シート反転+ホース活用
〜とことん使い切るしかない現場事情〜
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施設内には、10年以上毎日のように使われてきた車いすがかなり残っています。
様々な事情により、5年(〜6年※)の耐用期間を過ぎても一気に交換とはいかず、
整備をしつつ少しずつ補充していくしかありません。
入所・通所共に、介護度の高い方が増えてきていますので需要も高まり、
古い車椅子を処分したくても処分できない状態が続いています。
(※・・・平成22年度から車いすの耐用年数は6年になりました。)
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↑今回、運ばれてきた車いす。
シートはボロボロでブレーキグリップもボロボロ・・・
しかも、ブレーキは効かないという症状でした。
寄贈された車椅子でそろそろ処分という話もありましたが・・・・・、
もう少し何とか使いたいという現場の希望で再生することにしました。
↑シートの表面はこのようにヨレヨレです。
↑シートの両端はこのように解けて切れてきています。
別のシート(予備の中古パーツ)も考えましたが、微妙にサイズが合いません。
模様も生地も特殊なので、このシートを何とか使い回すことにしました。
↑プラスドライバーでシートを固定しているネジを外します。
↑シートを外した状態です。左側が表、右側が裏です。
裏側の生地には全くと言って良い程、ダメージはありません。
そこで、表裏と前後を変更する裏ワザを使います。
←過去にも紹介したことあり。
↑前後が変わるとネジの位置が変わりますので、シートの端に入れてある
金属プレートの向きを変える必要があります。
↑新しい穴の位置を確認してマジックでマーキングします。
↑しっかりとネジ込んでシートの張替え作業は終了です。
↑次に左右のブレーキを整備します。
握り手部分のゴムは劣化して外れていましたので・・・
↑ホースを使います。
←過去にも裏ワザとして紹介したことあり。
↑適当な長さにカットして・・・
↑差し込めば、「あっ」という間に完成。
↑次はブレーキです。
タイヤの溝も少ないため、ブレーキ金具が触れている程度です。
金具がタイヤにしっかり食い込まないと、ブレーキの役割を果たしてくれません。
↑調整しようとしましたが、既に調整用の穴は限界まで使われていて、
これ以上調整することが不可能な状態でした。
↑そこで、再度ホースの出番です。
←過去にも裏ワザとして紹介したことあり。
これで、「あっ」という間にブレーキ性能は回復です。
↑ここまでホースを多用していると、逆に純正ぽく見えるから不思議です。。
(;^_^A
それはないか・・・
↑この後、すぐに現場へと戻っていきました。
このように、2段、3段の裏ワザ活用で何とか車いすを使い回している現状は
当施設だけではありません。
高年式の車いすを使い続けることは、それだけでリスクがあることを認識して
車いすの状況に常に気を使う必要があるのです。
安易に参考にせずに、安価でも新しい車椅子への買い替えをおすすめします。。
(介護型リハビリシステム研究所)
〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所