JISマークで車いす整備

 認証機関による製品試験と品質管理チェック


車椅子で転倒事故をおこすと、最悪で「骨折→寝たきり→肺炎→死亡」という経過をたどりやすく、
それらの事故というのは現場で意外に多いはず・・・という危機意識をもって活動してきました。

「経済産業省」が平成20年5月27日付で発表した福祉用具のJIS化というのは、これらの事故が
利用者の増加により増えてきたという背景があります。
「電動車椅子」の事故、「電動介護用ベッド」の事故などもニュースでよく耳にします。
今回の対象は、需要の多い「手動車椅子」、「電動車椅子」、「在宅用電動介護用ベッド」。
新マークは、JISと丸囲んだマークの近くに杖を持った人が子供と手をつないだマークがつきます。
マークの下部分にはわかりやすく「福祉用具」と印刷されています。


これまではメーカー(製造会社)それぞれの安全基準があったようです。
(大手メーカーではSGマーク等で独自に製品の完全性・事故賠償をうたったところもありました。)
取扱説明書については、PL法に配慮しただけと思えるものが多いのも事実です。
第三者機関にきちんと品質管理体制を監視し、製品試験を行ってもらう方が安心だと思います。

これによって車いすの壊れやすいブレーキや、空気圧(ムシゴムレス化)の課題、夜間反射板
(リフレクター)の有無など様々な安全チェック基準を設けてもらえるとありがたいと思います。
これらはシーティングと別次元で直接生命に関わります。各社早急に整備してもらいたいものです。

以下にJISの認証をもらうまでの簡単な流れ(環境整備システム)を紹介したいと思います。

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<JIS認証をもらうまで>

登録認証機関に申請

 ↓

「@品質管理体制」と「A製品試験」で審査
@・・・社内規格整備、製造設備、検査設備、検査方法など
A・・・製品をランダムにサンプリングして製品試験をしてJISに適合するか

 ↓

認証が決定

 ↓

認証機関と認証契約
●認証所得者として公表され、経済産業省に報告される。

 ↓

製品にJISマークを表示して出荷

 ↓

認証を維持するための検査
●少なくとも3年に1回のペース

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早ければ今年の夏頃からJISマークの表示がされる見込みだそうです。
これで何ら変わらなければがっかりですが、少しでもユーザーの立場にたった改善を期待します。

このJISマークは今後ユーザーが製品を購入する際の判断基準となりそうです。
(少なくともレンタル会社はJISマークを中心に扱っていくと思われます。)



<経済産業省>
http://www.meti.go.jp/
<福祉用具分野に係るJISマーク表示の開始について>
http://www.meti.go.jp/press/20080527008/20080527008.pdf





                                       (介護型リハビリシステム研究所)

車椅子気ままコラム・・・第25回
〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所
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