北陸新幹線と大糸北線の将来

清水省吾

2002年3月20日 利用者会議メーリングリストへの投稿

 

 大糸北線は昔富山に住んでいた頃、夏になると山登りに出かけたのでよく乗りました。 登山をする人にとっては結構なじみのある路線だったのではないかと思います。
 特に、関西から白馬を目指す人たちにとっては一つのルートで、冬のスキーシーズンに はシュプール号のルートにもなります。塩の道を含め山岳観光資源には事欠きません。

 北陸新幹線の富山(金沢)開業後についての話ですが、大糸北線は並行在来線扱いで3 セクになるか、廃止になるかどちらかです。また、富山と白馬の間に立山をぶち抜いて 高規格道路を通す話もあります。しかし、大糸北線は非電化であることがネックにはな りますが、並行在来線と直通運転(富山か金沢から)をするべきではないかと思ってい ます。富山が実質、山岳観光拠点都市としての地位を築いているので、富山からの山岳 観光のバリエーションが立山・黒部・奥飛騨(穂高)・白馬と揃えばそれなりのボリュ ームになります。そこで、大糸北線を、登山好きの富山・石川県民向けの観光・地域間 交流インフラ(3大都市圏はプラスアルファ)として位置付けなおし、富山も山岳観光 拠点都市としての性格付けを強化できないかと以前から考えています。大糸北線も糸魚 川を起終点にした単独の路線では限界を感じますし、もったいないの一語につきます。 車両は将来的には電車に燃料電池ユニットを積んだハイブリット車が実現しているでし ょう。マイクロガスタービンを積んだ車両は既に実用化されているようです。

 北陸新幹線到達後、並行在来線(北陸本線)は役割・性格を根本から見直す必要があり ますが、枝線群を含めて(各都市の軌道も)、運行体系、重軽の別等の転換を図らなけ ればならないという見方をしている人が結構多いようです。

 いずれにしても北陸新幹線延伸に伴う枝線群の扱いについては、譲渡の枠組みを含め、 今から対策を講じておく必要があると思います。


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