チルト式車いす・その1
〜リクライニング(横になれる)タイプ〜
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車いすに座った状態から横になれる車いすをリクライニングタイプと呼びます。
貧血(起立性低血圧)など、不安定な状態である場合、すぐに横になれるのが強みです。
フルリクライニングにしてストレッチャー代わりにすることも可能です。
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↑昔からあるリクライニング車いす。
背もたれが床と水平にまで倒れて、足乗せも水平に持ち上げることができます。
ほとんどフラットな状態になるので、ベッドへの移乗が比較的楽に行えます。
ですが、このリクライニング車いすは背もたれを中途半端な角度に倒していると
臀部のズレを生じやすいという欠点があります。
そこで登場したのが「チルト式車いす」です。
出たばかりの頃は、「おー、すごい!でも高くて買えない・・・。」状態でしたが、
最近は比較的安価になり、備品として購入検討できるようになってきました。
↑臀部が沈み込み安定してズレの心配が少なくなります。右は30度チルト(最大)の状態。
この持ち上げた体位は心臓への負担も少ない安楽な姿勢でもあります。
※足乗せのみが持ち上がるエレベーティング機構はついていません。(オプション対応可)
↑背もたれシートの張りを細かく調整できるようになっています。
背中が曲がった方には、曲がり具合に合わせて安定したサポートができる仕組みです。
↑肘のせ部分も簡単に上下スライドできます。
一番下まで下げれば、横への移乗が楽に行えるようになっています。
一昔前のリクライニングタイプは、この部分の脱着が引っかかったりして大変でした・・・。
↑足を使って簡単にブレーキをかけたり外したりもできます。
↑空気バルブが水色です。つまりスーパーバルブが標準装備。 → 今や常識です。
↑メーカーはお馴染みのこちら・・・。 M社製(MH-2R)。
●次回は別メーカーのチルト式車いすを紹介する予定です。
(介護型リハビリシステム研究所)
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