「車椅子」に『愛』を乗せよう!〜環境整備の第一歩〜

      「車椅子整備=環境整備」「ネット検索=車椅子整備」

     知識がない、専門でない、業務でない、工具がない、楽でない、綺麗でない、見たくない、
     時間がない、知ったこっちゃない…それらの理由で「車椅子の不良」を無視して居ませんか?


【はじめに】
●6〜7年前に、「施設の車椅子不良が原因で利用者が転倒し、結果的に亡くなって遺族が行政へ抗議した」という新聞記事を目にしたことがある。
●車椅子は医療・介護の現場で日常的に良く使われているが、「定期的な点検・整備」については、なおざりにされているのが現状である。
●車椅子の操作指導を行う立場の専門家でさえ、「点検・整備」については殆ど知識がない上に、関わろうともしない。
●それらの盲点・危険性は、各種データを収集しリハビリテーション(以下、リハビリ)専門の某ジャーナル誌に投稿するなどして、自分なりに啓蒙・警告し続けてきた。
●掲載後約5年経った現在、僅かな改善兆候はみられてきたが、未だ十分な普及に至ってはいない。
●要因として、専門家の教科書・参考書に「車椅子の点検・整備」内容が具体的に取り上げていないことや、専門家を指導する立場の教育者に、その意識・知識が無いことも大きいと考えている。
●この機会に、車椅子整備の重要性とその方法をなるべくわかりやすく紹介したい。


【目的】
●車椅子の整備システムを整えて、利用者・介護者が日常生活を「より安全に、より快適に」過ごせる環境をつくる。


【方法】
●必要工具を購入し、以下の整備システムを構築した。
 <1> 全体管理はリハビリ部の担当者が行う。
 <2> 故障や不良の車椅子は早期に整備する。
 <3> 職員への整備指導(清掃・空気圧など)実施。
 <4> 部品の再利用等、リサイクルシステムの確立。
 <5> 最終処分、購入検討もリハビリ部が関わっていく。


【結果】
●結果的に、以下のような多くの効果が現れてきている。
 <1> 修理窓口が明確となり、直ぐに対応が可能となった。
 <2> どこに、どのタイプの車椅子があるか、すぐに把握できる。
 <3> 利用者・介護者の負担が減り、事故抑制につながっている。
 <4> 早期補修が車椅子を長持ちさせ、経費の削減に貢献している。
 <5> 購入・配車時に必要な種別を進言でき、全体のバランスがとれる。


【考察】
●車椅子の管理司令塔をリハビリ部におくことで、事故の危険性が減少すると同時に、放置されてい
る車椅子がなくなり、全体に効率よく配車することが可能になった。
●同時に、職員の環境整備と安全管理に対する意識が、多少なりとも向上してきたように感じる。
●今後は、気づいた車椅子の整備(整備システム)に加えて、各パーツごとの整備時期を管理して、壊れる前に定期点検を行う「車検制度(点検システム)」の確立を目指していきたい。
●医療・介護の施設は勿論、そこに関わる我々専門家も「車椅子には利用者の命が乗っている」という認識で、普段から「愛情」を持ち、点検・整備をしていく「義務」があると考えている。



             『介護型リハビリシステム研究所』  
red.zero.jp/ksystem/


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         【研究所独自の「リハビリシステム」+「ケアプランシステム」の紹介】

                  −皆様からのご意見・反響を受けての企画−
          【特別企画:システム操作・参照・試行セット

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