというメーカーらしいです。海外でも紹介されています。
「車いす段差解消キャスター」と検索すれば出てきます。
ネット価格で27,000円でした。・・・珍しい商品だけにやっぱり高いですね・・・
普段から屋外などで段差をスムーズに越えて移動したい方にはおすすめです。
(介護型リハビリシステム研究所)
〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所
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