「キャスター」整備法・パート19
〜簡単固着解決法〜
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パート●●というタイトルも、かなりの量になってきて、よくわからなくなってきています。
とりあえずキャスター編としては19回目ということで特集を組みたいと思います。
最近整備の方は、他のスタッフの技術を向上させるという意味で、なるべく自分はタッチ
しないようにしています。そのため特集がかなり減ってきているような・・・気がします。。
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↑今回、修理担当のスタッフから相談のあった車いすです。
個人の車いすで、「最近キャスターが全然向きを変えなくなってしまった」とのこと。
触って見ると見事にかた〜く固着していました。しかも、左右同時に。
これは方向転換するのも大変だったでしょう。よくここまで使っていたものです。
まず最初に考えられることは、「サビによる固着」です。
内部がサビているということは、外側にもその症状があるはずです。
左右キャスターの首振り部分を調べて見ると・・・・
↑やはりサビています。ここがコレだけサビていると、内部もかなりのものでしょう。
↑反対側も同様でした。
ここの首振り部分のベアリングに注油するには、車いすを立てたままでは無理です。
ここからは車いすの構造がわかっていないと、整備時間にかなり差が出ます。
今回は分解しないで速攻で整備する方法をスタッフに伝授しました。
↑まずは、立てかけられる場所を探して、車いすをなるべく綺麗に逆さにします。
↑キャスターの根元に潤滑剤を注ぎ込みます。ここがベアリングのある部分なのです。
無理に分解する必要はありません。ひっくり返せば良いだけです。
(できればグリース系の潤滑剤をおすすめします)
↑思った通り、回転部分にはかなりのサビが発生しています。
↑注油後は、くるくる回していればすぐに回転するようになります。
片側5秒もあれば十分でしょう。
↑この後、すぐに持ち主の元に帰って行きました。
応急処置ではありますが、これでしばらくは問題なく活躍してくれることでしょう。
(介護型リハビリシステム研究所)
〜システムでよりよい未来へ〜
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