北区都市整備部都市計画課 交通バリアフリー担当 御中 (写し 北区広報課広聴担当 御中) 区政モニターの清水孝彰と申します。 北区ニュース2月10日号とホームページで情報提供されている、北区交通バリ アフリー基本構想について質問・意見を述べさせて頂きます。ご回答をお待ち申し 上げておりますので、よろしくお願いします。 1.策定手続に関する質問 1.1 策定スケジュールについて ・北区ニュース2月10日号によれば、「北区交通バリアフリー協議会」なるものが 昨年12月に区民の知らない所で発足し、今年度中に全体構想のみならず、東十条の 地区構想まで策定してしまうという、あまりに拙速なやり方をとっている。本来は まず素案を策定して区民に公表し、パブリックコメントを募集する手続がとられて 然るべきではないか。全国の大多数の自治体でまだ策定作業が進んでいない中、な ぜ北区では今年度中に急いで策定する必要があるのか。もっと策定スケジュールを 遅らせ、区民参加を十分に図るべきではないか。 1.2 障害者・高齢者・区民等の意見の反映について ・交通バリアフリーは障害者・高齢者という特別の層を対象とするものではなく、 誰もが円滑に移動できる交通体系の構築を目指すものである。そのためには一般区 民も障害者・高齢者と同じように、基本構想の策定過程に参加できるようにすべき である。東十条の障害者・高齢者については、懇談会やアンケート・ヒアリング等 を実施するのに対し、一般区民に対しては、北区ニュースで「ご意見をお寄せ下さ い」という小さな記事を流し、インターネットに協議会の情報を掲載するだけと なっている。一般区民に対しても、東十条の障害者・高齢者と同じように、懇談会 やアンケート等を実施すべきではないか。 一例として、千葉ではシンポジウムが開催されており、船橋では素案に対するパ ブリックコメントが実施されている。北区でもその程度は実施してほしい。 ・第2回協議会以降は、障害者〈13団体〉・高齢者〈140クラブ〉・地域等(町会・ 自治会〈179〉、商店街・振興組合〈96〉)の代表者を加えるものとされている が、一般区民を公募等で募集せず、町会・自治会や商店街・振興組合の代表者とし たのはなぜか。 2.交通バリアフリー全体構想及び重点整備地区構想の検討項目に関する質問・意 見 2.1 交通バリアフリーの意義・目標について ○協議会の資料等を見る限りでは、高齢者・障害者の移動円滑化しか考えられてい ないようだが、外国人、小児・幼児、子連れの親、大きい荷物を持つ人など、移動 が不自由な主体は多数考えられる。基本的には健康な大人まで含め、誰もが円滑に 徒歩・自転車・公共交通で移動できる交通体系の構築を究極の目標とすべきであ る。そのためにも、高齢者・障害者のみならず、一般の区民・利用者の参画が必要 である。 2.2 重点整備地区の選定について ○第2回東十条部会の「重点地区絞り込み表」では、旅客施設(鉄道駅)に関する 評価・選定条件が、エスカレータ、エレベータ、身障者用トイレ、点字運賃表しか なく、選定条件が不十分である。 鉄道駅で実際に乗降・乗換する利用者が円滑に移動するためには、移動距離自体 を短くし、移動経路をわかりやすく標識で示し、経路上の安全性を確保し、適度な 休憩がとれるようにすることが必要である。評価○選定条件は、重点整備地区の選 定のみならず、基本構想の内容にも影響するため、後述「」に示すような条件を入 れ、再評価が必要である。 ○鉄道3事業者・バス2事業者の乗り入れる王子駅は、区内では乗換が最も円滑に できない駅の代表である。また、駒込駅は豊島区との区界にあり、「重点地区絞り 込み表」でも評価されていない。このような駅は、1区・1事業者の東十条駅より も、事業者間・自治体間の協議が手間取り、構想策定が難航する可能性が高い。両 駅ともバリアフリー化の必要性が高い駅であるため、なおざりにせずに、重点整備 地区に選定し構想策定を進めてほしい。 ○「重点地区絞り込み表」の評価・選定条件の中で、駅前広場の数が多いほど低い 点数(バリアフリー化が進んでいる)に評価されているが、駅前広場の数がバリア フリーとどう関係するのか。また、駅周辺地形条件が評価・選定条件となっている のに、もっと直接的な駅そのものの構造(高架・地平・地下;出入口からホームま での歩行距離)が条件に入っていないのはなぜか。 ○第2回東十条部会の資料−7にある「特定経路」とは何なのか、教えてほしい (資料や議事録を読んでもわからないので)。 2.3 バリアフリー化の具体的な目標(対象)について 旅客施設のバリアフリー化目標(対象)については、昨年策定された「移動円滑 化整備ガイドライン」、他市区の事例、交通市民団体・NPOの主張なども十分検 討し、策定してほしい。