フットブレーキの調整
〜 チルト式車いすのブレーキ問題点 〜
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前回に引き続きブレーキ関連の話題です。
「ティルト&リクライニング連動式コンパクト介助用車椅子」とか、
「オアシスリクライニング OS-12TR」などという名称で当ホームページでも
何度か取り上げたことのある多機能タイプの超(?)高級車いすです。
今回は職員から「ブレーキをかけても直ぐに外れるため何とかしてほしい。」
との相談を受けた、整備担当のスタッフでは解決できなかった案件です。
前回の自動補助ブレーキの特集をご覧になられた方なら、
類似ケースが現場で意外に多いということを理解していただけると思います。
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↑定価182,600円、ネット価格で13万円くらいする高級車いすです。
タイヤは過去の特集でノーパンクからチューブ式に変更しています。
↑この左右にある黄色部分を踏むことで左右タイヤを各々ロックできます。
解除はつま先で軽く引っかけて持ち上げるという仕組みです。
ただ、このロックが緩く、ちょっと振動が加わっただけで勝手にブレーキが
解除されてしまう・・・というのが現場で困っている現象なのです。
↑しばらく「ロック⇔解除」を繰り返して、原因はこのネジ(ナット)で
あることがわかりました。
ここは「支点」となっている位置のネジで、緩みが生じたことでガタが発生し、
ロック箇所で安定して固定できない症状をきたしていたのです。
↑ナットは前回の製品とは異なり、「緩みにくいタイプ」が既に採用されていました。
この辺りはさすが大手メーカー、抜かりありません。
↑「緩みにくい」と言っても、頻繁に繰り返せばやはり「緩む」ことがあります。
ここのネジをきちんと適度に締め付けます。
可動部分なので過度の締め付けは動きを悪くしてしまうので要注意。
↑後は潤滑剤を吹き込んで整備完了。
以降はスムーズにロックでき、振動で外れることは一切無くなりました♪
【車いすブレーキ故障の原因は、ネジの緩みが殆ど】
です。
(介護型リハビリシステム研究所)
介護型
〜システムでよりよい未来へ〜
リハビリシステム研究所
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