花ごよみ 平成24年 9月 上旬

独活(うど)

ウコギ科タラノキ属。
日当たりの良い山の荒地に生えている多年草です。
花だけを見ると、冬に咲く「八手(やつで)」に似ています。
花は小さく、球形状にかたまって咲きます。
春に若芽や根茎の部分を食用にし、若芽はテンプラに、根茎は細かく刻み、かみごたえのある食感になります。
「独活の大木」ということわざがありますが、花が咲くまで大きくなると食用にはならず、”大きいばかりで役に立たない”
・・・この植物からのことわざです。

花言葉は、節度・自由です。

Date: 2012/09/01(土)

大根草(だいこんそう)

バラ科ダイコンソウ属。
山地の湿気の多い道端や林縁に自生する、多年草です。
バラ科特有の黄色の五弁花を咲かせます。
根元の葉が大根の葉に似ていることからの花名です。
花が終わると、トゲトゲの実がつきます。

花言葉は、満ちた希望・前途洋々・将来有望です。

Date: 2012/09/02(日)

山母子(やまははこ)

キク科ヤマハハコ属。
日当たりの良い山地に自生し、地下茎で増殖し群生を作ります。
葉は細長く、頭頂部に銀白色の集団花が咲き、花の真ん中には黄色のアクセントがあります。
関西以南では、この花を「細葉山母子(ほそばやまははこ)」と、呼ぶようです。

花言葉は、親子愛・純情です。

Date: 2012/09/03(月)

柳蘭(やなぎらん)

アカバナ科アカバナ属。
爽やかな秋の高原の風に揺れ、咲く山野草です。
葉は柳の葉に似て、花は蘭に似ることからの花名です。
枝分かれしない茎が高く立ち上がり、茎の先に長い穂状の花序を付け、赤紫色の四弁の花を咲かせます。
根茎だけでなく種でも飛散し、群落を作ります。
爽やかな花の色気に、秋を感じる花です。

花言葉は、集中する・焦点です。

Date: 2012/09/04(火)

白山風露(はくさんふうろ)
フウロソウ科フウロソウ属。
石川県の白山で発見された、高原や高山の草地に生える多年草です。
葉は五裂し、さらに先が深く割れ、花弁の基部には白い毛があります。
五弁の花でピンク色(薄いものから濃いものまで色幅がある)で、花弁にある紫色の筋が目立ちます。
高原で咲く、可愛い花ですね。

花言葉は、変わらない信頼・陽気です。

Date: 2012/09/05(水)

秋の麒麟草(あきのきりんそう)

キク科アキノキリンソウ属。
高山から平地まで分布が広い花です。
秋がやってきたと思わせる可愛くて、優しい花姿です。
黄色の小さな花を、穂状に付けて咲きます。
アメリカでは開拓前から、インディアンの重要な薬草となり、整腸剤や風邪薬、怪我の治療にも効果があるとされ、今でも民間薬として広く使われています。

花言葉は、警戒・要注意・用心です。

Date: 2012/09/06(木)

梅鉢草(うめばちそう)

ユキノシタ科ウメバチソウ属。
高原の日当たりの良い、やや湿った草地に生えます。
葉は茎を抱えて丸く見え、花色は爽やかな白色で、梅鉢の家紋に似ています。
花びらと花びらの間に線状の細い葉があります。
花の先端に蜜線のような器官があるが、実際には蜜を持たず、昆虫に蜜をやらずに受粉するという、なかなか曲者の花です。

花言葉は、いじらしさです。

Date: 2012/09/07(金)

花碇(はないかり)

リンドウ科ハナイカリ属。
山地の日当たりの良い草地に生える一年、二年草です。
葉は長い楕円形で、花茎を長く伸ばし、淡い黄色の花を咲かせます。
花冠は四裂し、碇に似た花が咲きます。

濃い緑の葉に、淡い花色、秋らしい爽やかな花姿です。

Date: 2012/09/08(土)

釣鐘人参(つりがねにんじん)

