花ごよみ 平成24年 5月 上旬

宝鐸草(ほうちゃくそう)

ユリ科チゴユリ属。
やや日陰地に花を咲かせるこの花。
花名の響きが良くありませんね。私には何故か・・・。
「横着僧(おうちゃくそう)」に聞こえてしまうんですが。
被害妄想かはたまた私の性格の的を得ているのか???。
お寺のお堂の四隅に下げられた鈴に似ていることからの花名で、筒形の花を咲かせ、花色は白色で先端部が薄緑色をしています。
秋には青黒い実が熟します。有毒植物ですので、ご注意を。
黄色の「黄花宝鐸草(きばなほうちゃくそう)」もあるようです。

花言葉は、追憶・よきライバル・嫉妬・あなたを離さないです。

Date: 2012/05/01(火)

石楠花(しゃくなげ)

ツツジ科ツツジ属。
本来石楠花(本石楠花)は、深山に自生する常緑低木で、
低地で見られる石楠花は、園芸品種の「西洋石楠花」が主です。
西洋石楠花の花色は、白色、赤色、黄色、紫色など豊富で、華やかなものが多く、千品種以上あります。
細長い葉っぱの先端に大きい花をつけ、花冠は淡紅色の漏斗形で先端は五裂し、雄蕊は十本、葉の裏面は灰褐色の軟毛があります。

花言葉は、威厳・荘厳・警戒・危険です。

ネパールの国花に指定され、日本では滋賀県の県花に指定されています。

Date: 2012/05/02(水)

八重山吹(やえやまぶき)
バラ科ヤマブキ属。
野生種の「山吹(ヤマブキ)」の園芸品種で、淡い柔らかな香りがします。
本種の山吹よりも、やや咲き始めが遅く、鮮やかな黄色の花色です。
枝が垂れ下がり四方に広がり、山吹は暗褐色の実が付きますが、八重には実は付きません。

ちなみに山吹の花言葉は、気品・待ちかねるです。

Date: 2012/05/03(木)

山椒(さんしょう)

ミカン科サンショウ属。
新芽の先に花を咲かせ、雌雄異株で画像は雄花です。
タケノコが出る時期と新芽が同じため、「木の芽和え」として煮物の香りづけに使われます。
枝には棘があり、葉をもむとより一層、芳香が出ます。
黄色の小さな五弁の花で、秋には実が赤色になり、割れて黒い種子が現れます。
実をつぶした粉は、うなぎの料理には欠かせないスパイスですね。

花言葉は、健康・魅惑です。

Date: 2012/05/04(金)

上溝桜(うわみずざくら)

バラ科サクラ属。
非常に大きくなる、落葉高木です。
山桜が咲いた後に開花し、ブラシを上向きにしたような白色の集団花を咲かせます。
花には蜂がたくさん集まり、羽音をたてています。
木肌は桜に似ていますが白さがあり、樹皮や根を染料として使われます。
夏の暑い時期には赤色の小さな実をたくさんならせ、後に実は黒く熟し、鳥の餌となります。
葉や花弁は食用になるようです。

Date: 2012/05/05(土)

次郎坊延胡索(じろぼうえんごさく)

ケシ科キケマン属。
新しい花の発見は、嬉しいものですね。
やや半日陰地の山道を歩いていると、この花に遭遇。
茎は地面を這い花茎を立ち上げて、茎先に紅紫色の花を咲かせます。
花の後ろには「距(きょ)」と呼ばれる蜜をためる出っ張りがあり、塊茎を乾燥させたものは生薬として、浄血、鎮痛、鎮痙(ちんけい)薬に用いられる。
花の名前が不思議ですが、伊勢地方の方言で、「スミレ」を太郎坊、この花を「次郎坊」と呼ぶことからのようです。

花言葉は、私を思って・約束・幸運・妖精たちの秘密の舞踏会です。

Date: 2012/05/06(日)

草の王(くさのおう)

ケシ科クサノオウ属。
草の王様・・・でも花は綺麗ですね。
草地や林縁に咲く、黄色の清楚な花です。
全体にやわらかで、白色のちぢれた毛があり、花びらの外側にある二枚のがく片は、開花と同時に落ちます。
茎の切り口から出る黄色い乳液は有毒だが、民間薬として
虫さされや腫れ物に効能があります。

花言葉は、思い出・私を見つけてです。

Date: 2012/05/07(月)

