その他の環境整備【80】

     新型・介助バー 


移乗補助として医療・介護の現場で普段から便利に使っている「介助バー」。
「Rバー」、「スイングアーム」、「移動支援バー」等々、・・・様々な呼び方をします。
安全にベッドから離床するために欠かせない道具の一つです。
これがあると、重心を前に出して立ち上がる動作を楽に行えます。
使っている本人が自立に向かうのはもちろん、介護者も負担が少なくなります。
そのため、自立を目指すしっかりとした方針・目的のある医療・介護の現場ほど、
この柵(バー)を利用することが多いのですが・・・。

最近は、リコール騒ぎでこれらの柵への信頼が揺らぎかけていました。

   ですが、( ̄▽ ̄)ノ

今回、最近新しく購入したパラマウント社の介助バーが
「お?!、おぉ〜!!!」
・・・と言う位に思い切った安全策(柵?)をとってあったので紹介したいと思います。




↑これが今回入ってきた最新型の介助バー。
よ〜く観察すると今までのタイプとはいくつか違いが認められます。

まず第一に、プラスチックで覆われた部分が広い。
これはおそらく電動ベッドを上げるときに、隙間から腕などが出ていて
「挟み込む」という事故を防ぐためのものでしょう。




↑次に固定する部分のノブが横向きについています。
これはどうしたことでしょう??

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   【ここで旧型タイプの復習です】  (; ・`д・´)b   



↑今までのタイプはコレ。
柵の形状はベッドを起こしても「挟み込み」が少ないように曲線にしてあります。




↑これは今までの固定方法。縦にノブがついています。
車椅子のフットレストと同じ構造で、銀色の金具をズラすことで固定させます。
ただ、ノブも小さく手で締めるのにはやはり不十分な感は否めませんでした。
無理やり力のある人が人が締め付けると、今度は全く抜けなくなるという・・・
この現象はずいぶん前に特集しました。

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先ほどの「横ノブ」に戻りましょう。
下の画像を見比べてください。どこが変わっているかわかりますか??
先ほどのズラすための金具は見当たりません。




    

     ネジを緩めた状態。            ネジを締めた状態。

・・・・よく観察するとわかると思いますが、
微妙に下側が開いているのがわかりますでしょうか?
そうです!2本の足を左右に開かせることで踏ん張らせているわけなのです。

ただし、このネジの欠点は
「どちらに回してよいのかわからなくなる。」ことです。
両側に向かい合わせで横ネジがついていると基本的に回す方向が逆になります。

それを常にバタバタしている現場の方達が上手いこと理解してくれるでしょうか?






今回は折角の新型なのですから・・・是非とも、

 「ネジの頭」か「プラスチック側板」に
     回す方向を印してほしい
     ですね。

左右の固定ネジを1本にできればそれにこしたことはありません。
プラスチック側板の外側中央に、大きめの扁平ネジをつければ良いと思います。






【新型ロック機構の説明】
※各種ドアや調理具とかでよく見かけるロック構造になっているようです。




↑さて・・・問題のロック機構です。見た目にも丈夫さが漂っています。




↑まずは普通につまんで解除しようとしましたが上がりません。
しっかりとロック(固定)されています。




↑次にここのポッチを・・・




↑軽く押さえて・・・・持ち上げると・・・・




↑「ガシャ!」という、やや大き目の音と共に、
握り部分(手摺りの可動部全体)が一段下がって解除となります。
それなりの音がしますので夜間帯は隣の方に迷惑をかけるかも知れません。




↑任意の部分に角度をもっていったら、そこでレバーを下げ固定します。
それ程力は入りません。指1本の力で可能です。




↑握り部分(手摺りの可動部全体)が自然に持ち上がり、
再び、「ガシャ!」と音がしたら完全にロックされた状態になります。


  
これはすごい! (≧∇≦)/ さすが!

       後はノブの回転対策と、音への対策だけですね。
(音は、注意喚起という意味でもある程度仕方ないのかも知れませんが・・・)


こうやって少しずつ福祉用具も安全に進化していくんでしょうね。。
最近、リコールの話ばっかりだったので新製品に素直に感動できました。





                                (介護型リハビリシステム研究所)

〜システムでよりよい未来へ〜
介護型リハビリシステム研究所
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←実はこの旧タイプも横ネジで、
 差し込んだ足を広げて固定します。
(比較的残りネジ山を確認しやすい)
←ここにつけてほしい♪