フットレスト整備法・パート7
  
移乗を少しでも安全・楽にするために


移乗(トランスファー)について現場から指導依頼を受けることがあります。

動作指導して直ぐに解決することもありますが、簡単には解決しないこともあります。

理由は・・・表現が難しいのですが・・・(;^_^A

利用者状態(体格・体重・変形など)が、特別であったり
介護者状態(経験・体格・判断など)に、格差があったり

これらが複雑に組み合わさると、結果的に「できない」となるようです。


現場の専門家は現状を突きつけられ、「この場で何とかして!」と迫られます。

その場で何とかできないと、その後に事故をおこす危険性が高まります。
一番簡単なのは「無理して移さずにベットサイドで様子をみましょう・・・」なのですが、
やはり「離床」は大切ですから、なるべく維持したい、前向きな指導をしたい、と
専門家(ライセンスを持ったプロ)なら必死に(?)考えるはずです。


「技術」ばかりにこだわっていると、意外に気づかないのは「環境」です。
環境を整備することによって解決することはたくさんあります。
例えば、ベッドの高さはどうか?車椅子の高さはどうか?手すりや肘掛けを取り付けたり
取り外したりして調整できないか?などです。
危惧なる器具でも紹介しましたが、ベッドの隙間にも注意して調整する必要があります。

また、移乗時にフットレストへ足が干渉して、上手く向きを変えられないこともあるようです。
現場ではフットレストを外して対応することもあるようですが・・・




↑フットレストを外し、残った金具で怪我をしないよう、タオルで覆ったものです。
現場の判断で行ったことですが、何となく見苦しいですし、
利用者も車椅子で移動する際に足の置き場に困ることもあるでしょう。




↑そこで今回用意したのは、「肘掛けがディスクタイプの車椅子」+「とあるもの」。




↑「とあるもの」というのは、この黒いフットレスト。別な車椅子から外してきました。




↑これを、ディスクタイプ車椅子に移植します。
通常は、フットレストを持ち上げると、このような感じですが・・・




↑これは更にここまでグイッと持ち上がります。
これを「ジョイント式ステップ」といいます。
新車購入時にこのタイプにしてもらうと、色々と使う幅が広がるのでおすすめです。
このステップ(フットレスト)だけを、後から購入することも可能です。

これを装着するだけで、ベッドにもっと寄せることが可能になりますし、
足が引っかかることも少なくなります。折り畳みの時も、更にコンパクトにできます。

この「ジョイント解決法」、ずいぶん前から使っていた手法ですが、
現場の介護職(主任)がかなり驚いていたので、今回あえて特集した次第です。。





                                  (介護型リハビリシステム研究所)
〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所
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