「キャスター」整備法・パート2

       怪しいキャスター修理術

キャスターにも怪しいのがあります。ある程度の経験がある方なら一度は遭遇した経験が
あるのではないでしょうか?それは・・・

空気式キャスターの空気抜けちゃった状態です。
空気式キャスターはデコボコ道やちょっとした段差の利用が多いときに特別オーダー
することはあります。ただ、空気の注入が手間であったり、車輪が大きくて足に干渉したりで
あまりお勧めするものではありません。施設内なら殆ど必要ないと思います。

なぜ空気注入が手間かといいますと、普通の自転車用空気入れでは空気が入れられない
のです。スペース構造上の問題か?製作コストの関係なのか?なぜか自車用バルブが
使われているのです。これを解決するには、車用の空気入れを購入するか、ガソリン
スタンドに持ち込んで空気を入れてもらう
しかありません。

←こんなキャスター見かけませんか?

・・・・・・と、まぁここまでが正論の指導法でしょうが・・・・・
私の場合、ちょっと違います。ドナーによるパーツのストックがありますもので。
「もしや…もしや?!」と思った方はだいぶ、この研究所のやり方を理解してきた方です。
そーです!不便なキャスターは取り替えます!元からたつ手段を選びます!
では、早速このキャスターを外しましょう!!「あれ???」

←14番レンチが噛まない。15番?!

なんという中途半端なボルトを使っているんでしょう?!
参りました。工具が手元にないのです(今回は、別な施設でやっている作業のため)。
散々、苦労したあげく下の画像の工具で取り外しに成功しました。ここまででかなり時間を
要しました。なにせ、他施設だと工具がろくなのが揃ってないからです。

←まるで、ダイエット前と後みたい。

径が多少異なるようですが、空気の方は沈み込みもあるのでそう気にしません。
むしろ「万年空気抜け」である方が問題です。

←通常なら12か13番でOKです。

代わりのキャスター(よくあるソリッドタイプ)に入れ替えます。
隙間はOリングなんかで埋めて調整してください。画像のように、内周にブラスチックが
コーティングされたボルトで止める方が、緩みがなくて安全です。
あとは、キャスターがきちんと回転するか確認して終了です。

←安全を確認して、整備終了。

スムーズに走るようになって、感謝されました。めでたし。めでたし。


                                          (介護型リハビリ研究所)