その他の環境整備【71】
シルバーカーのタイプ(1)
「かいごの学校」1月号と2月号で少し詳しくシルバーカーについて取り上げます。
今回はその番外編として特集したいと思います。
シルバーカーには前に一本のハンドルがついた「手押し車」的なものと、左右に
それぞれハンドルがついている「歩行補助車」的なものとがあります。
後者は介護保険レンタル対象(※)ですが、前者は介護保険で面倒をみてくれません。
リハビリ専門職も、「歩行補助車」ではない「手押し車」的シルバーカーは、専門外と
あまり詳しく面倒をみてくれることはないようです
↑介護保険対象外のシルバーカー(安定性にやや不安あり)
↑介護保険の対象になるシルバーカー(安定した歩行が可能)
介護保険対象外でも、自治体によっては「65歳以上の高齢者福祉サービス」として
給付対象にしている所もあるようです。
購入を検討されている方は、購入前にお近くの福祉事務所にご相談ください。
【要点・その1】
レンタル可と不可のタイプがある。
※歩行補助車タイプのシルバーカーでも自治体によってはレンタル対象にならないものがあります。ご注意下さい。
歩行補助(歩行器)としてのシルバーカーは主に屋内で使いますが、
手押し車(荷車)として使えるタイプは屋外での散歩や買い物などに大変便利です。
ハンドルが前にありますからスピードも出せます。
屋外を使うときの注意点は「溝」と「段差」です。
今回は、「溝」の危険性を中心に取り上げたいと思います。
屋外を颯爽(さっそう)とシルバーカーで飛ばしていると・・・突然!
思わぬ「落とし穴」にはまる可能性があります。
その場所は・・・といいますと・・・
↑ココです。側溝蓋の間にある穴。
ここに前輪がシングルタイプだとすっぽり入ってしまいます。
道路を急いで横断しようとして勢いよく転倒・・・ということも十分に考えられます。
車椅子のキャスターもシングルですので十分に気をつけましょう。
↑このような鉄柵蓋にもすっぽりはまってしまいます。これも危険です。
画像でお分かりかと思いますが、シルバーカーの前輪には片方1個ずつのシングル、
片方2輪ずつのダブルというタイプがあります。
↑左側が溝に入り込むリスクを減らしてくれるダブルキャスター。
シングルは、フレームに直接固定されていますが、ダブルは向きを変えることが
可能です。⇒参考画像
その他、身近にはまり込む危険のある場所は・・・
↑このような場所。エレベーターで向きを変えようとして溝に落とすケースです。
ここでも、ダブル車輪なら前輪は完全に入り込むことはありません。
後輪を落ち着いて持ち上げれば容易に脱出が可能です。
※滅多にないことですが、線路の隙間に落ちるとそれこそ命に関わります。
・・・というわけで・・・シルバーカーの前輪は、
【要点・その2】
シングルよりダブルが安全。
(直進性と、丈夫さ、安価だけを考えるとシングルが魅力的ですが・・・。)
最初に紹介した歩行補助車としてのシルバーカーは、主に屋内で体重をかけて
使用するため、シングルであることが多いようです。
※購入の際は、上記内容を参考にかかりつけ医やリハビリ専門家にご相談下さい。
次回は、コンパクトタイプと普通タイプの違い、段差の乗り越え方などを特集します。
まとまった内容をご覧になりたい方は「かいごの学校」1・2月号をおすすめします。
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【注意】
●当ホームページで掲載している内容は全て参考としてご判断ください。
●メーカーや自治体でシルバーカーのタイプや分類が異なることがあります。
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【番外編の、そのまた番外編】
・・・ここで、ちょっと
哀しい珍事件発生!!
(ノД`,)
1月号の「かいごの学校」にシルバーカー特集をはりきって組んだのに
名前がどこにもありません・・・
今回は2回も校正したのに〜、編集者の誰も気づかないなんて・・・
あれじゃ、まるで「名無しの権兵衛」さんの作品じゃない。 (T_T)
う〜悲しい、あんまりだ〜
・・・というわけで、ある意味、貴重(レア)な記事になると思います。是非見てください。
ここの特集に組んだ画像と同じ物が載っています!それが動かぬ証拠です。
(介護型リハビリシステム研究所)