車いすの管理方法
(如何にして安全を確保するか)
普段から使っている身近な車いすは、「普通に使えて当たり前のもの」です。
・・・ですが「日頃の点検」を怠っていると、ある日突然の事故に遭う確立が高くなります。
事故を未然に防ぐには、「定期的な点検」が欠かせません。
施設や病院のスタッフは、どこでも毎日の業務に追われています。
日々の業務にばかり目を取られていると、普段信頼して使っているはずの
用具や機器に足元をすくわれる危険性があります。
現在の環境を如何に管理して維持していくか・・・もしくは向上させていくか・・・
WHOの「国際生活機能分類・ICF」でも環境因子というのは非常に大切で、
参加や活動に大きく影響を与えることが示されています。
↑整備の様子 ↑記録の様子
定期的な点検・整備・記録は、人だけでなく使っている物に対しても必要なのです。
リスクマネジメントの一環として、本来きちんとマニュアル化して対策すべきです。
当施設では、
以前紹介しましたが車いすにナンバーをふって、カルテをつくっています。
今回は某施設の対策方法を、別の例として紹介したいと思います。
↑車いすの背もたれポケットに何やら入っています。
↑メモらしきものが、ハンドルに紐をつけて差し込んでありました。
↑実は「車いすの点検メモ」が差し込んであったのです。
点検項目は @タイヤ空気AタイヤぶれBブレーキC足台 となっています。
これにチェックした日付を記入していくというシステムです。
非常にシンプルですが、「ある」のと「ない」のでは大違いです。
これは、車いすを大切にしているのではなく、
利用していただく方を大切に思っていますという施設側の姿勢・メッセージなのです。
多くの施設に見られる玄関先の理念列挙より、遥かに説得力がありますね。
第三者評価機関もこのあたりをきちんと見て評価してもらいたいものです。。
(介護型リハビリシステム研究所)