花ごよみ 平成21年 7月 上旬
石榴(ざくろ)

西南アジアの原産で、花を観賞する花石榴と果実を収穫する美石榴とあります。
ブドウとともに、世界中でもっとも古くから栽培され、日本へは10〜11世紀頃渡来し、花木として広がったようです。オレンジ色の花は初夏の青空に映える美しさがあります。
秋にはオレンジ色の面白い形の実を付け、食すことも出来ます。
実には種が多く、アジアでは昔から子孫繁栄、豊穣のシンボルで、また実を煎じた液でうがいをすると、扁桃腺炎に効き、陰干しした花や実を煎じて飲むと下痢止めにこうのうがあります。

花言葉は、円熟した優美・子孫の守護・互いに思う・おろかしさ・節操・野心です。

Date: 2010/07/01(木)

花葱(はなねぎ)

まさに葱坊主の大形版。
アリウムという花の仲間のうち、ボール状の特徴的な花を咲かせる品種をギガンテウムと呼ぶようです。
中央アジア原産で、一メートル近い鱗茎の先端に丸い花を咲かせ、花色も白色、ピンク色、黄色、青色、紫色と多色あります。
名前の通り、ネギの仲間で、花、葉ともネギ独特の香りがあります。

花言葉は、正しい主張です。

Date: 2010/07/02(金)

毒痛み(どくだみ)
いろいろな薬効があり、毒や痛みをとるので「毒痛み」の名の語源といわれ、全草に独特の悪臭があります。
湿気のある半日陰地に生え、ハート形の葉の先端に、十字形の白色の花を咲かせます。
黄色の部分が雄蕊の葯(やく)で、花びらに見える白色の部分が総苞片です。
名前は悪いが気品のある花だと・・・私は思いますが?。
若い芽はテンプラで食され、全草を陰干し煎じて飲用すれば、利尿や動脈硬化の予防に、また湿疹やかぶれ、腫れ物には生葉の汁を患部に塗布し、効能があるようです。

花言葉は、白い追憶です。

Date: 2010/07/03(土)

小昼顔(こひるがお)

野原や林縁、道端など日当たりの良い荒地に咲きます。
つるを引き抜いても白い根が地中に残り、翌年もまた開花します。
花びらが五枚つながる漏斗状で、花色は淡いピンク色をしています。
同種の「昼顔(ひるがお)」と似ていますが、花色は昼顔よりも薄めです。
茎は左巻きに巻きつき、巻きつくものがないと、つる同士が絡み合い、繁殖します。

Date: 2010/07/04(日)

紫露草(むらさきつゆくさ)

お檀家さんから頂戴した花です。
繁殖率が非常に良く、なおかつ放任状態でも良いのが、私にうってつけの花です。
この花を観察すると、晴れ間の日よりも、曇り空または雨の日の方が花が開くようですが・・・。
難点は花茎が弱く、風雨が強いと倒れるのが残念です。
蕾をたくさん付け、次々に花を咲かせる植物です。

花言葉は、貴ぶ・尊敬しているが恋愛ではないです。

Date: 2010/07/05(月)

紫式部(むらさきしきぶ)

山野に自生する落葉低木で、当地でも結構目にします。
秋に付ける紫色の実が目に留まりますが、淡い紅色の可憐な花も見応えがあります。
境内の山裾にも自生し、この花が咲くと、まもなく梅雨明けかなと予感させます。
秋の紫色の実の清楚な美しさを、平安美女の「紫式部」にたとえた花名です。

花言葉は、聡明・上品・愛され上手・聡明な女性です。

Date: 2010/07/06(火)

梔子(くちなし)

境内に咲く梔子が例年以上に蕾を付け、八重の純白の花を咲かせています。
家内いわく・・・冬の消毒が効いた成果と・・・自慢げです。一重のものと八重のものがあり、八重の方が遅咲きで、初冬の実は一重の花にしか付かないようです。
花は非常に甘い香りがあり、庭木に是非一本欲しい花木です。

