花ごよみ 平成23年 5月 上旬

熊谷草(くまがいそう)

ラン科アツモリソウ属。
当寺自慢の熊谷草も今年は不作。葉は例年通り出ても、花芽をもち花を咲かせたのはわずか・・・私はがっかり。
何が原因か?やはり昨年の猛暑の影響か?。
今年はこの花を含め、筍、ワラビとまったくだめな年でした。
日本の野生蘭の中では一番大きく、葉が傘のようで昔はやったエリマキトカゲのようです。
袋状の唇弁を源氏の武将、熊谷直実が背負った母衣(ほろ)にたとえて花名が付けられ、別名を「母衣掛け草(ほろかけそう)」とも呼ばれます。

花言葉は、みかけだおし・気まぐれな美人です。

Date: 2011/05/01(日)

石楠花(しゃくなげ)
ツツジ科ツツジ属。
もともとは高山性の植物で、日本にも数種が自生します。
ヨーロッパで改良が進み、明治時代の末に「西洋石楠花」が渡来し、一般にも広がりました。
細長い葉の先端に大きな花を、横向きに咲かせます。
花色も豊かで、赤色、白色、黄色、紅色、紫色、ピンク色等があります。
ネパールの国花、また福島県、滋賀県の県花に指定されています。

花言葉は、威厳・警戒・危険・荘厳です。


Date: 2011/05/02(月)

射干・著莪(しゃが)

アヤメ科アヤメ(アイリス)属。
日本原産のアヤメの仲間で、やや日陰地のうす暗い場所に咲きます。
朝開いて夕方に萎み、花にはほのかに香りがあります。
一花茎に十輪以上の花を次々に咲かせる、芸術的な花色、花姿です。

花言葉は、清らかな愛・反抗・決心・私を認めて・友人が多いです。

Date: 2011/05/03(火)

十二単(じゅうにひとえ)

シソ科キランソウ属。
本来の十二単という花は、道端や明るい林内に生える白色の花を指すようです。
画像の紫色の花は、「十二単」の園芸品種で、「西洋十二単(せいようじゅうにひとえ)」と呼ばれます。
小さな紫色の花が階層になって咲き、平安時代の宮中の女官の正装である十二単に見立てた花名です。
しかし一般的には、この紫色の花を「十二単」と指すようです。
???。

花言葉は、あなたを待っています・強い結びつきです。

Date: 2011/05/04(水)

蔓日日草(つるにちにちそう)

キョウチクトウ科ツルニチニチソウ属。
地中海沿岸原産の、五弁の紫色花がプロペラ状に咲きます。
場所を選ばないほど強健のつる性の植物で、つるから根を出しどんどん増えていきます。
常緑で冬でも枯れることなく、不死の力や魔力を持っていると信じられ、ヨーロッパではこの花を身につけていると、繁栄と幸福をもたらしてくれるという、言い伝えがあるようです。

花言葉は、幼なじみ・朋友です。

Date: 2011/05/05(木)

桐(きり)

ノウゼンカツラ科またはゴマノハグサ科キリ属。
朝鮮、中国から渡来した落葉高木で、非常に大きな大木になります。
葉に先立ち、筒状の薄い紫色の花が咲き、大木ゆえ木全体に花が咲くと、人目を強く引きつける花木です。
落ちた花を匂ってみて下さい・・・強い芳香があります。
材は狂いや割れが少なく、燃えにくい、軽い、防湿性があるなどの優れた特徴があり、古くからタンス、長持、琴などの材料に利用されてきました。

花言葉は、高尚です。

・・・ちなみに私は和尚です。(苦笑)。

Date: 2011/05/06(金)

石斛(せっこく)
ラン科セッコク属。
日本原産の蘭で、湿度の高い場所を好み、香り高い高貴な花です。
山地の岩や樹木に着生し、当寺では桜の木に着生させてあります。
花色は白色、ピンク色がある風流な花ですね。
一名を「岩薬(いわぐすり)」と呼ばれ、古い茎の部分を煎じて飲むと体に良い効能があるようです。

花言葉は、私を元気づける・華やかな愛です。

Date: 2011/05/07(土)

釣鐘水仙(つりがねずいせん)

ユリ科シラー属。
ヨーロッパの針葉樹林に原生し、最近良く見かける花です。
葉が水仙に似て、花が釣鐘状・・・花名は至って単純。
花は少し芳香があり、花色も青色、淡い紅紫色、白色などで、長い茎に花をたくさん付け、一際目を引きます。

