「ブレーキ」整備法 パート10

      無理やりブレーキ交換法

ブレーキ整備もいつの間にか10回目になってしまいました。
今回、車椅子整備をしている途中でブレーキにぐるぐるとビニールテープが巻きつけられて
いることに気が付きました。
見た目もボロボロだったので剥がしてみると・・・なにやら妙な物が現れました。


  

↑レバー式     タッグル式↑

↑左側タイプのブレーキ(確か、「レバー式」といいます)は最近見なくなりました。
少し前までは病院・施設内での備品としての車椅子は殆どがコレでした。
その当時、今では常識の「タッグル式ブレーキ」にすると、1台3000円ほど割高だったからです。

このレバータイプのブレーキは非常に単純な構造な分、壊れると厄介です。
根元からポッキリ折れてみたり・・・引っ掛ける(固定)部分が丸くなって固定できなくなったり・・・

これは引っ掛ける金具の中央(矢印)が折れていました。そこを無理やり補修したようなのです。




↑金具を副木代わりにして、針金で固定しています。このままだと、針金の切り口でケガを
する可能性があるからビニールテープでぐるぐる巻きにしたのでしょう。。
矢印辺りで折れていたのですが、ここが折れてるなんて初めてみました。
よほど粗悪な部品だったのか、無茶苦茶な使い方をしたのか・・・どちらかでしょう。。




↑早速、ブレーキ交換に取り掛かります。
上にあるのが、部品としてとってあった「タッグル式ブレーキ(プラスチック製)」、
下にあるのが取り外した「レバー式ブレーキ」。構造の単純さがわかりますか??


←隙間が開いてネジ止めできない・・・

↑このタッグル式ブレーキはフレームに上下から挟み込んで固定する構造でしたが、何と!!
フレームのサイズが大きくてはめることができません・・・・・残念・・・・・。。。。。。(>0<)

・・・ですが、そう簡単に諦められるはずがありません!当然、何とかします。




↑ドリルで穴をあけていきます。結構、厚みがあるので削りカスが沢山出てきます。
適当に穴をあけて徐々に拡げて調整していきました。。




↑この通りワッシャーを挟んで、何とか上手いこと直接取り付けることができました。

 やった〜!!・・・と、思いきや・・・
 
また 失敗しました・・・ (||||∇ ̄;) ガーン・・・


 

↑これはブレーキを正面から見た画像ですが、フレームに柄の先が干渉しています。。。
つまり、ちょっと穴の位置をズラして固定したみたいなんです。  (;´д⊂) あちゃ〜

・・・・ですが・・・・これも何とかします。。。想定の範囲内です。。。 (>▽<;)  


ゴ〜!!

↑ここで取り出したるは「ヒートガン!」このブレーキがプラスチックということを
忘れてはいけません。早速、熱処理に取り掛かります。
※ヒートガン:ドライヤーのスーパータイプです。頭にやったら髪の毛は確実に燃えます。
 以前、小生はこれを使って車のバンパーをも綺麗に修理したことがあります。


 

↑「はいっ!」と、これで完成です。ブレーキの効き具合もバッチグーです!




↑こんな感じで安全にしっかりと固定できるようになりました。めでたし。めでたし。


ドリルを使う際はケガには気をつけましょう。
先日私は、ドリルで穴をあけていて突然、穴が開通した瞬間、押さえていた
中指の爪の間に高速回転したドリルが「ぐさっ!」と奥まで突き刺さりました。
しかも一番細いドリル刃だったので、
出血して半端じゃなく痛かったです。
(その時の画像も撮っておけばよかった・・・・失敗した〜〜〜!!) (>З<)今考えても爪がうずきます

「しっかりした固定台で作業しないとドリルでの作業は大変危険」という体験談でした。






                                  (介護型リハビリシステム研究所)