キャスターの首が回らない
(前輪の首振り固着で処分の対象か?)
新年の特集号です。特集号なので記事も少しはボリュームをもたせています。
今回、送られてきた車イスは重症でした。
何と!前輪の首が左右とも動かなくなっていたのです。
↑今回の車椅子。一見何ともなさそうですが・・・キャスターの首振りができず
直進しかできないという状態になっていました。
ひたすら真っ直ぐ進むだけなら良いでしょうが、そんな使い方は有り得ません。
スタッフからは「使えないから処分しちゃってください!」とまで言われました。
↑持ち上げてキャスターを無理やり開脚状態に・・・。これだけでも
有り得ない現象ですが・・・
↑少し飲みかけた「1リッターのペットボトル」を乗せても・・・・普通に余裕で乗っかります。
あ・・・あり得ません・・・( ̄□ ̄;)!!
↑とりあえず首振り部分に潤滑剤を噴射、様子をみましたが全く改善されません。
↑この部分を外そうと試みるも、この通りスパナは横幅が広くて入らず・・・
↑以前作った工具もガバガバで、外すことは困難とあきらめました。。
それにしてもすごい錆びですねー。一体どんな使い方をしてきたのでしょうか?
このサビ具合は見るからに「ダメ(手遅れ)かも・・・」と弱気になります。
ですが・・・
それでも最後まであきらめません!
(<(`^´)>)
↑とりあえずキャスターを取り外すことにしました。ここでちょっと違和感が・・・
そこで見たものとは?!\(◎o◎)/!
↑これまた超のつく「サビ、サビ」の状態・・・。
ひょっとして水に浸けていたとか?それとも野ざらしになっていたとか??
↑キャスターを外してフレーム側を下から覗き込むと・・・・
↑六角ナットが中心に見えます。その周囲の丸い銀色部分はベアリングです。
ここにも少しサビらしきものが浮き上がってきているのが見えます。
↑潤滑剤を吹き込んで、しばらく強引にグリグリやっていると・・・・・
↑茶色いサビ液が出てきました。
汚れを拭き取りつつ、
「潤滑剤吹きつけ⇔グリグリ」を繰り返していると・・・・
↑見事に両側ともスムーズにくるくると回るようになりました。
(シャッタースピードをやや遅くして動きを表現してあります。)
あとは表面から綿棒でグリースを塗りこんでおしまいです。
同時にキャスター部分も「潤滑剤⇒拭き取り⇒グリース塗りこみ」を行い、
何とか即日現場へと復帰していきました。
↑それにしても危なかった・・・もう一歩で引退して部品車になるところでした。。。
あのサビはやはり水洗いをした後、放置していたのが原因だと思います。
前から言っていますが、ベアリング部分に水分は厳禁です!
水洗いで綺麗にして長く使うつもりが逆に寿命を縮めます!
(介護型リハビリシステム研究所)