キキョウ科ツリガネニンジン属。
秋の爽やかな風に揺られ、今にも鳴り出しそうな花姿です。
山野に咲く、ベル状の薄い紫色の花です。
花の形はまさに「釣鐘」、白色で太い根は「人参」の形に似ています。山野でこの花に出会うと、何故かホットしますね。

花言葉は、詩的な愛・誠実・優しい愛情・感謝です。
花姿にぴったりと合った、花言葉ですね。

Date: 2012/09/09(日)

花虎ノ尾(はなとらのお)
シソ科ハナトラノオ属。
秋の花壇を彩る花です。
北アメリカのバージニア州原産の花で、大正時代に渡来した、暑さにも寒さにも強い宿根草です。
ピンク色のちょっと変わった花姿で、白花もあります。
野生種に近く強健で、花の少ない夏に、残暑に、花壇を賑わしてくれます。

花言葉は、望みの成就・希望・達成です。

Date: 2012/09/10(月)

千日紅(せんにちこう)

ヒユ科センニチコウ属。
熱帯アメリカ地方原産で、十七世紀頃に渡来した花です。
夏から秋までの長い間、花色があせないことからの花名です。
多湿や暑さに強い花で、日当たりの良い場所を、好みます。
花色は、紅色、赤色、オレンジ色、白色等があります。
中国では、昔、女性がこの花を「簪(かんざし)」に使ったようです。

花言葉は、変わらぬ愛情・永遠の命・安全・不朽・変わらない愛情を永遠にです。

Date: 2012/09/11(火)

布袋葵(ほていあおい)

ミズアオイ科ホテイアオイ属。
残暑厳しき折柄、この花が水辺で涼しげに咲いています。
浮き草の一種で、葉は卵形で、葉の基部がふくれ、浮き袋状になります。

花色は薄紫色で、美しさがありますが、残念ながら一日花です。
南アメリカ、ブラジル原産で、繁殖率が強く、河川や池を埋めつくしてしまうこともあり、日本でも「有害帰化植物」とされています。

花言葉は、恋の愉しみ・恋の悲しみ・揺れる心・好意です。

Date: 2012/09/12(水)

糸瓜(へちま)

ウリ科ヘチマ属。
西アジア地方原産で、江戸時代初期に中国から渡来した植物です。
夏から秋にかけ、黄色の花が咲き、その後筒形の長い実が生ります。この実が「ヘチマ」です。
若い実は食用になり、また腐らせてから皮を洗い流して、
乾燥させ、繊維を取り出したものが「たわし」として、使われます。
茎からは化粧、薬用になる「ヘチマ水」が取られ、咳止め、利尿剤にとして効能があります。

花言葉は、悠々自適・ひょうきんなです。

正岡子規の命日、九月十九日は「糸瓜忌(へちまき)」とも、呼ばれます。

Date: 2012/09/13(木)

韮(にら)

ユリ科ネギ属。
草地に咲き、草刈機で刈り込むと、あたりにあの独特の香りが漂います。
東南アジア地方原産で、古くに渡来し、花茎のてっぺんに星形の白い花がたくさん咲きます。
根元から生えている葉が食用にされます。
ネギの一種で、ビタミンAとカロチンを多く含み、消化を助け、風邪の予防効果があります。
漢方では黒い種子を乾燥させたものを、「韮子(きゅうし)」と呼び、胃腸薬として用いられます。

花言葉は、多幸・星への願いです。

Date: 2012/09/14(金)

?の木(たらのき)
ウコギ科タラノメ属。
山菜の王者として、早春の新芽の部分を摘み取り、テンプラとして食します。春の訪れを知らせる味わいです。
夏から初秋にかけ、花は線香花火の様に枝分かれした、黄色の花を咲かせます。
高木になり、幹、枝、葉には鋭い大きな棘があります。
新芽を採る時は、この棘の痛さに負けず、格闘しています。
最近棘のない、この木が市販されていますが、邪道ですね。
腕を傷つけて採った、新芽のテンプラ・・・私は大好きです。

花言葉は、強い態度・他を寄せつけないです。

Date: 2012/09/15(土)