私が昨年提出した「公共交通機関旅客施設の移動円滑化整 備ガイドライン案」に対する意見より、基本構想にも取り入れてほしい内容を抜粋 する。 (交通エコロジー・モビリティ財団バリアフリー推進部宛「公共交通機関旅客施設 の移動円滑化整備ガイドライン案」に対する意見より;一部編集) @視覚表示設備について ○視覚表示設備の考え方は、旅客施設内だけでなく、地図・時刻表・インターネッ ト等の「手元で事前に得る情報」にも適用すべきである。東京の鉄道は、初めての 乗客が事前に情報を調べずに乗車しようとしても困難なほど、複雑化しており、こ れを解決する当面の手段は、書籍として売られている地図や時刻表に情報を掲載す るしかない。 ○サインシステムは、鉄道の場合、他社線のサインがおろそかにされる傾向にあ る。王子駅のように複数事業者が乗り入れる駅では、他社線についても自社線と同 じようにわかりやすく案内することが必要である。また、ピクトグラムについて は、国際標準への統一を図るべく、ある程度運用状況を見ながら、義務化について 検討していく必要がある。 ○赤羽駅のように、バス乗り場が駅に2ヶ所以上ある場合には、利用者がどの乗り 場へ向かったらよいかが一目で判断できるように、主な行先・系統名を併記する必 要がある。路線図も併設されるとなお望ましい。 ○東十条駅のようにレンタサイクルのある駅については、レンタサイクルがもっと 普及するよう、レンタサイクルのサインを明確に区別してほしい。 ○同一駅でも出入口が全く別々の場所に設置されている駅が多く、王子駅のように それが乗換に影響する事例もある。その場合、降車客がホームをどちらの方向へ歩 いたらよいかの情報が、ホーム上に連続的に必要になる。そのような駅では、構内 案内図と出入口の誘導サインを、ホーム上に連続的に配置し、改札口まで来てから 正反対へ引き返すということのないようにする必要がある。 ○車両等の運行異常の情報提供は、利用者にとって必要不可欠である。特に、運転 再開予定、迂回可能な手段等の情報が、他の交通機関を含め、被害を被った利用者 にいち早く伝達されることが必要である。可変式情報表示装置での表示が不可能で あれば、音声での情報提供ができるよう、いずれか一方を最低限の標準とすべきで ある。 A休憩等のための設備について ○最近は、駅の待合所が撤去されている事例が多いが、待合所そのものを積極的に 設ける方向性が必要である。 ○ベンチは、鉄道・バス等の時間待ちの時に必要である。赤羽駅のように乗換客の 多い駅を中心に、必要なベンチ数を確保する必要がある。 B転落防止・安全対策について ○プラットホームで転落の危険性が最も高いのは、階段・エスカレータの取付口付 近で、ホームが非常に狭くなっている部分に人が集中せざるを得ない場所である。 特に階段がエスカレータに代わった部分では混雑が激化しており、非常に危険な状 態になっている。そのため、利用客の非常に多いホームの階段はエスカレータ化を 避けること、同時に、高齢者・障害者等の移動手段として、エレベータの設置を標 準とすることが必要である。また、当面の安全対策として、ホームの狭い部分のみ に転落防止柵を設けることも必要である。 以上 2002年3月5日 ======================================= 清水孝彰(区政モニター) 東京都北区 ======================================= ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 3月に提出した意見に対し、5月上旬に回答をもらいました。全く中身のない回 答です。但し、拙速な策定を遅らすことはできました。 現況は、4月に素案が策定され、一応入手したものの、広報・説明会・パブコメ 等は一切行われていません。現在、6月区議会に注目しているところです。 Thursday, May 09, 2002 北区交通バリアフリー基本構想に関する質問及び意見について(回答) 清水孝彰 様 日頃より区政および都市計画行政にご協力をいただきありがとうございます。 また、北区交通バリアフリー基本構想策定にあたりまして、貴重なご意見等を いただき、ありがとうございました。 ご意見等を参考とさせていただき、策定作業をすすめてきたところですが、 回答が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。 以下のとおり回答させていただきます。 1.