花ごよみ 平成22年 12月 上旬

八手(やつで)

とうとう今年のカレンダーも一枚になってしまいました。
そして花木、野草と一番花の乏しい時期でもありますね。
今日の花は日陰地に咲く花で、少々花をアップにしすぎたかな?。
手のひら形の大きな葉が特徴的で、円錐花序の白色の丸い花を枝先にまとめて咲かせます。
別名を「天狗の羽団扇(てんぐのはうちわ)」といい、大きな葉に魔物を追い払う力があるといわれることからの花名です。
民間療法でこの葉を入れた浴場はリュウマチに効能があり、植物全体に含まれるファチンというサポニンには去痰作用があります。
俳諧では「八手」は冬の季語に入ります。
そろそろ冬本番を迎えますね。皆さん春まで寒さとうまくお付き合いをしましょう。

花言葉は、分別・おだやかです。

Date: 2010/12/01(水)

紫式部(むらさきしきぶ)
川沿いの山すそに自生しています。
夏の時期に淡い紫紅色の可憐な花を咲かせ、晩秋には赤紫色に熟した果実が付きます。
とてもこの実の色合いが、私は好きです。
良く庭木として植えられ「紫式部」と呼ばれる花木は、正式には「小紫(こむらさき)」です。
花はほぼ同じですが、実の付き方が紫式部がまばらに実を付けるのに対し、小紫は枝に沿ってかたまって実を付けます。

Date: 2010/12/02(木)

冬珊瑚(ふゆさんご)

球状の実から、「玉珊瑚(たまさんご)」の別名もあります。
ブラジル原産で、明治中期に渡来した低木の花木です。
五月から十月頃までと花期は長く、鐘形で白色の「茄子(なす)」に似た小さな花を咲かせます。
花を観賞するよりも、やはりこの花木は実を鑑賞するのがベストで、緑色、黄色、橙色の実が混在し、同時に楽しめるのが魅力です。

実は綺麗ですが・・・有毒のようでご注意を。

Date: 2010/12/03(金)

枇杷(びわ)

梅雨入りの前に、黄橙色の実を付ける枇杷。
甘みがあり生食にしますが、種が大きく果肉の少ないのが食いしん坊の私には、ちょっと不満です。(苦笑)。
中国、日本原産の常緑高木で、初冬に五弁の白色の花を咲かせます。
ただ花を中心に褐色の腺毛が密生するため、花の見映えはあまり良くありません。
葉が楽器の「琵琶(びわ)」に似ることからの命名です。

花言葉は、治療です。

Date: 2010/12/04(土)

棕櫚(しゅろ)

五月から六月にかけ、ちょっと不気味な黄色の花房を付ける棕櫚。
この植物にも実が付くんですね。
小さな実が葡萄(ぶどう)状に、びっしりと付きます。
初めて目にした実は、やはり不気味に異様に映りました。この実は熟すと、青黒くなるようです。

まさに不気味さ倍増ですね。(苦笑)。

Date: 2010/12/05(日)

鼠黐(ねずみもち)

まさにネズミの糞、しかしこの実に薬効があるとは・・・。
三ヶ月以上熟成させると、濃いブドウ色の果実酒が出来、飲用すると滋養強壮、疲労回復、健胃整腸などに効能があるようです。
・・・まさかこれを飲むと、ネズミのような糞は出ないでしょうね???。(苦笑)。
花は梅雨時期に、今年枝の枝先に白色の小さな花がまとまって咲きます。

Date: 2010/12/06(月)

千両(せんりょう)
半日陰を好み、常緑の葉と、赤色のコントラストが非常に綺麗です。
お正月の生け花や寄せ植えに、「万両」とともに、良く使われます。
赤い実が暖かさを感じさせるのでしょうか???。
良く千両と万両が対比されますが、千両はセンリョウ科、万両はヤブコウジ科に属します。
実の付き方は千両が葉の上に、万両は葉の下に、そして上に実が付くこの千両の方が、鳥の餌になるのが早いようです。

Date: 2010/12/07(火)

葉牡丹(はぼたん)

