フットレストで内反矯正・その1
   (車椅子パーツを活用した矯正法)



新規で評価した方の足部がかなり強度の内反(内反り)状態になっていました。




↑見るからに放っておくと変形が進みそうな足首です。
「拘縮(こうしゅく)」や「強直(きょうちょく)」の状態に進行する可能性が高そうなのです。

装具を作って装着すればそれでよし、という考え方もありますが
利用者の予算もないとのことで、装具を手配できそうもないとのことでした。
車椅子中心の方なので車椅子で何とかできないか?と、その場で考えたのが
以下に紹介します方法です。やり方は至ってシンプル。




↑まずは本体フレームに入るサイズのフットレストを、予備のパーツから見つけてきました。




↑「フットレスト」以外に用意したのは、「ゴムチューブ」と「木片」、「ネジ2本」・・・・




↑フットレストを畳んだ状態にして、木片を置いてマーキング。
(木片がフレームに干渉するとフットレストがきちんと上がらないため)




↑フットレストの反対側からドリルでネジ穴を開けます。
この時に凹んだ薄い部分に穴を開けた方がネジの頭もすっきり納まります。




↑ネジをしっかりとネジ込んで木片をしっかり固定します。




↑はい!これで完成!!!




↑・・・ですが、もう一工夫します。
ここでは不要のチューブを使いますが、マジックベルトでも何でも構いません。




↑このように足首から木片に向けてサイズを測ってカットします。




↑あとはネジで固定するだけ。




↑出来上がるとこんな感じになります。
ここに足を通すというわけです。マジックベルトがあるともっと楽だと思います。




↑足を入れるとこうなります。実に美しくみえます。
単純な構造ですが、本人も職員も大変喜んでいました。
それまで現場で何とかしようと四苦八苦していたようなので・・・。

そこで、このまま様子をみてもらうことにしたのですが。。


・・・・・数時間後・・・・・


やはりゴムの張力でじわじわ締められてしまうのか、痛くなってきたと訴えがありました。
そのためゴムベルトをすぐに外して様子をみることにしました。

設置後3〜4ヶ月経過しましたが、ベルトがなくても特に問題なく現在に至っています。




↑最近の写真です。調子よく使っているようです。




↑タオルを巻いた分、フレームが太くなりフットレストを持ち上げ辛くなったので、
一度木片を外して干渉部分をカットしました。そうすれば問題なくきちんと持ち上がります。


器具を使って身体を矯正する場合は専門家に相談して、
痛みの訴え、皮膚の状態などに十分気をつけて行う必要があります。




                                 (介護型リハビリシステム研究所)

〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所
理学療法士,介護,医療,リハビリ,
システム,通所,ソフト,開発,車椅子,整備,修理,機器,製作,独自,作成,PT,研究,紹介,指導,介護老人保健施設,老健,介護保険,中間施設,環境整備,車イス,メンテナンス,メインテナンス,アイディア,論文,学会発表,大会発表,ケア,ケアプラン,
リハビリテーション実施計画書,個別リハビリ,パソコン,工夫,リスクマネージメント,安全対策,やり方,方法,ヒント,具体策,キャスター,大車輪,フレーム,シート,虫ゴム,チューブ,ハンドリング,ブレーキ,フットレスト,アームレスト,Wheelchair,
←足首が外側に逃げようとして
フレームと干渉することがあるため、
ここにタオルが巻いてあります。
(タオルは上下に移動できます)