花ごよみ 平成23年 12月 上旬

山茶花(さざんか)

ツバキ科ツバキ(カメリア)属。
とうとう今年も残りわずか、カレンダーも一枚になってしまいました。
今日の花は、まさに冬本番の日本原産の花木です。
花はとても良い香りがあり、花びらは桜のように散り地面が美しく飾られます。
花色も白色から赤色まで多彩で、上品な花姿です。
中心の雄蕊は淡い黄色で、花弁と雄蕊はばらばらに散ります。

花言葉は、困難に打ち勝つ・ひたむきさで、白色の山茶花は愛嬌・理想の恋です。

Date: 2011/12/01(木)

栴檀(せんだん)

センダン科センダン属。
梅雨入り前に、紫色のプロペラ状の花を咲かせる花木で、冬にベージュ色の実を枝一面に付け、落葉後もこの実は残ります。
数珠(じゅず)を連ねたように付く果実から、千珠(せんだま)の意味合いが、この花木の名前の由来です。
材は建築用装飾、家具、木魚、下駄などに用いられ、漢方では実、樹皮、根皮が駆除剤に使われます。
実はたくさん付きますが、鳥にはあまりおいしくないのか、他の赤い実がなくなると最後に口をつけます。

Date: 2011/12/02(金)

真弓・檀(まゆみ)

ニシキギ科ニシキギ属。
真弓の樹質は硬く、柔軟性があり、昔、この木で弓を作ったのが名前の由来です。
晩秋から初冬にかけ、ピンク色の実が割れてオレンジ色の、種子が出てきます。
この様子がとても美しさがあります。
材はこけしや将棋の駒に利用され、春にはこの若葉を菜飯(なめし)として食べるとおいしいようです。
是非私も一度試したいものです。

Date: 2011/12/03(土)

箒木(ほうきぎ)

アカザ科ホウキギ属。
秋に木全体が赤みを増し、美しさがあります。
南ヨーロッパなどが原産で、古く中国から渡来した花木です。
高さは一メートルくらいになり、茎がいっぱい枝分かれして、丸い樹形になります。
夏に赤色の小さな五弁の花が咲くようですが、どうしても紅葉の時季に目がいってしまい、いまだ花は未確認です。
実は「とんぶり」と呼ばれ、形や色、歯ざわりがキャビアに似ているとのことですが、こちらもまだ未確認、未食用です。
秋田県では名産品で、和え物、酢の物として食されます。

Date: 2011/12/04(日)

紫紺野牡丹(しこんのぼたん)
ノボタン科シコンノボタン属。
花色は紫色、白色、赤色がありますが、紫色の花を一番見かけます。
非常に花色が鮮やかで綺麗な花ですね。
ブラジル地方原産で、夏から霜が降りる頃まで咲きます。
フワリとした厚い葉で表面に毛があり、枝を多く出します。
耐寒性に弱く、花後は枝を切り、寒さ除けが必要で、腐葉土を十分入れて越冬して下さい。

花言葉は、平静です。

Date: 2011/12/05(月)

南天(なんてん)

メギ科ナンテン属。
梅雨の時季に、真ん中が黄色の地味な白い花を咲かせます。
秋から冬にかけ、赤色の実を付けます。
境内には、赤色の実と、白色の実がありますが、やはり赤色の実の方が目立ちますね。
中国原産の常緑の低木で、「難を転ずる」意味合いから、どこのお宅でも植えられているのでは?。
実を乾燥させたものは、咳止めの効果があり、私が子供の頃、
風邪を引くと、白色の実を煎じて飲ませてくれた記憶があります。
また、葉には「ナンジニン」という成分を含み殺菌効果があります。

Date: 2011/12/06(火)

柚子(ゆず)

ミカン科ミカン属。
境内の柚子の木に今年は実がびっしり。
木が重たげに垂れ下がっています。
柑橘類の中では最も耐寒性があります。
黄色の実は凹凸があり、鍋物や吸い物の香り付けに使われ、香りの良さが食欲をそそります。
今年の22日は冬至、柚子湯に入り、南瓜(かぼちゃ)を食べる風習は日本全国にあるのでは・・・。
柚子湯に入るのは「融通(ゆうずう」に通じ、南瓜は厄除けの意味合いがあるようです。