冬の花壇は寂しいもの。
しかしこの植物が寂しい花壇を、賑やかにしてくれます。
ヨーロッパ原産で、十七世紀に渡来した、キャベツやブロッコリーの仲間です。
葉がキャベツに似ていて、「花キャベツ」の別名もあります。
葉の形で系統が分かれ、古くからある(東京)丸葉系、葉縁が縮れるちりめん(名古屋)系、東京丸葉よりも葉がやや波打つ大阪丸葉系、葉に切れ込みが入るさんご系、切れ込みの深いくじゃく系などに分かれます。

Date: 2010/12/08(水)

柊(ひいらぎ)

初雪が降る頃に咲く花木で、冬到来を告げる花です。
葉には光沢があり、縁はギザギザの尖った葉で、触ったり当たったりすると、痛みがあります。
花は白色の小さな四弁の花が反り返って咲き、上品な香りをともないます。
葉のギザギザが魔を払うといわれ、節分の日に軒先に飾るのはご存知の通りです。

花言葉は、機知・剛直・先見・用心です。

Date: 2010/12/09(木)

西洋柊(せいようひいらぎ)

昨日の日本版「柊」は、今まさに花の開花期。
この「西洋柊」は、五月〜六月にかけ、薄い黄緑色の小さな花を咲かせます。
花名の通り、ヨーロッパ南部地方の原産で、冬には赤い実を付けます。
日本の柊に比べ、葉のトゲトゲは少なく、西洋でもこの木を玄関に飾り、魔除けにするようです。

日本も西洋も信仰心の篤い人種なんですかね?。

Date: 2010/12/10(金)

万年青(おもと)

万年青と書き、おもと。
葉は革質で光沢があり、冬でも枯れずに青々としています。
原産地は日本とも中国ともいわれ、江戸時代にたくさん栽培され、現在では千品種以上あるようです。
初夏に白色の小花が咲き、秋に橙色の綺麗な実が付きます。
「おもと」の花名の由来は、根茎が太く大きいことから、また大分県の「御許山(おもとやま)」で良質のオモトが産出されたことからの説があります。

Date: 2010/12/11(土)

黄楊(つげ)
画像の黄楊の木は、「草黄楊(くさつげ)」のようです。
株立ち性で、樹形が丸くなり、垣根に利用されています。
早春に葉の色と似た、目立たない小さな黄色の花が枝先に咲きます。
黄楊の木は材質が緻密で堅く、細工物に利用され、主に印材、定規、櫛、将棋の駒などに用いられます。
冬の時期黒い実がなり、緑に黒のコントラストに面白味があります。

Date: 2010/12/12(日)

薮蘭(やぶらん)



境内の木々の根元に、ちょっとしたアクセントとして植えられ

ています。

暑い盛りの夏から秋にかけ、紫色の穂状の涼しげな花を咲かせ

ます。

花が終わり、花茎にびっしりと黒紫色の実を付けます。

わが家の子供達は、この実を採りお互いにぶつけ合い楽しんで

います。


Date: 2010/12/13(月)


隠れ蓑(かくれみの)

新しく植物の名前を知ることは、嬉しいことです。
山手に入ると結構目にしていましたが、この度判明。
嬉しいですね。
「八手(やつで)」の葉に似ているのが特徴的で、葉は三裂しますが、成木になると楕円形の卵形になります。
葉は厚く革質で、光沢があります。
夏の暑い盛りに、枝先に淡い黄緑色の花を咲かせます、冬には丸形の果実がなり、熟すと黒色になります。

Date: 2010/12/14(火)

吾亦紅(われもこう)
完全に時期はずれですが・・・まだ咲いていたので・・・。
暗赤色の丸い花穂がユニークで、派手さはありませんが秋を代表する花です。
図鑑には山野でよく見られると書いてありますが、当地ではあまり見かけませんが。
画像の花も、寺の庭に咲いているのをパチリ。
葉は地面近くの茎に付き、花茎が伸び上がり先端に花を咲かせます。
漢方で根茎を乾燥させ、止血薬に使用されます。
花言葉は、愛慕・感謝・変化です。

Date: 2010/12/15(水)