エレベーティング式 その1
 (脚部が持ち上がるタイプの車椅子・旧式)


車椅子の足乗せ(フットレスト)が持ち上がる車椅子があります。
貧血を予防・改善したり、起き上がり状態が辛い方などに、背もたれを倒すのと同時に、
脚部を持ち上げたり、膝が十分に曲がらない(曲げられない)方にも使われます。

今回は、このエレベーティング部分のレッグレスト(下腿の支え)を取り外すには?
・・・という特集です。

なぜ、取り外す必要があるのかといいますと・・・

リクライニング式車椅子を「上体(頭部)を支える」「肘乗せが取り外せる」などの目的だけで
使っていて『脚部を持ち上げる必要性がない』ときに何かと邪魔になるからです。

一番、邪魔になるのが乗り移りをする時です。
足が落ちないようにする支えであるため、足を引いたり下げたりすることができません。
いちいち足を持ち上げてレッグレストを開いて・・・という手間がかかってしまいます。

また、このレッグレストがつけた状態では乗車時に腰を引きづらいという
こともあります。

実は、今回もこの2点が原因で現場から、

   「外そうとしたけど外せません。
         何とか外せませんか?」


・・・・と、頼まれました。

外し方がわかっていれば簡単ですが、知らないと四苦八苦して結局諦めてしまうようです。




↑意外に不便なレッグレスト、使ったり介助した方ならわかりますが結構手間です。




↑このようにいちいち開かないと移乗が上手くできません。
開いたままだとキャスターに干渉しますし、出っ張っているので危険です。


 そこで、外し方を紹介します。(b^ー゜)
  (車椅子のメーカーやタイプによって異なりますので、これは1つの例です)




↑見づらいですが、この車椅子のジョイント部分はこのような金具で固定されていました。
ご覧のように、の形をしていますので「Cワッシャ」と言うそうです。



↑これをペンチでゆっくりと挟んでずらしていきます。方向としては・・・「←




↑出てきたらつまんでゆっくりと引っぱり出します。




↑これでスッキリ取り外すことができました!




↑残ったピンを引き抜けば、この通り簡単に外れます。



↑元に戻す必要が出てきたらこのようにゆっくりと押し込みましょう。「→


でも、実は・・・

マイナスドライバーでも外せます。 d(*⌒▽⌒*)




↑こうやって、ここの隙間に差し込んで・・・・





↑「ぐいっ」と外に滑らすだけ。この方が簡単かもしれません。
(手元を滑らせてドライバーの先でケガをしないよう気をつけましょう。)




↑このように簡単に足をおろすことができるようになりました。
(画像で気づいた方もいるかも知れませんが、以前座位姿勢を調整した方です。)




↑足を乗せるとこのようになります。
足が落ちない方、姿勢を意識できる方など、行う場合は十分に配慮する要があります。
外した金具は細かい部品もあるので失くさないようにしましょう。



●今回紹介したのは「旧式」ですので、「新式」の外し方も近いうちに紹介したいと思います。



                                 (介護型リハビリシステム研究所)

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介護型リハビリシステム研究所
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