リース車いすの管理
〜 定期的空気補充は誰がやる? 〜
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当施設はリハスタッフが毎月車いすの点検を行い、チェックをして上司に提出する
管理システムを導入しています。
しかし、やはり目的意識が欠如しているからか「やっつけ仕事」になっているようです。
たまに現場でチェックすると、ガッカリの結果となることもしばしばで再指導となります。
このやっつけの一例と思えるできごとが最近もありました。
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↑通所利用者の方が使われている電動車いすです。
すぐ近くを通ると、「キュキュキュ」とタイヤが鳴る音が聞こえたので
「おや??」と思って空気圧をチェックしました。
↑案の定空気圧はかなり低下していました。
電動なので本人は気付きにくいと思いますが、
「ブレーキの効き」や「バッテリー消費」にも影響します。
↑見た目としてはこのような感じです。このまま使用を続けているとタイヤも痛みますし、
屋外でリム打ち(パンク)する可能性も考えられます。
↑自転車空気入れで圧をチェックすると100kPa位しか入っていませんでした。
↑電動車いすはバッテリーやモーターなどで重量がありますから、
普通の車いすよりも高めの空気圧が必要になります。
↑ちなみにこのタイヤには450kPa(キロパスカル)と記載してありました。
↑そのため、450kPaまで空気を補充しました。
ブレーキもしっかりかかり、タイヤ音もしなくなりました。
バッテリーの持ちも良くなるはずです。
↑補充後のタイヤです。接地面積がだいぶ減りました。
溝の部分が横からでもきちんと確認できます。
ご利用者に話を伺うと、
「リース業者は呼ばないと来ない。」
・・・とのことでした。
定期点検に全く来ない業者もかなり問題(意外に多い)ですが、
施設備品である車いすだけチェックしていたスタッフも大いに問題ありです。
本人持ちでも、リース品でも、備品でも目の前で使っている方がいたら常に気にかけて
空気を補充しなくてはなりません。
「ブレーキが十分にかからず移乗時に転倒するリスク」を念頭に置くべきです。
空気圧は「指」だけでなく、「耳」でも「目」でも判断できます。
(乗用車でも何でもないコーナーでタイヤ音がする場合、空気圧低下を疑いましょう。)
(介護型リハビリシステム研究所)