更衣用車椅子?

   頑固な固着ネジを外すには・・・?

ついに、車椅子整備シリーズだけで、51回目になってしまいました。
話題は少なくなりつつありますが、車椅子整備ひとつでも奥は深く、100回まで行くかも(?)
知れません。たかが、車椅子整備と侮る無かれ・・・ってところでしょうか??

今回は、エレベーティング機能のついたフットレスト部分を取り外すという企画です。
エレベーティング・タイプは、病院では膝を傷めたりした方に、よく使う車椅子なのですが、
老人保健施設(特に通所)では、殆ど使いません。使いづらいと敬遠されがちです。
スタッフから「勿体無いので入浴時に更衣・着脱用として使いたいので、外してほしい。」
と、頼まれました。

ただ、このネジ部分なかなか丈夫にできていて上手く外れてくれません。
今回は、このようなケースにどう対処すべきかを含めて特集したいと思います。




↑今回の車椅子は、こんなタイプ。
足乗せ部分が持ち上がるようになっています。レッグレスト部分は既にありません・・・
この足乗せ部分をそっくり、フレームごと外すという企画です。
まぁ、何のことはないと思っていたのですが・・・・・




↑まずは、6角ボルトをレンチで外します。ここまでは問題ありません。
ただ、レンチ先のジョイントにある赤茶色のサビが見えますでしょうか??




↑結局ここのサビが原因でネジが外れず、この先進まなくなってしまいました。
そこで登場するのが、浸透潤滑剤です。「シューッ!」と、随所に吹き込みます。


 コン!コン!コン!

↑反対側も同様です。+ネジなので、+ドライバーを差込み、カナヅチでショックを与えます。
油を差して、ショックを与えると固着したネジは外れやすくなります。←暮らしのコツ




↑無事に外しました。外した部品は足元に転がっています。
ただ、これでは足元が寂しいので・・・




↑レッグレスト(ベルト)をこのように装着して、簡単な足置きにしました。
以上で、「更衣用の車椅子(一時的に使う目的の車椅子)」が完成しました!

※入浴用ではありません。水がかかると直ぐにさび付き、タイヤも動かなくなります。



(介護型リハビリシステム研究所)