北海道自然歩道の路線選定とそれにともなう国立・国定公園の公園計画の変更に関する意見の募集について


環境省自然環境局自然環境計画課御中

氏名:武田 泉

北海道自然歩道計画案についての意見

1.パブコメの際の情報提供(説明会開催情報を含む)について

〜従来から環境省関連のパブコメでは、計画案や変更点の概要説明だけで、具体的背景 の説明は問い合わせなければ知りようがない状況にあり、以前から指摘しているにもか かわらず改善されていない。また今回道内で説明会が開催されたが、ホームページ等で 告知されずに一部のメーリングリスト等で情報が流れただけである。パブコメの際はで きるだけ説明会を開催する(できれば夕方以降や週末の開催を要望)ことや、具体的背 景の説明をより密にして頂かないと、中々回答が出来ないのではとの感想を持った。こ うしたパブコメの際の説明責任について、まず改善をお願いしたい。 また、意見聴取 結果の公表もお願いしたい(国土交通省では一部実施している)。また整備の中途にお いても折をみて意見聴取をお願いしたい。

2.具体的事項について(順不同)

1)なぜ今 道内の自然歩道なのか
〜道内と沖縄を除いて全国的に自然歩道は整備され、残された所に着手すると言うこと だが、趣旨の説明が曖昧で、未だ理解できない。

2)道内の計画路線網が大きすぎるのでは
〜函館〜根室、えりも〜稚内とされるが、段階的とはいえ一度にこれだけの長距離を整 備して、その後管理していくことが果して出来るのか疑問。説明会では10か年の整備終 了後も段階的に修繕の予算を付けるというが、実施が懸念される。むしろ札幌近郊等の 都市近郊区間をモデル路線としてまず先行整備して様子を見たらどうか。そのモデル路 線で利用者の評価やメンテナンスも含めて検証が出来るはずである。
 なお地元から計画ルートの変更・修正の要望が出た場合はコンセプトとの関連を見な がら柔軟に対処していただきたい。

3)自然歩道の内容について
〜説明会でも話題となったが、どんな自然歩道でどんな利用者を想定しているのかを明 確に打ち出すべきである。また路線名称やコンセプトについては環境省が一律に決定す るのではなく、地元で住民参加によって行うべき内容である。このため安易なネーミン グやコンセプトが散見されるわけである。

4)歴史性や先住民アイヌの役割や地名の表記について
〜原案では全く触れられていないので、むしろ積極的に触れること。また歴史性につい ても、和人による開拓については異なる見解もありうるので、十分に研究して、地元の 納得が得られるものとすべきである。看板や各種資料にはアイヌ語地名やその意味を併 記すべきである。(さらに札幌での説明会の際の、説明役の環境省担当者は道内の地名 の読み方を何度も間違えて呼んでおり、環境省の見識が疑われかねないわけであり、誠 に残念である。)

5)道内特有の歩道管理について
〜冬季の特に除雪についてどうするのか、通行止めにする区間をどう構想するのか、冬 季のスキー等での利用をどこまで考えるのか。
〜事故時の対策として、道内では市街地から遠い箇所も少なくなく、事故発生時の通報 や休憩箇所の設置をどうするのか不明、一つの対策として「簡易GPS」を利用者に貸し 出す等も考えられて良い。
〜熊や蜂等や落石その他の事故防止対策を具体的に作成すべきである(鈴を持っていく か、熊よけスプレーの所持他)
〜道路との交差部の事故対策も不明である。道路管理者と協議するというがどのような 方針で臨むのか不明。ケース別の指針を示すべきである。
〜立ち入り禁止の態様についても、管理者としての責任を負う部分と、利用者の責任に 委ねる部分とをある程度明確にしておくべきである。
〜歩道が、砂利なのか、アスファルトなのか、木道なのか、未整備で自然のまま通すの か不明で、区間ごとに態様を示すべきである。

6)標準(モデル)コースの明示について
〜一度に全部歩けない訳なので、コースの休憩地点の施設のあり方、案内パンフレット 、地図類等についても打ち出すべきである。また管理責任と自己責任とを明確化を図る べきである。

7)他省庁による自転車道(道内では開発局-国土交通省系)との調整や連携が不明であ る。また既存歩道や活用可能な農道・林道や鉄道廃線跡は積極的に活用を図ると良い。
さらに、モータリゼーションの中、歩くことの重要性や公共交通機関の役割について啓 蒙できるようにも配慮すべきである。

8)公共交通機関の積極的利用
〜起点と終点を徒歩で移動するため、公共交通機関の利用は本来不可欠な筈であるが、 道内での公共交通機関の衰退の中、具体的にどう対応するのか、運輸局とどのような調 整を図るのか具体策を打ち出すべきである。パンフレットには必ず時刻表を明示すべき である(公共交通機関がない箇所には、市町村代替バスや都市間バスの停車、有効時間 帯の列車増発、企画乗車券発売の依頼もすべきである)。このような対策が取られるこ となく、駐車場利用や起点に再度戻る利用ばかりが目立つようであれば、自然歩道の構 想は失格であるのではないだろうか。
また公園内のビジターセンターに路線バス等が乗り入れていない場合は、乗り入れを事 業者に要請すべきである。

9)案内パンフレット、地図類
〜コース途中の休憩所や支庁等の行政機関だけでなく、鉄道駅(無人駅であれば近くの 商店等)、バスターミナル、道の駅等に積極的に置くべきである。コースの看板もその ような利用拠点に設置すべきである。(青森県大鰐町の奥羽線長峰駅は無人駅だが駅前 に東北自然歩道の看板があったが、案内パンフレット、地図類の配布はなく、多分県 庁の自然保護課や県庁の出先の保健所に行かないと入手できない模様であったが、これ ではいけない。)
 看板等では、その内容に工夫を凝らしていただきたい。

10)旭川〜層雲峡のルートが提案されていない
〜大雪山国立公園の最もメインの地域・ルートが外されている理由が不明である。また 開発局でこの国道40号線沿いに広域自転車道の構想があるようだが、それとの連携や調 整が図られるべきである。また大雪山国立公園については東大雪側のみというのもおか しな気がする。

11)鉄道廃線跡を活用する場合等
〜道内ではかつて存在した鉄道(森林鉄道・専用鉄道・簡易軌道他)の廃線跡が各地に 散在しており、その積極的なコースへの取り入れ、活用が望まれる。またその際、かつ ての駅跡等の鉄道施設の解説やトロッコ等かつての鉄道を思い浮かべるような施設も設 置すべきである(仮設も含む)。

12)公園内(公園計画の理解や登山道)との関連
〜今回の自然歩道と公園内の登山道とは峻別した模様だが(説明会での答弁から)、リ ンクできるものは関連させた方が、自然公園の理解に繋がるのではないだろうか。
(例)上川から層雲峡までは現在の国道39号線に沿って旧道や営林署専用道が続いてお り、それらを活用してコース設定が可能である。また公園外から公園内へ入る際の公園 入口で保護のなされた景観との変化を実感できる。営造物公園であればここにゲートが あることを謳うことも可能である。層雲峡で登山ルートとの結節により登山者と歩道利 用者との接点が出来うる。また上川から下流側については、開発局の広域自転車道との 連携活用により、大雪山との関連の深い旭川からのアプローチルートとなりうる。この 旭川〜上川〜層雲峡のルートの追加を要望する。旭川から美瑛・富良野のルート(ラベ ンダー景観等)をアプローチとして大雪山の公園内へのサブルート(複数)も要望する。

以上


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