理不尽なレンタル制度

<カタログから考えた、車椅子レンタルと購入の損得勘定>

     このコラムでは、管理人が勝手気ままに感じたことを書き込んでいます。
   前回は、「社会保険庁長官宛への手紙」いう話しでしたが
   今回は、もし、治療用車椅子が認められたとして、一割で購入できたら?
         もし、医療機関で車椅子の処方をしてくれたら??
   ・・・という仮定も視野に入れて、コラムってみたいと思います。


 【 自立目的の車椅子のために  (≧∇≦)/ この際、言わせて! 】


手元にある某会社の最新カタログを基に、
まず、「無●工房・LAPPOハイバック仕様車椅子」のケースを考えてみます。
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        レンタルは1ヵ月15000円(自己負担1500円)
        購入すると非課税で298000円(定価)
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レンタルで20ヶ月使用すると、300000円となり購入価格を越えてしまいます。

次に、「●村グループ・はなごよみ はねあげ」のケースです。
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        レンタルは1ヵ月8000円(自己負担800円)
        購入すると非課税で120000円(定価)
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レンタルで15ヶ月使用すると、ぴったり購入できてしまう価格になります。


殆どの車椅子(レンタル機器)はこのような価格設定になっているようです。


つまり、15〜20ヶ月(約一年半)以上、継続使用するであろう利用者がいた場合、

    初めから自己負担一割で購入できれば
    結果的に支出は大幅に減らせるはずです。


介護保険はこれらのリース料金も相当額負担していますので、
利用者が増えるたびにどんどん支出は加算し、
右肩上がりで増加していきます。

利用者の状態変化が激しく、車椅子タイプをしょっちゅう交換することがない限り、
大儲けしていくのは業者だけです。

それなら始めから、医療保険でつくるか、福祉で(出し惜しみせずに)給付した方が、
ず〜っと効果的で効率的
ではないかと・・・普通は考えませんか???

将来にわたり使い続けるかの有無(日常生活で自立目的で必要か否かの判定)は、
医師がきちんと判断(診断)してくれるはずです。
介護保険(行政全体)と利用者の無駄な出費も減り、病院や施設も備品としての車椅子不足や、
維持に悩んだり負担をかけずに済むはずです(過剰使用や整備不良による事故も減るでしょう)。

そこらへんの構造から根本的に改革してもらわないと困るんですよねぇ〜。。
ソレトモ、ギョウセイノナカデ、ダレカガ、ウマイシルスッテイルノカナァ〜???( ̄。 ̄)


介護保険が始まって5年を過ぎました。
当初から同じ車椅子をリースしている方は既に耐用年数を過ぎています。
このまま、同じリース料を払い続けるのは、
無駄ですし、危険です!!

          (>0<) 


   ★★★車椅子のリースシステムについて★★★
一応、大手リース業者の本社にメール取材を試みました。(2005年11月9日質問、即日回答)
内容をQ&A形式で紹介したいと思います。(重要な部分は
赤字にしました。)

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Q:仮に、利用者がその車椅子の耐用年数を過ぎるまで継続的にリースしたとして、
  その車椅子の交換を貴社が勧めることはありますでしょうか?
         ↓
A:結論から言いますと、車いすの交換につきましては随時受け付けております。
  現時点では
特に耐用年数を過ぎてからの当社からの案内はいたしておりません。
  しかしながら、今ままでの事例では商品の交換を利用者様に促したことはあります。
  事例.1 介護保険がスタートしてすぐに旧型の特殊寝台をお使いになっておられた
      利用者様に対して同価格で新型の特殊寝台の取り扱いになったときに
      交換のご案内をさせていただいた。
  事例.2 車いすのレンタルサービスをご利用いただいている利用者様へ同タイプの
      車いすがアームレストの跳ね上げタイプが発売になった時に、レンタル価格も
      同じ価格で設定したためご案内させていただいた。

Q:基本的には2年も過ぎれば「サポート体制」の付加価値があったにせよ、
  商品価格を上回る料金を支払ったことになるので、
  その後徐々にリース価格が安くなったり、耐用年数を過ぎればリース料金が
  不要になる(本人のものになる)などのシステムはありますでしょうか?
         ↓
A:当社では同一商品1価格で行なっている為そのような制度は現状いたしておりません
  基本的にレンタル商品は新品の商品と消毒済み商品に区別なく同価格で同じサービス
  体制で行なっております。どちらかといいますとお問い合わせのようなケースでは
  ご利用者様が安全に商品をご使用いただく上でも商品の交換をお勧めいたします。
  また
レンタル商品の販売につきましてもメーカーの保障期間も過ぎておることもあり、
  基本的にはお断りさせていただいております

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・・・・・・以上のような、大変ご親切なご回答をいただいたわけですが、
メーカーの保障期間を過ぎた車椅子
リースは続けても譲ってくれることはないそうです。
大手でこれですから、他の会社も右に習えでしょう。

    ( ̄з ̄) ・・・これって、どぉ考えればよいのでしょう????

これは・・・業者優先のこの仕組みは・・・・?!
利用者にとっても社会にとってもかなり不利益なことです!!相当、やばいです。
シーティング、シーティングなんて騒いでいる場合じゃないかも知れません! (;^_^A
各団体さんは、せっかく頭数が揃っているんですから何とかしてください!!ρ(`O´*) 
(その話し合いの席で、この研究所の話題をチラットでも出してもらえば嬉しいですけど・・・)


障害者自立支援法というものが新たにつくられ、
「利用者負担の見直しに関する事項のうち、自立支援医療(公費負担医療)にかかるもの」が
平成17年10月より施行されました。。→詳しくはネットで検索して下さい。
国は財布の紐を縛っていくだけでなく、
より「公平」で「早期自立」が目指せる明確な仕組み(システム)を、
是非「早期に」つくってもらいたいと願うばかりです。



今現在、講義や諸施設に出向くと、関係者に以上のような話しをなるべくしています。
5年以上レンタルしている器具には要注意です。次回は「危惧なる器具」にて更に追求します!



                                     
(介護型リハビリシステム研究所)

車椅子気ままコラム・・・第9回