阿蘭陀菖蒲(おらんだあやめ)
アヤメ科アヤメ(アイリス、イリス)属。
地中海沿岸地方の原産の球根アイリスで、オランダで育種された園芸品種です。
オランダで品種改良が進んだことから、「ダッチ・アイリス」とも呼ばれます。
花色は紫色、黄色、白色など、いろいろの品種があります。
花色、花姿とも芸術的な花ですね。

花言葉は、恋のメッセージ・変わりやすい・うれしい便りです。

Date: 2012/05/08(火)

薮虱(やぶじらみ)

セリ科ヤブジラミ属。
なんか体が痒くなってくるような花名ですね。
種が衣服につくのを「虱(しらみ)」に喩えたようです。
葉はニンジンに似て、光沢のない羽状の複葉です。
道端の湿気の多い、腐葉分がある肥えた場所に、かたまって咲きます。
花茎を伸ばし白色の小さな花を、放射状に多数咲かせます。

Date: 2012/05/09(水)

蔓鹿の子草(つるかのこそう)

オミナエシ科カノコソウ属。
半日陰地に、白色の五弁の花を咲かせています。
長い茎をもち、小葉は三枚から五枚くらいあります。
葉は形が「芹(せり)」に似ています。
蔓の花名がつきますが・・・どこにも蔓は見当たりませんが。
花が終わるころに地表に蔓を伸ばすようです。
若い茎は、山菜として食されます。

Date: 2012/05/10(木)

勿忘草(わすれなぐさ)

ムラサキ科ワスレナグサ属。
春から夏にかけて、青空のような花色の花が咲きます。
白花もあり、どちらも可憐で、野の花のように優しく愛らしい花です。
ヨーロッパ原産で、現在では野生化し各地に群生し、日本全国でこの花を見ることが出来ます。

花言葉は、私を忘れないで・真実の友情・誠の愛です。

フランスでは、友情のシンボルとされ、アラスカ州では州花に指定されています。

Date: 2012/05/11(金)

花水木(はなみずき)

ミズキ科ミズキ属。
北アメリカ原産で、その昔東京市長の尾崎行雄氏がアメリカのワシントン市に桜を寄贈した御礼として、1915(大正4)年に贈られたのが最初で、その後全国に普及した花木です。
歌手の「一青窈(ひととよう)」が「花水木」で、歌ったのも人気に拍車がかかった花ですかね。
白色と紅色があり、花びらに見えるのは総苞(そうほう)で、中央部の部分が花になります。
秋につける暗紅色の実と、紅葉と、一本で三度楽しめる花木です。

花言葉は、返礼・私の思いを受けて下さい・公平にする・華やかな恋です。

Date: 2012/05/12(土)

著莪・射干・胡蝶花(しゃが)
アヤメ科アヤメ(アイリス)属。
芸術的な花で、枯れることのない葉をもち、アヤメ属の花は日のあたる場所に生えるが、この花は日陰地を好みます。
朝に開花し、夕方には萎み、ほのかな香りがあります。
中国原産で、寺の境内にも多く植えられ、木陰などに地下茎を伸ばして繁殖します。

花言葉は、反抗・抵抗・決心・私を認めて・友人が多いです。

Date: 2012/05/13(日)

浦島草(うらしまそう)

サトイモ科テンナンショウ属。
チョコレート色の花を咲かせ、花穂から長い釣り糸のようなものを、浦島太郎の釣り糸に見立てた花名です。
別名は、「蛇草(へびくさ)」釣り糸状のものが蛇に見えることからのようです。
咲いている場所も湿り気のある場所で、一層不気味さがありますね。
秋には赤色の実をつけますが、有毒ですのでご注意を。
あまり出くわしたくない花の一つです。
・・・悲しいかな、田舎の当寺には数多く繁殖しています。

花言葉は、過ぎ去った日々です。

Date: 2012/05/14(月)

石斛(せっこく)
ラン科セッコク属。
日本原産で、暖地の森林の岩の上や老木に着生する常緑の多年草です。
白色やピンク色の花が咲き、香り高く高貴な花です。
釣鉢や樹木の幹に着生し栽培されますが、当寺では桜の木に着生しています。
古い茎の部分を煎じて飲むと効能があり、一名「岩薬(いわぐすり)」とも呼ばれています。

花言葉は、お似合い・私を元気づけるです。

Date: 2012/05/15(火)