策定手続に関する質問 1.1 策定スケジュールについて 交通バリアフリー基本構想は、ご指摘のとおり、多くの自治体でこれから取り組 むべき課題としており、構想が策定されている自治体は数える程しかありません。 交通バリアフリー基本構想は、各施設の整備に費用が関係すること等から、その取 り組みには各自治体によって違い見られます 北区では、交通バリアフリー法施行以前からバリアフリーに関する取り組みを 行ってきております。身近なものでは、歩道の段差解消、幅員確保、勾配の緩和な ど。また、大規模なものでは、上中里さわやか橋のエレベーター付きこ線橋、田端 ふれあい橋の歩行者専用道路の整備などを行ってきました。 北区交通バリアフリー基本構想策定は、今後の取り組みを交通バリアフリー法に 基づいて位置づけるとともに、これまで北区が行ってきたバリアフリーに関する取 り組みを、交通バリアフリー法に照らして位置づけるものとしても捉えております。 東十条駅については、交通バリアフリー法施行以前から、関係機関との協議が進 められており、今回、法の施行に伴い、基本構想を策定することになったものです。 基本構想は、当初、平成13年度中に策定する予定で進めておりましたが、各方面 からの意見なども踏まえ、平成14年度早期に策定できるよう作業を進めております。 1.2 障害者・高齢者・区民等の意見の反映について 通称「交通バリアフリー法」は正式には「高齢者、身体障害者等の公共交通機関 を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」といい、まず、高齢者、身体障害者 を対象に安全で、介助がなくても一人で、まちに出られるようにバリアをなくすこ とを基本方針として定められたものです。 また、北区交通バリアフリー協議会は、各事業者が連携して交通バリアフリーへ の取り組みを行うとともに、利用者の意見を反映する目的で、警察署・鉄道事業者 ・バス事業者など交通関連部署の理解と協力をいただき発足しました。第1回目 は、協議会をまず発足することを目的として、交通関連部署の代表に出席いただき ました。第2回目以降は、具体的内容について、区民代表の方を交え、ご協議いた だいているところです。 区民代表について、一般の方を公募せず、各団体の代表者を委員とさせていただ いたのは、今回の基本構想策定にあたっては、障害者や高齢者の意見をより多く聞 いていきたいと考えたからです。公募も区民の意見を取り入れるという点では一つ の良い方法ですが、各団体を通じて、区民の中に入り、結果、1月から3月にかけ て、障害者団体や老人クラブ、東十条駅を中心とした自治会、商店街等と、20回 以上の懇談会、アンケート調査、まちあるき等を行い300人以上の貴重な意見を 聞くことが出来ました。 懇談会やアンケート・ヒアリングにおいては、積極的にまちに出て声を聞いてお ります。区側で説明する場を設けるのでなく、「話を聞きたい」ということで場を 設けていただいた所もあります。 一般区民に対し、不十分とのご指摘をいただいておりますが、ホームページ、協 議会ニュースなどを通じ、協議会資料等を公表し、一般の方から広く意見を反映で きるよう更に内容の充実に努めてまいります。 したがいまして、決して一般の方の意見を反映しないというものではなく、一つ 一つの取り組みの中でいかに意見を反映できるか、一人でも多くの方の意見を反映 できるようにするには、どのような形式で行っていくのが良いのか。今後、各駅の 基本構想を策定する際にも検討させていただきます。 2.交通バリアフリー全体構想及び重点整備地区構想の検討項目に関する質問・ 意見 2.1 交通バリアフリーの意義・目標について 交通バリアフリー法では、平成22年までに実現可能なものについて、具体的 目標を定めることを基本方針としています。そのため、まず出来ることは何かとい う視点から基本構想の策定に取り組んでいます。究極の目標を見据えながら、具体 的な目標を掲げてバリアフリーの実現化を図っていきたいと考えています。 2.2 重点整備地区の選定について ご指摘いただいたご意見を踏まえ、基本構想策定に反映していきたいと考えて おります。 また、用語等につきましても、資料、ホームページ等に掲載し、ご理解いただけ るよう改善を図っていきます。 2.3 バリアフリー化の具体的な目標(対象)について ご提案いただいた内容につきましては、各事業者へ、各駅の基本構想策定の 際に検討するよう申し入れいたします。 ――――――――――――――――――――――― 北区都市整備部都市計画課 担当:塚本・寺田 TEL (3908)9152 FAX 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