キイキイ音がする

 〜キャスターベアリングのオーバーホール〜


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  利用者が車いすをこいでいると、他の方から「うるさい!」と言われるということで、
  車いす修理を依頼されました。
  スタッフがキャスターに注油したり整備しましたが、症状は変わらないというのです。

  普段おとなしく生活しているのに、静かに車椅子で移動しているだけで、
  「キィキィ・・・キイキイ・・・」と音が鳴り、「やかましい!!」と言われるなんて・・・。
  本人ではなく、車いすが原因なわけで、早急に何とかしなくてはいけません!

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↑本人と共にやってきた車椅子。プラスチックブレーキの壊れ易いタイプです。
でも、まだ現役で頑張ってもらっています。
乗ってもらったままで、異音の具合・場所をチェックします。




↑その後、車いすだけで後輪・前輪を持ち上げて、音の箇所をしぼっていきます。
今回は、前輪の左側が怪しいということになりました。




↑回転をチェック。やや回り方が悪いようです。




↑分解しましたら、ベアリングが錆びついていました。
注油した後なので、油まみれになっています。




↑予備のパーツから錆びていない良さそうなのを探して・・・・




↑取り付けました。

すぐ再チェックしましたが、音がまったくおさまっていません。
相変わらず高い音で「キイキイ」鳴るのです。




↑よくよく調べると、首を振る部分が音をたてていることがわかりました。

・・・・そうなると、ちょっと面倒になります・・・・。




↑上のネジから外してべアリングの状態をチェックします。。




↑中心の軸を引き抜くと、2箇所ベアリングが現れます。




↑綺麗に清掃して、グリースを塗ります。




↑ダブルネジになっているので、下のネジを僅かに緩めにして回転をチェックしてから、
下のネジを押さえて、上のネジ(ボルト)を締め付けます。ダブルネジになっています。
下のネジを強く締め付けるとキャスターが首を振らなくなってしまうので注意しましょう。


結局、左を整備した後に再チェックすると、右側にも同じような音が出ることに気が付き、
両方整備することになりました。
やはり、片側に症状があるということは両方整備した方が良いようです。

左右とも同じように調整を終えると、実に静かな状態になりました。
その後、静かに現場へと戻っていきました。
これで利用者の心と環境に平和が戻り、一件落着です。




                                   (介護型リハビリシステム研究所)




 

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