Date: 2011/12/07(水)

枇杷(びわ)

バラ科ビワ属。
枇杷には失礼ですが、あまり綺麗な花ではありませんね。
梅雨前に黄色の実がなり、甘味がある果実です。
中国や日本原産で、葉の形が楽器の「琵琶(びわ)」に似ることからの花名です。
枇杷の種類は、実がやや長めの「茂木(もぎ)枇杷」と丸みのある「田中枇杷」に大別されます。
葉は厚く固く、関節の痛みに効能があり、葉を二枚裏側をこすり合わせて患部に貼ると効き目があるようです。
材は粘り強く、木刀、杖、くしの材料に使われます。

Date: 2011/12/08(木)

実葛(さねかずら)

モクレン科サネカズラ属。
蔓性の低木で、山野に生え、庭木、生け垣に使われます。葉は光沢があり、夏の暑い盛りに黄白色花が咲きます。
秋にかたまった実がなり、まさに赤色の「栗鹿の子」状です。
おいしそうですね・・・(苦笑)。
茎の粘液は製紙用、鬢(びん)付け油の原料となり、別名「美男葛(びなんかずら)」とも呼ばれます。

Date: 2011/12/09(金)

姫蔓蕎麦(ひめつるそば)
タデ科イヌタデ属。
日本原産の花と思いきや、ヒマラヤ地方の原産なんですね。
明治時代中期に渡来した花で、ピンク色の小さい花がつぶつぶ状に球形に集まって咲きます。
ピンクの金平糖のような、可愛らしい花です。
繁殖力も強く、当寺でも譲り受けたものが、年々勢力を拡大しています。
葉には縞模様が入り、秋には紅葉し、これもなかなか見応えがあります。

花言葉は、愛らしい・気が利くです。

Date: 2011/12/10(土)

八手(やつで)

ウコギ科ヤツデ属。
当地でも、今朝初霜を観測、一気に冬到来の感があります。
野の花もしばらくは、休眠状態ですね。
名前の通り、大きく裂けた葉が特徴的で、日陰でも良く育つ常緑の低木です。
光沢のある葉は美しく、円錐花序に白く丸い花を咲かせ、花の少ない時期に咲くので、一際目に付きます。
結構蜜が多いのか、ミツバチが数多く飛んできます。
大きい葉を天狗の団扇にたとえ、「天狗の葉団扇(てんぐのはうちわ)」の別名があります。

花言葉は、分別・親しみ・健康です。

Date: 2011/12/11(日)

薮柑子(やぶこうじ)

ヤブコウジ科ヤブコウジ属。
境内のやや暗い場所で、繁殖しています。
冬に赤色の実が熟し、葉は光沢があります。
お正月の飾り物に使われ、実の数が少ないことから、「万両」や「千両」と対比され、「十両」とも呼ばれています。
花名に「柑子」と付きますが、葉が蜜柑の葉に、似ることからのようです。
森の下で冬に可愛く実を付け、とても愛らしく見えます。

Date: 2011/12/12(月)

万両(まんりょう)

ヤブコウジ科ヤブコウジ属。
鳥の仕業か?境内には数多く万両が繁殖しています。
そして南天同様、赤実の万両と、白実の万両とが境内にはあります。
葉の下にたくさんの実を付け、実が葉の下のせいか?、鳥にはなかなか見つけにくいようです。
赤い実の数の多さから、正月飾りの縁起物に使われます。

Date: 2011/12/13(火)

千両(せんりょう)

センリョウ科センリョウ属。
葉の上に赤い実が付く、千両。やや日陰地を好む植物です。
常緑の低木で、冬でも葉は青々としています。
お正月の生け花や寄せ植えなどに使われ、赤い実が温かみを感じさせます。
千両はセンリョウ科、万両、十両はヤブコウジ科、実の付き方もそれぞれ違い、容易に区別できます。

Date: 2011/12/14(水)

メランポジウム
キク科メランポジウム属。
メキシコ周辺が原産地で、日本に紹介されたのは1990年頃の最近の花です。
黄色の花で、夏の暑さにも強く手間いらず、五月頃から霜が降りる時季まで、長く咲き続けます。

花言葉は、元気・あなたは可愛い・小さな親切です。

Date: 2011/12/15(木)