花言葉は、冷静・不変・哀れです。

Date: 2011/05/08(日)

シラー

ユリ科シラー属。
昨日の「釣鐘水仙(つりがねずいせん)」と同種ですが、
まったく見映えが違いますね。
原産地は地中海沿岸で、古くから輸入され、青色や紫色の星形の花が八方に広げて咲きます。
丸く大きな花穂で、芸術的な花で、かたまって咲いていると見応えがあります。

花言葉は、辛抱強さ・多感な心・哀れ・寂しい・変わらない愛・隠れた価値・冷静です。

Date: 2011/05/09(月)

木香薔薇(もっこうばら)
バラ科バラ属。
フェンスを利用して植えられています。
中国原産の花で、江戸時代から庭木として栽培されています。
八重咲きの花で、枝には薔薇特有のとげはありません。
白花と黄色花とがあり、白花の方が香りの良さがあります。
黄色の花を「黄木香薔薇(きもっこうばら)」と呼ばれることもあります。

花言葉は、純潔・あなたにふさわしい人・初恋・幼い頃の幸せな時間です。

Date: 2011/05/10(火)

朴の木(ほおのき)

モクレン科モクレン属。
日本全国の産地に分布する落葉高木で、香りのある大きな白色の花が、上向きに咲きます。
中心に雄蘂と雌蘂が集まり、雄蘂は赤色になります。
葉も大きく肉厚で、この葉を使い刻んだ山菜と味噌をのせて焼いたものは「朴葉焼き(ほおばやき)」と呼ばれ、岐阜県や長野県等では、どこのお宿でも夕食で提供されます。
香ばしい匂いにお酒も進みますね?。
材は軟らかく均質で、下駄の歯や家具の引き出し、版画用の板などに使われています。

花言葉は、尽力・自然の愛情・誠意ある友情です。

Date: 2011/05/11(水)

踊子草(おどりこそう)

シソ科オドリコソウ属。
草地のやや半日陰地にかたまって咲いています。
葉は対生し、葉の下にぐるりと白色の花が咲き、花の形が笠をかぶった踊り子に似ることから花名があります。
花色は白色とピンク色とがあり、花の部分にあるひげがちょっと痛そうですね。
別名を「踊花(おどりばな)」また「虚無僧花(こむそうばな)とも呼ばれ、若葉は食用になり、根は薬用になります。

花言葉は、陽気・快活です。

Date: 2011/05/12(木)

ブルーベリー

ツツジ科スノキ属。
花の咲くこの時期、わが家の子供達は花にはまったく興味を示しません。
夏以降、青紫色の実が熟す頃、この実の争奪戦が始まります。
(苦笑)。
甘みがあり、せっせと生食しています。
北アメリカ原産で、戦後の1951年に渡来した花木で、壷状の「馬酔木(あしび)」に似た白い花が咲き、実は生食はもとより、ジャムやゼリー、お菓子の材料に使われます。
実には目の疲れを癒す、「アントシアニン」が含まれています。

花言葉は、知性・好意・信頼・思いやり・親切です。

Date: 2011/05/13(金)

郁子(ムベ)

アケビ科ムベ属。
和名が面白いですね。「郁子(いくこ)」さんを・・・これからムベさんと呼びましょうかね。(苦笑)。
暖地の山地に生える常緑のつる性の植物です。
花色は内側がエンジ色で、白色の反り返った花です。
アケビ科に属し、秋にアケビに似た実が付き、色は緑色から紫色に変わり、実は開くことはありません。
果肉は甘く、生食出来ます。
また、茎や葉は利尿剤として使われます。

花言葉は、愛嬌です。

Date: 2011/05/14(土)

都忘れ(みやこわすれ)
キク科ミヤマヨメナ属。
日本原産の山野に自生する「ミヤマヨメナ」の園芸品種です。
境内の西日の当たらない、「躑躅(つつじ)」木の下でひっそり咲いています。
花色は白色、紫色、ピンク色とその中間色や濃淡の花色があります。
花名の由来は、承久の乱に敗れた順徳院が島流しされた佐渡の地で、都を恋しがり、この花を見ると都を忘れるほど癒される、ことからの説があります。

花言葉は、穏やかさ・別離の悲哀・別れ・しばしの憩い・短い恋です。

Date: 2011/05/15(日)