その他の環境整備【87】
恐怖の杖先ゴム
〜使いっぱなし杖先ゴムの「
のろい
」とは?〜
過去何度か杖先ゴムについての特集をしてきました。
その他の環境整備【63】
では、杖先ゴムの劣化について
その他の環境整備【69】
では、杖先ゴムの種類について
今回は、杖先ゴムを交換せずにひたすら使い続けたらどうなるか・・・
その
恐るべき姿
を画像にてご覧いただきたいと思います。
↑これが、よく見られる擦り減り状態。
杖を斜めにつく方が多いためこのように斜めにすり減ることが多いようです。
この状態もすでに溝がないため、濡れた床の上などでは滑りやすく大変危険です。
今回、新規の利用者を評価しているときに杖先ゴムをチェック(
※
)して驚きました。
※通常、リハビリの評価では身体機能評価を中心に行いますが、装具や杖、靴など
普段使っているものについても、危険がないか適合・劣化などをチェックします。
介護現場をはじめ、最近は「転倒事故防止」が叫ばれていますが、このような基本を
抜きにして語ることはできません。
いったい何に驚いたかといいますと・・・
↓はじめは、「何だか不思議な形状の溝だな?」と思ってよくよく観察すると・・・
「んっ?!えーっ!!」
・・・な、なんと!
杖先ゴムの限界を超えて
支柱が突き出ていたのです!
↑少し斜めから見れば、杖の支柱が突き出ているのがわかると思います。
それにしても、よくぞここまで使い込んだというか・・・・・
今まで事故がなかったのが不思議なくらいです。
支柱の中には泥が詰まっていますので表で使っていたのでしょう。
逆にここまでくると金属部分がスパイクの役割をしてたりして・・・ ( ̄ェ ̄;;
杖の長さだってここまでくれば1〜2cmは違ってくるでしょう。
本当なら杖先ゴムの中に丸い鉄板が入っているはずなのですが、
それすらも飛び出してどこかにいってしまったようです。。
このままでは硬いタイルや大理石状の床で滑る危険性が高いです。
歩行スピードが出せない
→のろくなる→杖先ゴムの「
のろい
」
↑ついでなので横からの画像も紹介します。
どちらかというと、登山用の杖先に近い形状になりつつあります。
見れば見るほど「すごい(怖い)」状況の杖先ゴムです。 ( ̄▽ ̄;
思わず、ビシバシと写真を撮りまくってしまいました。
でも、その後は
即新品に交換
してもらったことは言うまでもありません。
【まとめ】
「足元は要注意!特に装具、杖先、靴底、床」
●杖先ゴムは介護ショップで300円、100円ショップで100円で売っています。
支柱の太さによってサイズが異なりますので、なるべく杖を持っていきましょう。
(介護型リハビリシステム研究所)
〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所
2008年夏休み特集号