2月3日シンポジウム・アピール

 地方はそれぞれ豊かな個性を持ち、そこには様々な鉄道があります。しかし、現
在その多くは赤字をかかえて消極経営を余儀なくされています。京福電鉄に見られ
るような、不幸な事故による廃線存続の危機は、そのような背景の下に生じてし
まったと思えます。
 一方、福井ではトランジットモールの社会実験、連続立体交差事業、鉄道軌道直
通運転の可能性など、鉄道に関わる課題の多くが集中しています。また、高岡(加
越能鉄道万葉線)、金沢(新交通システムの導入論議)、桑名(近鉄北勢線)、高
松(琴平電鉄)の事例からも、様々な課題が提起されました。
 これら地方都市鉄道の再生に市民が動き始めている今も、現行の鉄道事業法は、
全国一律の監督基準となっており、地方の鉄道には厳しい内容となっています。独
立採算制や規制緩和の流れに地方の鉄道も巻き込まれた結果が、乗客減少・廃止の
流れへとつながっています。
 また、道路(旧建設省)と鉄道(旧運輸省)の一体的な政策や、交通政策と都市
政策との連携が、国土交通省となった今なお不十分な状態です。これが、路面電車
(LRT)の実現を困難にしている背景の1つにもなっています。これからは、
「交通インフラ」として鉄道を道路と一体的に考え、都市政策とも連携した地方都
市活性化の基盤として整備していく必要があるでしょう。
 高齢化社会や環境問題を考えれば、どんなに自動車が便利であっても鉄道は必要
であり、次世代に残すべき資産です。廃止の流れを止め、より地域に密着した鉄道
を再生していくために、私たちは以下の活動を続けていくことをアピールします。

1.鉄道事業法から地方都市関連を分離し、地方の鉄道によりふさわしい新法とし
て「軽快鉄道法=LRT新法」を創設しよう!
2.京福電鉄を「福井モデル」として存続し、福井で行われている様々な鉄道再生
の動きを成功させていこう!
3.鉄道の利活用、地方都市の再生について、市民・NPO・行政・事業者の皆で知
恵を出し合い、全国の地方都市鉄道を変革していこう!

 以上をもって、シンポジウムのアピールとします。

2002年2月3日
         福井シンポジウム(全国鉄道利用者会議主催)
                        参加者一同