リハビリマネジメント+短期集中リハビリへの対応
平成18年4月の介護報酬改定は、プロセスと書面重視の流れを加速させ、更にハードルを高くした。
利用者のサービス提供を考えると書面記載は、効率的に行う必要がある。
この時代に『IT技術』を使わない手はない。
【目的】
平成18年4月の介護報酬改定により、加算対象のリハビリテーション(以下、リハビリと略す)を
実施するためには、リハビリ実施計画書(1)(2)と定期的記録を求められ、リハビリ実施時間も
計画的に管理する必要がでてきた。
いずれにせよ書面記載という業務が格段に増加し、利用者に接するよりも机に向かう時間が
増えてしまい、利用者へのサービスが相対的に減るという危機的状況となっている。
このサービス低下という悪循環を断ち切る目的で、当施設では今迄の情報処理技術を更に応用し、
確実な効果をあげているため紹介したい。
【方法】
今まで施設独自に開発し、積み重ねてきた情報処理システムにリハビリ実施計画書(1)(2)を追加、
利用者の状況は最新評価データを入力すれば自動的に出力される。
その後、プリントアウトしてカンファレンスを行い、加筆・訂正してご家族またはご本人にサインを頂く
過程となる。その日に行う短期集中リハビリ対象者も曜日毎に時間割での計画書が自動出力される。
リハビリを行った後もパソコンでチェックしていけば、月ごとの集計や記録、実地指導関係書類が
できあがる。
【結果】
報酬改定内容の開示が延び延びとなり、プログラム開発期間が限定されたため、精神的にかなり
追い詰められた辛く厳しい作業であったが、出来上がりはかなり満足のいくものであった。
繁雑な作業も一度パソコンに覚えさせてしまえば、その後の作業効率は格段に上がる。
後は、正確に入力する作業を怠らないよう注意すると同時に、エラーなどが出た場合は随時修正
していく作業が必要となる。
結果として書面内容はより具体的なものとなり、ご家族・ご本人も納得・安心してリハビリを受ける
ことが可能となった。
【考察】
繁雑な書面記載作業をシンプルにしていく システム構築作業は、考えるほど簡単ではない。
経験を重ね、現場を熟知して、書面の目的を理解した上でプランを練り、関数と格闘し、試行錯誤を
繰り返して、ようやく『壁』を突破することができる。
ただ、その喜びもつかの間で、改定の度に振り回されるという悲しい宿命を背負っている。
『介護型リハビリシステム研究所』 http://lion.zero.ad.jp/~zat56272/