車いす簡易点滴台
(車いすのガートル架をつくる)
ある日、介護職から相談を持ちかけられました。
内容は・・・「利用者の流動食を車いす座位で提供しているんですが、突然車いすを
動かすことがあり、点滴台ごと倒してしまうんです。何とかなりませんか??」
できたら車いすに固定できる点滴台みたいなのがあればいいとのこと。
・・・ですが、うちは施設ですので病院みたいなガードル架セットの車いすはありません。
まずはスタッフに任せて製作してもらいました。
↑ラップの芯を利用したもの。
固定性がいまいちなのと、ラップの芯がやや大きいのでグラつきと傾きがあります。
これではさすがに不安定ですし、見た目もあまりよくありません。
そこで、一から考え直すことにしました。(´▽`)ノ
↑キャスター付き点滴台ごと固定しようとしましたが、このままトイレに入ることもあるので
やめてほしいと言われました。
条件としては・・・
脱着が楽で、邪魔にならず、丈夫で、
比較的真っ直ぐに保てるもの・・・・( ̄〜 ̄;)
うちの現場は「予算はなくても、要求は多い」んです・・・(;´д⊂)
↑そこで目をつけたのが、ずっと倉庫にしまってあった四点指示杖。
↑中央から「すぽん」と引き抜きます。
↑このように、杖握りのくびれ部分とフレーム(車軸の上)でしっかりと固定します。
※車軸の上で固定することにより、重量に耐えられますし、車いすの折り畳みも可能です。
↑上はこのような感じになります。まるで既製品みたい・・・。(;^_^A
↑斜め上から見るとこのような感じになります。
↑真横から見たらこんな感じです。
撮影を含めても、約10分程度で完成しました。
(思いつくのに5分位かかったので、トータルで15分位)
その日から早速現場で使ってもらっています。評判は上々です。
【注意】
流動食の一時摂取用につくったものです。点滴を落とすために考えたものではありません。
参考の際は現場責任者と十分に相談し、安全確認・管理をする必要があります。
あくまで非常用として考案したものです。常に使う場合は、車いす純正のオプション品を
購入することを強くおすすめします。→ネット上では棒とセットで8千円位で販売しています。
(介護型リハビリシステム研究所)