2月3日富山よりサンダーバードで福井に向かう。
京福福井口の車庫が見え、並行する電車の走っていない京福線の錆びたレールを見な
がら福井に着く。
福井県民会館で開催した全国鉄道利用者会議開催のシンポジウム「どうする 地方
都市の鉄道−福井モデルから考える地方都市鉄道活性化の方策−」に参加しました。
 会場には多くの参加者とマスコミの皆さんで埋め尽くされており関心の高さを示
していました。
主催者の武田代表より全国鉄道利用者会議の設立経過説明の後、1つの地域に限らず
全国の問題として「福井モデル」を確立し、参加者の皆さんから地方都市のアイディ
アを提案することを述べました。
 高岡の万葉線についてはRACDA高岡の大宮さんより、万葉線の第3セクターまでの
経緯、旧射水線が1時間に1〜2本だったのがバス転換され1時間に0.75本になって
しまったこと、鉄道が廃線になったことにより富山−新湊間が50分から1時間40
分に所要時間がかかるようになったことを踏まえ「乗って残そう万葉線」の運動に
なったことを話されました。
 福井からはROBAの会の美濃部さんより、京福電鉄路線説明・福井県の福井−福井口
間の連続立体交差事業において@政策の費用対効果A民営化B踏切解消方法C広域交
通と地域交通の観点から説明があり、事業推進中におこった京福事故をとりあげ、京
福線再開後の40億円の安全対策、第3セクター化かバス転換かを検討中に2度目の
事故がおこり、事業に関して京福線をどうするかが問題であると話されました。
 続いて、ROBAの会の高間さんより、福井市の現行法制度下でのトランジットモール
・セミモールの実験において、道路行政に県民の意見と県民が関心を持つ1つの機会
であったことを説明されました。
 金沢からは市民会議の谷内さんより、スライドを使い、ライフスタイルの見直し、
にぎわいを運ぶという公共交通機関の必要性を話されました。また、無人走行バスな
どの技術の紹介がありました。
 桑名より北勢軽便鉄道をよみがえらせる会代表の成田さんより、近鉄北勢線は28
2万人の利用者があり、その内の50%が通学定期利用者(通勤定期の80%割引)
である現状と、駅がなくなると町が寂れるという観点から、廃止ではなく桑名市内延
長による沿線+路面電車一体化を推進し、SL運行などにより沿線の発展に寄与するこ
とによって経済的効果がもたらされると話されました。
 高松からは全国鉄道利用者会議四国支部の白木さんより、コトデンそごう破綻によ
り、高松琴平電鉄の売上の40%を失ったことによる破綻の経緯が説明され、グルー
プのコトデンバスの100円バスの現状などを話されました。
 コメントとして、TPOの中尾代表より、我が国で唯一の「ベンチャー鉄道会社」と
して京福線の経営譲渡に関するアイディアと、経営計画が発表されました。
 また、鉄道アナリストの川島さんより、京福線の車両の省エネ化・15分間隔の運
行によって公共交通機関として他鉄道線と比較しても何ら遜色の無い状態になること
と、警察の交通取締強化の必要性を話されました。
 このあと、参加者より多くの質問が出され、活発な議論が展開されました。
 武田代表より、鉄道に環境の追い風が吹いていないことと、地方の鉄道が不便なの
でマイカーで良いと悪者扱いされている現状の中で、労働組合や自動車中心の環境団
体または鉄道愛好趣味団体ではない新たな視点の必要性を持ち、福井には不幸な事故
による廃線存続の危機・社会実験・連立大規模事業・鉄道軌道直通運転など、鉄道に
関わる課題の多くが集中しているということは福井でうまくいけば、全国の地方都市
が再生できるはずであり、このことから、市民・NPO・行政・事業者が知恵を出し合
い実現するために鉄道事業法から地方都市関連を分離し、「LRT新法」を創設しよう
と訴えました。
 最後にアピ−ルを採択し4時間にわたるシンポジウムを終えましたが、白熱した議
論は、その後の懇親会でも続きました。


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原田 貢彰(はらだつぐあき)記す