花言葉は、とてもうれしい・幸福者・私はあまりにも幸せです・喜びを運ぶ・清潔・清浄・夢中・優雅です。

Date: 2010/07/07(水)

擬宝珠(ぎぼうし)
緑の葉が美しい植物です。
半日陰でも育ち、花が終わり葉を刈り取っても翌年には、立派な葉と花が咲きます。
葉の間から長い花茎を出し、列状に花が並び、花はやや下向きに咲き、花色は薄い青色で、ほとんど白色に近い色気です。
橋の欄干や、寺の宝珠に似ることから花名があります。

花言葉は、心の落ち着き・沈静です。

Date: 2010/07/08(木)

薮萱草(やぶかんぞう)

境内の参道に咲く植物です。
八重の萱草で、オレンジ色の花はいかにも夏らしい花です。
花序は二分枝し、それぞれ三〜四の蕾を付けます。
一日花ですが、次々に蕾が開花し、長く花を観賞することが出来ます。
春先の若葉は山菜として、食用にされます。

花言葉は、物忘れです。

Date: 2010/07/09(金)

印度浜木綿(いんどはまゆう)

この花の名前には異論があり、本来の「印度浜木綿」は、花びらの真ん中に濃いピンク色の縦筋があるようですが・・・。
しかし一般的に画像の花を、「印度浜木綿」と呼んでいるようです。???。
茎の下の部分から長い花茎が出てきて、蕾の中から十以上の白色の花がラッパ状に開花します。
ただ花が終わると花茎が倒れ、ちょっと美観が悪いのが難点ですね。

Date: 2010/07/10(土)

合歓の木(ねむのき)

山と田園風景の広がる当地。山に目を転ずると、この花木のピンク色が目に留まります。
梅雨時期、蒸し暑くなってくると、この花が開花する・・・
初夏の花です。
花は夕刻に開花し、朝一番が花の見頃です。
花は化粧用の刷毛(はけ)に似てフワフワ感があり、繊細な葉とピンク色の花が優しげです。
葉には芳香があり、抹香に利用されます。

花言葉は、歓喜・創造力です。

Date: 2010/07/11(日)

虎杖(いたどり)

不思議な漢字を当てる植物ですね。
日当たりの良い山野に生え、若芽と茎は酸味があり、食用になります。
当地では「スカンポ」と呼びますが・・・。
大きめの葉に白色の花で、山野でも良く目立ちます。
若芽を揉んで柔らかくしたものを傷のできた患部に張り、出血を止める効能があります。
痛みをとることから「疼取(いたみとり)」が転訛してイタドリと命名されたようです・・・ナルホド。

花言葉は、回復です。

Date: 2010/07/12(月)

洋種山牛蒡(ようしゅやまごぼう)
不思議な花、不思議な黒い実を付ける植物です。
北アメリカの原産で、本州から九州にかけ帰化した花で、茎や枝の先に総状の、やや赤みを帯びた花を咲かせます。
花の中にある実が熟し、緑色から紫黒色に変わり、水分を多く含み、つぶすと赤紫色の汁が出てきます。
「牛蒡」と花名が付きますが、根に有毒成分があり、食すことは、出来ません。

Date: 2010/07/13(火)

紫君子蘭(むらさきくんしらん)

一般的に「アガパンサス」と呼ばれる花です。
初夏に長い花茎を伸ばし、先端に白色・青紫色の小さな百合のような花を次々と咲かせる、涼感あふれる花です。南アフリカ原産の花で明治時代中期に渡来した花です。
根は太く強いので、斜面や土手などの土の流失を防ぐのに、役立つようです。

花言葉は、恋の季節・恋の便り・恋の訪れです。

Date: 2010/07/14(水)

姫桧扇水仙(ひめひおうぎすいせん)
南アフリカ原産の花で、夏らしい赤色の花です。
茎の先端に穂状の花が咲き、夏花壇に良く使われる花です。
手入れが要らないほど強健な花で、有機質の肥料を十分に与えると立派に育ちます。

花言葉は、気品ある精神です。

Date: 2010/07/15(木)