花ごよみ 平成22年 9月 下旬

白金葦(しろがねよし)

秋の空に、白い穂の花が良くマッチしています。
南アメリカ原産で、一般的には「パンパスグラス」と呼ばれ、アルゼンチンの「パンパ」と呼ばれる草原地域にはこの植物が群落を作っているようです。(壮観な見応えでしょうね)。
ススキを大形にした植物で、羽毛状の穂が非常に美しさがあります。

花言葉は、光輝・人気です。

Date: 2010/09/16(木)

玉紫陽花(たまあじさい)
山地や川沿いの木陰に咲く花で、当寺の境内にもたくさんこの花があります。
開花前の蕾は「球状」で、開花すると花全体は「額紫陽花(がくあじさい)」に似ています。
葉は大きな楕円形、縁はギザギザで、葉全体はザラザラしています。
中心の両性花は紫色、まわりの白色の部分は装飾花です。白色と紫色のコントラストの良い花です。

Date: 2010/09/17(金)

大毛蓼(おおけたで)

東南アジア原産で、鮮やかな赤紫色の紐状の花が好まれ、本来は観賞用として植えられたものが、現在では河原や荒地で見かけられます。
人の背丈を越える大形で花穂は太く、途中で曲がって垂れ下がります。
江戸時代には、葉を揉んで害虫に刺されたときの解毒に使ったようです。

花言葉は、雄弁・汚れない心・思いやりです。

Date: 2010/09/18(土)

大犬蓼(おおいぬたで)

昨日の「大毛蓼(おおけたで)」と、同じ場所に咲いています。
俗に「あかのまんま」といわれる、「犬蓼(いぬたで)」よりも大形の花です。
花穂は太くて先が垂れ下がり、花は密集して咲き、茎はやや赤味を帯びています。
花茎の節の部分が、大きく膨らむのが特徴です。
花色は淡い紅色と、白花があります。
タデ科の植物が目につきだすと、やっと秋到来の予感がします。

Date: 2010/09/19(日)

枸杞(くこ)

日本全国に分布する落葉低木とのことですが・・・。
あまり当地では・・・目にしませんが・・・。
枝には棘があり、初秋に花びらが五枚に裂ける「漏斗状」の、花芯が突き出た、淡い紫紅色の花が反り返って咲きます。
花の後小さなつややかに熟した実が付き、この実は健康食品として人気があり、乾燥果実で「クコ酒」を、葉は「クコ茶」になります。
根の皮は解熱や強壮薬に使われます。

花言葉は、お互いに忘れましょう・誠実です。

Date: 2010/09/20(月)

茄子(なす)

余談ですが、今年の家族旅行は「那須」に行って来ました。(苦笑)。失礼。

インド原産の野菜で、日本へは奈良時代に渡来したものです。
花は薄紫色で、「親の言葉と ナスビの花は 千に一つの 無駄もない」の諺通り、一つ花が咲くと必ず実がなります。
実は漬物や煮物、炒め物に利用されます。
私はやはり、茄子の朝漬けが一番好きです。
当地の農家の方いわく、今年は茄子が豊作とのことです。

花言葉は、真実です。

Date: 2010/09/21(火)

葛(くず)
秋の七草の一つで、茎は丈夫で回りの木々を蔓で覆ってしまう生命力があります。
花は下の方から咲き、五枚の花びらの蝶形花です。
根には多量のデンプンを含み、「葛根(かっこん)」として解熱の漢方薬に使われ、また葛粉にもされます。
大和の国(現在の奈良県)の国栖(くず)が葛粉の産地だったことからの命名です。
花も綺麗ですが、草刈機に巻きつく厄介な植物です。

花言葉は、治療・芯の強さ・恋の溜息です。

Date: 2010/09/22(水)

仙人草(せんにんそう)

林縁や草地に蔓を伸ばし、繁殖する植物です。
綺麗な四弁の白色の花で、とても良い香りがします。
花が終わると、実の先端に白色の羽毛状の毛が長く伸び、この毛を仙人の髭に見立てた花名です。
別名「馬食わず(うまくわず)」と呼ばれ、有毒の植物ですが、根は漢方では利尿剤や鎮痛剤にされます。

花言葉は、安全・無事です。

Date: 2010/09/23(木)

狐の孫(きつねのまご)

路傍や草地に咲き、境内にもびっしりと繁殖しています。
雑草ですが、花は小さなピンク色で申し訳なさそうに花が咲き、なぜか憎めない植物です。
全体に柔らかい短毛があり、茎は四角形で、良く分枝し株を作ります。
花は唇形花で下唇には昆虫に蜜のありかを示す、蜜標という白色の模様があります。

