花ごよみ 平成23年 10月 下旬

紫式部(むらさきしきぶ)

クマツヅラ科ムラサキシキブ属。
山野に自生する、落葉低木です。
梅雨の時季に薄紫色の小さな花を咲かせます。
秋には紫色の実が付き、その実の清楚な美しさを、平安美女の「紫式部」にたとえた花名です。

花言葉は、愛され上手・上品・聡明です。

Date: 2011/10/16(日)

力芝(ちからしば)

イネ科チカラシバ属。
草地に生え、ブラシのような花穂を付けます。
日当たりの良い硬い場所を好み、株から多数花穂を出して、長い花穂は十五センチ位あります。
茎も根も堅固で、引き抜くにもびくともしない植物です。
「力芝」とは、うまい命名ですね。
しかし穂はフワフワ感があり、手には好感触です。

花言葉は、信念・尊敬・恋の心変わりです。

Date: 2011/10/17(月)

秋明菊(しゅうめいぎく)

キンポウゲ科イチリンソウ属。
初秋の花壇に咲く花で、白色と赤色の花色があります。
中国原産の花で、耐寒性、耐暑性共にある好都合の花です。
白く見えるのは花ではなく萼で、花が散っても中央の黄色の丸いものが残るのも面白い光景です。
濃いピンク色の花は、別名「貴船菊(きぶねぎく)」と呼ばれ、京都の貴船地方に多いことからの花名です。

花言葉は、忍耐・薄れゆく愛・多感なときです。

Date: 2011/10/18(火)

秋の野芥子(あきののげし)
秋の野芥子(あきののげし)
キク科アキノノゲシ属。
ようやく秋本番の時期になりましたね。残暑が厳しい年でしたね。
荒地や路傍などの日当たりの良い場所に生える花です。
秋に白くて中心部が黄色の花が咲き、茎を切ると白い乳液が出てきます。
花は昼間開いて夜に閉じ、曇りや雨の日には開きません。

花言葉は、控えめな人・幸せな旅です。

Date: 2011/10/19(水)

一葉たご(ひとつばたご)

モクセイ科ヒトツバタゴ属。
四年ほど前にこどもの日のイベントで買い求め、境内に植え込みました。
愛知県、岐阜県、長崎県の対馬には自然木があるようです。
雌雄異株で、ゴールデンウィーク前後に白色の四弁の花が集団で咲きます。
花期は短く、見落としてしまうことも・・・。
まして秋に黒色に熟す実が付くとは・・・。
別名「なんじゃもんじゃの木」と呼ばれていますが、明治時代、現在の明治神宮外苑の道路沿いにこの木があり、名前が判らず「何の木じゃ?」と呼ばれているうちに、「なんじゃもんじゃの木」になったとか???。

面白いですね。

Date: 2011/10/20(木)

紫苑(しおん)

キク科シオン属。
東アジアの原産で、栽培の歴史は古く、平安時代の「今昔物語」にも登場する花です。
たしかに私も、子供の頃から畑で咲いていたのを記憶しています。
背が高く葉も大きく茎も太く、繁殖も旺盛な植物で、秋の畑の風物詩ですかね。
花色は白色、紫色、薄いピンク色等があり、小菊のような花をたくさん咲かせます。
根は咳止めの薬に効能があるようです。

花言葉は、君を忘れず・追憶・追想・思い出・遠方にある人を思うです。

Date: 2011/10/21(金)

眉刷毛万年青(まゆはけおもと)

ヒガンバナ科ハエマンサス属。
今日ご法事があり、頂戴してきました。
Oさんのお母さん、有難うございました。大切に育てさせて戴きます。
ヒガンバナ科の植物とは・・・驚き???。
南アフリカ地方原産の花で、明治時代初期に渡来した球根植物です。
刷毛のようなフサフサの花で、たくさんの白色の雄蕊の先に黄色の葯が付きます。
始めてみる花は、いつでも感激しますね。感謝。感謝。

花言葉は、清純・純粋です。

Date: 2011/10/22(土)

薄荷(はっか)

シソ科ハッカ(メンサ)属。
朝の私の仕事は、用がない限り子供達と小学校まで歩いて行きます。(美容?と健康のために)。
日当たりの良い湿気のある草地に、この花は咲いています。
葉を揉むと薄荷特有の爽やかな香りがします。
花は花茎に沿って段々状に薄紫色の花が咲きます。
茎や葉を水蒸気で蒸留して、「メントール」という成分を含む薄荷油が取れます。
ガムや煙草にこの成分が使われているのは、ご存知のはず。

花言葉は、効能・貞淑・美徳・私たちは再び友達になろう・迷いから覚めるです。

Date: 2011/10/23(日)

