1960年型ホンダベンリイ号C92についての日々の記録です。
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03/05/10 素晴らしい馬力11.5馬力疾風のスピード115粁!! | ||
小型で軽量,そのうえ素晴らしい出力を持つベンリイC92は,セルモーターを装着した125cc(第2種許可制)オートバイで,その耐久力と乗心地は実用車としてはもとより,ツーリング等にも最適です。 エンジン……4サイクル2気筒エンジンは,スムーズな回転とスバラシイ耐久力をもち,更にO.H.C.(オーバーヘッド カムシャフト)方式を採用して高速度連続運転にもいかんなくその偉力を発揮します。11.5馬力 115粁/時 フレーム……ホンダ独特のストレススキン(応力外皮)構造を採用したフレーム本体は,シーム電気溶接法によりムラなく接合されて,悪路走行にも充分耐えうる強度をもっています。 経済性……4サイクルですからガソリン消費量は極めて少なく,1立当り65粁(平坦舗装路)で,且つ4段変速装置により積載時や登坂にも無理がありません。 |
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当時の広告にはこんな一節が記されている。 1958年に誕生したベンリイC90は、外国車の模倣ではない独創的なスタイリングを持つドリームC70からその要素を受け継いだ。そのスタイリングは本田宗一郎が純日本的建築美を基本にデザインしたといわれている。またエンジンに関してもそれまでのJ型ベンリイのOHV単気筒から、当時の125ccクラスでは考えられないOHC2気筒へと大きく進化した。市場への登場とともに一躍人気のモデルとなったのだが、すぐさまセルスターターの装備を求める声が高まったため、翌年の1959年にC90はC92へとモデルチェンジをした。 今回僕のところにやってきたC92は1960年型であり、錆々の酷い状態だった外装(メッキ部分以外)を前オーナーが一度仕上げている。特に目立った欠品は無いのだがマフラーと右側のサイドカバーが後年式型のものになっているので、やはりオリジナルに戻してあげたいところだ。また機関もキャブの調子が悪い上に、左のマフラーから出る白煙が酷いため、これから少しずつ調整していかねばならないだろう。 |
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HMマークの入った貴重なオリジナルキー。 ライトケース左側にあるメインスイッチは5段階切り替え。 一番右にキーを捻ると駐車灯のみが点灯する。 |
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プレスハンドルの真中にはBENLYのバッジが付く。 ライトケース上部にはスピードメーターとニュートラルランプ。 ハンドルのスイッチ部分も角張ったデザインになっていて、レバーの先端は尖っている。 グリップラバーはシートと同様にタン色。 |
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タンクマークは後期型と異なりBenlyの文字のみ。 ユニークな形状をしたホーンにもHMマークの入ったプレートがリベット止めされている。 |
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初期のエキパイはきれいな丸い曲線を描く。 マフラーは角断面の厚みの薄いものが本来付くが、この車両には後期の丸型のものが付いていた。 チェンジぺダルは鉄製ではなくアルミ製。 |
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角張ったスタイルへの徹底は、灯火類はもちろん、リヤサスペンションカバーまで四角い。 初期型はリアショックサポート部分とウインカーの台座が独立している。 |
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エンジン番号はC92E-098534で、C92Eに続く番号の頭文字の0から1960年型ということが分かる。 また車体右側にあるフレーム番号にもC92-60-という数字が刻まれている。 この型のエンジンにはアッパークランクケース上に螺旋式のブリーザー室がある。 (エンジン番号C92E-1193876より後にはシリンダーヘッドカバー頂部にブリーザーを移設) |