花言葉は、女性の美しさの極致・可憐美の極致です。

なかなか大胆な花言葉ですね。

Date: 2010/09/24(金)

玉簾(たますだれ)

白色の美しい花を「玉」に、葉の集まりの様子を「簾」にたとえた花です。
六弁の花が上向きに咲きます。
秋の花の風物詩「彼岸花(ひがんばな)」科の植物で、方や赤色、方や白色の花とコントラストが絶妙に良い花です。
花言葉は、期待・潔白な愛です。

この花を見るとつい口ずさんでしまう、あの口上の「さては、南京玉簾・・・」・・・私ばかりではないと思いますが・・・実はあなたも。

Date: 2010/09/25(土)

鶏頭(けいとう)

鶏の頭と書き「鶏頭」、うまいネーミングですね。
鶏の鶏冠(とさか)に、確かに似た花姿です。
熱帯アジアの原産で、日本へは万葉時代に渡来した花です。
花姿も多く、花が丸くなって咲くものや、槍のように尖ったもの、羽毛状のものなど多種あります。
花色も赤色がメインですが、淡い赤色や黄色の品種もあります。
昔は草染めの原料として利用されたようです。

花言葉は、おしゃれ,感情的,奇妙,情愛,色褪せぬ恋です。

Date: 2010/09/26(日)

秋の野芥子(あきののげし)
秋のお彼岸も終わり、ことわざ通り酷熱の夏も一段落。
やっと秋の風が吹いてきました。
草地に人の背丈よりも高くなり、一際目立ちます。
花色は「春の野芥子」の黄色に対し、やや白みがかった薄い黄色の花です。
花は昼間開いて夜閉じますが、くもりや雨の日には閉じたままです。
茎や葉を傷つけるとミルク状の液を出しますが、食用になるらしい植物です。

花言葉は、控え目な人・幸福な旅です。

Date: 2010/09/27(月)

秋桜(こすもす)

秋の風に揺れる、秋桜。
秋にこの花がないと寂しいですね。まさに秋の風物詩の花です。
原産地はメキシコですが、すっかり日本の自然に溶け込んでいる花です。
早咲きと遅咲きがあり、長く花を楽しめるのも魅力です。
メキシコからは、1876年頃にイタリアの芸術家が持ち込んだのが最初、という説があります。
花色も豊富で、紅色、淡い紅色、ピンク色、白色等あります。

花言葉は、乙女の真心・乙女の純潔・調和・美麗です。

Date: 2010/09/28(火)

萩(はぎ)

あの酷熱の夏が嘘のような、今日この頃です。
秋の七草の一つで、草かんむりに秋と書く「萩」、秋を代表する花の一つです。
境内にも白花と赤花の萩が風情を醸し出しています。
花は豆のような蝶形で、山萩に比べ俗に宮城野萩といわれる境内の萩は、枝垂れるのが特徴です。
昔は枝や葉は家畜の飼料や屋根葺きの材料に、葉を落とした枝を束ねて箒(ほうき)に、根を煎じて、めまいやのぼせ薬にと広く人々の生活に溶け込んでいた植物です。

花言葉は、思案・前向きな恋・想い・内気・物思いです。

宮城県の県花に指定されています。

Date: 2010/09/29(水)

彼岸花(ひがんばな)
今年の夏の暑さで、開花の遅れた彼岸花。
今まさに見頃の時期を迎えました。田の畦や草地に生え、赤い花の群落は、見事の一語です。
古い時代に中国から渡来して、今では全国各地に自生しています。
地方により別名も多く、「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」「死人花(しびとばな)」「幽霊花(ゆうれいばな)」「捨て子花(すてごばな)」「天蓋花(てんがいばな)」「墓花(はかばな)」等、あまりいい意味の名前がないのは、昔中国で、葉と花を同時につけないものを嫌う習慣があり、それが花とともに日本に伝わって来たからだそうです。

特に曼珠沙華という名は、赤い花を意味する梵語(赤い花が天から降る慶事の兆しという仏教の経典による)で、葉が出ないうちに先ず花を咲かせるという「先ず咲き」を仏教と結びつけ、法華経の「摩訶まんだらげ曼陀羅華まんじゅしゃげ曼珠沙華」から文字をあてたそうです。

花言葉は、悲しき思い出・恐怖・陽気な気分・再会です。

Date: 2010/09/30(木)