枸杞(くこ)
ナス科クコ属。
花は小さいですが、良く見ると確かにナスの花に似ていますね。
開花期は花も色薄く、秋深まると花色が濃くなります。
枝には棘があり、花が終わると小さな赤色の実が付きます。
この実を酒や焼酎に漬けて、「クコ酒」にされます。
また根の皮は解熱や強壮薬になり、中国や日本では古くから「沼美久須利(ぬみくすり)」と呼ばれ、盛んに栽培されていたようです。

花言葉は、お互いに忘れよう・誠実です。

Date: 2011/10/24(月)

数珠玉(じゅずだま)
イネ科ジュズダマ属。
水辺や草地に生える、熱帯アジア原産の多年草の植物です。
稲の伝播とともに食用作物として渡来しました。
秋に実がなり、子供達が実を集め無造作に撒き散らすと、結構繁殖しますね。
花序は苞鞘(ほうしょう)と呼ばれるかたい玉に包まれた一個の雌花と、その先に続く雄花の小穂数個から出来ています。
果実は雌花の苞鞘玉の中で熟し、先端は穴が開いています。

花言葉は、祈り・恩恵・成し遂げられる思いです。

Date: 2011/10/25(火)

杜鵑(ほととぎす)

ユリ科ホトトギス属。
日陰地に生える植物で、若葉や花にある斑点模様が、鳥の「ホトトギス」の胸にある模様に似ていることからこの花名に。
葉に出る斑点は花が咲く頃には、消えてしまいます。
花色は白色から薄い赤紫で濃い斑点があるのが特徴です。
私的にはこの濃い斑点・・・あまり好きではありませんが。
しかしこの花を見つけると、まさに秋本番を感じさせる花です。

花言葉は、永遠に貴方のもの・秘めた思いです。

Date: 2011/10/26(水)

黄花秋桐(きばなあきぎり)

シソ科アキギリ属。
明日掲載しますが、「サラシナショウマ」の花を見たく、寺の近くを散策中この花と出会いました。
日陰地の山道沿いに咲き、花色は薄い黄色で、桐の花に似た小さな花です。
別種に「アキギリ」という花があるようで、こちらは日当たりの良い山地に生える紫色の花です。
少し花の時季を逸したようですが、秋の日差しの中、柔らかに咲く花は美しさがあります。
山菜として春に若い芽を茹でて、ゴマ和えや油いためとして食すことも出来るようです。
別名は「琴柱草(ことじそう)」と呼ばれます。

花言葉は、華やかな青春です。

Date: 2011/10/27(木)

晒菜升麻(さらしなしょうま)

キンポウゲ科サラシナショウマ属。
林の縁のやや湿気のある場所に咲いています。
長いブラシのような白い花穂の香りの良い花で、暗くても白色の花は非常に目立ちます。
漢方の解毒、解熱用の升麻は、この地下茎から採取されます。
若菜を茹でて水でさらして食べるところから、「晒菜(さらしな)」と呼ばれるようです。

花言葉は、助力・雰囲気の良い人です。

・・・私のことですか?。(苦笑)。

Date: 2011/10/28(金)

山椒(さんしょう)

ミカン科サンショウ属。鰻(うなぎ)はお好きですか?。
私は鰻を食す時は、タップリと粉山椒をかけます。
春に新芽の先に黄緑色の小さな花を咲かせます。
枝には鋭い棘があり、竹の子が出る時季と新芽が同じため、煮物の香りづけとして、若葉を「木の芽」に、花は「花山椒」として利用され、秋の果実は「粉山椒」幹は「すりこぎ」に加工されます。

無駄のない、利用価値の高い花木ですね。

Date: 2011/10/29(土)

現の証拠(げんのしょうこ)
フウロソウ科フウロソウ属。
草地や道端、土手で見かける小さな花です。
花色はピンク色と白色があり、西日本ではピンク色が、東日本では白色の花が多いようです。
古くから下痢止めや腹痛の薬として使われ、飲めばすぐに効能が現れることから「現の証拠」と花名があります。
花には濃い色の線が入り、葉面には紫黒色の斑点があり、裏面脈上に下向きの毛があります。
はじけた実の形が神輿(みこし)の屋根に似ることから、「神輿草(みこしぐさ)」の別名があります。

花言葉は、心の強さです。

Date: 2011/10/30(日)

木通(あけび)
アケビ科アケビ属。
秋深し、山にはアケビの実がぶら下がっています。
本当は口を開けた実を、掲載したかったのですが・・・お許しを。
割れた実の白色の部分が食すことが出来ます。
種が多く食べにくいのが難点ですが、甘味があり、私は好きですね。わが家の子供達は見向きもしませんが・・・。
実が熟し割れた様が、人の「あくび」に似ることから、「あけび」に変化したようです。
蔓性の植物で、蔓の部分は利尿作用があり、漢名の「木通」は、「小水が通じるつるの木」からきています。
春先の若菜はおひたしやお茶に使用され、江戸時代には、実の中の種子から油を採った時代があります。

Date: 2011/10/31(月)