動作しない背もたれ
〜 リクライニング機構の故障ケース その3 〜
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前回、完全に壊れてしまったリクライニング機構の原因を明らかにしました。
「部品そのものの耐久性が主な原因」
と考えますが、
通常なら部品交換となるケースを、何とか修理を試みた
というレポートです。
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↑ネジがプラスチックをガリガリと削り込んで引き起こした故障です。
この部品・・・
「ネジの構造」、「材質」、「固定方法」、全てに問題あり
と考えますが、
・・・ひょっとしたら当研究所くらいしか問題にしていないのかもしれません・・・。
↑右側が使われていたネジ。先が平らで滑りやすい構造です。
左側はシート固定に使われていた部品用ネジ。今回はコレを使います。
↑このままではネジが長すぎるので、一部カットして先端をヤスリで処理しました。
↑ネジ固定部分にドリルで穴を開けます。
筒の内側は金属棒がスライドするスペースなので、あまり余裕はありません。
↑何とか、奥の金属棒に干渉させずにしっかりネジ込むことに成功!
そのまま元の位置に戻しました。
そして、リクライニング機構も元通りしっかり使えるようになりました。
↑正常にリクライニングすると、床に向かって金属棒が「ニュッ」と出てきます。
矢印部分が修理したネジの場所です。意外に重要な役割を担っています。
次に、お約束として大切なのは・・・
(o^-’)b
反対側も緩んでいないか必ずチェックすること。
↑奥まった場所なので、斜めからチェックすることになります。
↑案の定「
ゆるゆる
」でした。
締めても振動などでまた緩んでしまう可能性は十分にあります。
(緩み止めなどの処理がされていない、ネジ止め部分が浅い、材質が弱い)
なるべくボンドで固定しておいた方が良いかもしれません。
個人的に、ここは
リコールすべき箇所
と考えます。
以前から言っていますが、コスト削減のために何でもかんでもプラスチック化すれば
良いわけではないと考えます。使っている利用者そして現場が大いに困ります。
↑修理後はすぐに現場に戻って行きました。また経過を見ていきたいと思います。
当方には全ての車いすにカルテがあるので、経年経過が手に取るようにわかります。
↑この問題のパーツを使用している車いすは・・・CM−54
現行タイプで今でも普通に売られています。
そのうち
新しく同タイプを購入する予定
なので気をつけて見てみたいと思います。
((; ・`д・´))
あくまで当研究所の見解ですけど
さすがに・・・やばいですね
・・・相当数、世間に出回っているはずです・・・この車いす・・・。
(介護型リハビリシステム研究所)
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