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1.事業計画について
東京駅を中心とする、東京近郊区間での鉄道利用に関する最大の問題は、何と言っても朝晩の通勤ラッシュで、利用者をむりやり車内に押し込んで輸送するやり方は、利用者に不快感を与えるのみならず、列車の遅れや人身事故の慢性化といった、安全性・定時性にまで影響を与えております。このような輸送を毎日行っている結果、事業者のJR東日本には大きな利益が生まれています。ならばこそ、この利益を利用者に還元すべく、通勤時の混雑緩和や着席率向上を図る施策を講じ、利用者の不満を改善することこそが、公共交通を担う鉄道事業者の責務であり、あるべき経営の姿であるといえるでしょう。
しかし今回の事業は、都心部で業務機能を強化・高度化するため、都心部と周辺を結ぶ鉄道の輸送力不足を起し、通勤時の混雑を激化させ、広域的にも影響を及ぼすことになります。東京都では「TDM東京行動プラン」を策定しており、交通需要の少ない都市構造を誘導していくとの施策が掲げられていますが、この事業は都のTDM施策にも逆行するものです。
事業計画地は都市再生特別措置法の「都市再生緊急整備地域」に当たり、都市計画法及び建築基準法の「特例容積率適用区域制度」を活用して事業を行うことになっていますが、この制度はここにあるように、東京駅丸の内駅舎の未利用容積をお金で買い、容積を積み増しするという行為を行うものです。この事業の場合はJR東日本が自社敷地内で容積をやりとりするのですが、JR東日本はそれだけではなく、東京ビルを始めとする丸の内側のデベロッパーにも未利用容積を転売することで、いわゆる「都市再生」の名の下での超高層ビル開発に、主役として参画しています。このような不動産経営で儲ける一方、本業の鉄道利用者サービスを低い水準のまま放置しているJR東日本の経営に対しては、鉄道利用者として強く改善を求めたいと思います。