花ごよみ 平成21年 11月 上旬
薬師草(やくしそう)
山野や荒れた草原で見られる、多年草です。
葉の基部が茎を抱くように付き、切ると白色の乳液を
出します。
黄色の花で、花びらは11枚程度あります。
若芽は茹でて食すことが出来ます。
「薬師」の名前が付きますが、茎葉が薬師如来の後背に似る説と、薬効があるからという説があります。
花言葉は、賑やかです。

Date: 2009/11/01(日)
猿捕茨(さるとりいばら)
花の時期に目を楽しませてくれた、境内の花木が晩秋から実を付け始めています。
つる性の植物で、茎に鋭い棘があり、秋に赤い実をたくさん付けます。
茎が節ごとに曲がり棘があり、通りかかる猿も引っかかってしまう意味合いで名前が付いています。
花は4〜5月頃に目立たない薄い黄色の花を集団で咲かせ、葉は瑞々しい光沢のある緑色で、西日本では若葉で
餡餅(あんもち)を包み、端午の節句の柏餅のカシワの代わりに
代用されているようです。

Date: 2009/11/02(月)
めなもみ
草地に生える花で、黄色の花を咲かせますが、あまり
目立たない地味な花です。
茎には横向きの白い毛が密生し、花の付いている柄からはベトベトする粘液が出ます。
この粘液が衣服や動物の体に付き、そう果と呼ばれる実が運ばれて行きます。
茎は赤味を帯び、左右対称に枝を出し、直立します。
Date: 2009/11/03(火)
山茶花(さざんか)
11月を迎え、大分冷え込んできた昨今です。
花の少ない晩秋から初冬にかけ咲き出す、日本原産の花木です。
お正月を過ぎても花が楽しめ、香りも上品な花で、花色も白色から赤色まで多彩にあります。
枝先に花が平に開き、中心の雄蕊は淡い黄色で、花弁と雄蕊はばらばらに散ります。
花言葉は、清雅・控えめな心・ひたむきな愛・謙譲・愛嬌・理想の恋・謙遜です。
余談ですが、先日この花咲く曲がり角で、焚き火をした私です。(苦笑)。

Date: 2009/11/04(水)
丸葉車輪梅(まるばしゃりんばい)
五月、暖かくなると梅の花に似た五弁の花を咲かせる、この花木。
葉が枝先に車輪状に集まります。
別名を「花木斛(はなもっこく)」と呼ばれ、白色の花は
美しさがあります。
秋から初冬、葡萄(ぶどう)ともブルーベリーともいえる、実をたくさん付けます。
口のいやしい私・・・食べれないのが残念です。
鹿児島県の奄美大島では、この樹皮を大島紬(おおしまつむぎ)の染料として使われます。

Date: 2009/11/05(木)
烏瓜(からすうり)
夏の夜に、レース状の白い花を咲かせる烏瓜。
秋に蔓状の茎に、赤い実が下がります。
この実の中には、無数の黒い種があり、その形が打ち出の小槌に似ているというので、財布の中に入れておくとお金が貯まるとか?。
・・・私も入れていますが、一向に増える気配はありません。
また実は、薬用で咳止め、去痰、鎮痛に利用され、
果肉は肌荒れやしもやけに効能があります。
別名を「玉章(たまずさ)」「狐の枕(きつねのまくら)」
と呼ばれます。
そういえば先日、狐がこの実を枕に寝ていたのを目撃しました。(嘘です)。

Date: 2009/11/06(金)
ピラカンサス
五月から梅雨前にかけ、白色の花を咲かせる花木です。
花の時期には枝一面に白い花が盛り上がるように咲き、迫力があり、秋には花にも負けぬくらいに枝全体が赤い実で染まります。
ヨーロッパ南西部から小アジアの原産で、実がオレンジ色になるものは、中国南西部の原産で、日本名を「橘擬(たちばなもどき)」といい、赤い実を付けるものは、ヨーロッパ東南部の原産で、日本名を「常盤山櫨子(ときわさんざし)」と呼ばれています。
小鳥がこの実を好んで食べ、私も鳥真似・・・甘味のある美味しい実でした。

Date: 2009/11/07(土)
姫蔓蕎麦(ひめつるそば)
枝先に金平糖(こんぺいとう)を乗せたような、可愛らしい花です。
白色とも?淡いピンク色の花とも?いえる花色です。
ヒマラヤ地方原産の花で、明治時代中期に渡来し、放任主義でも良く育ち、繁殖率も良い花です。
寺の境内にも植えられ、手間もかからず、横着な私にはもってこいの花です。
葉には縞模様が入り、秋にはその葉が紅葉します。

Date: 2009/11/08(日)
西洋風蝶草(せいようふうちょうそう)
時は11月、夏に開花するこの花が、寺の花壇ではまだまだ咲いています。
アメリカ原産の花で、花色は白色かピンク色で、葉先にまとまって花序を作り、花は下から順に咲いていきます。
移植を嫌う植物で、直播して夏に花を咲かせます。
集団で咲いている風情は、見応えのある花です。
風が吹き、花が蝶のように舞う・・・粋な花名ですね。
花言葉は、あなたの容姿に酔う・小さな愛・風に舞う胡蝶・思ったより悪くないです。

Date: 2009/11/09(月)
柚子(ゆず)
境内の柚子が今年は当たり年か、木がしなるほどたくさん実を付けています。
実は凹凸があり、ちょっと見不細工ですが、鍋物やお吸い物に香り付けに使われ、ほのかな香りが食欲をそそります。
先日もテレビでやっていましたが、柚子を入れたお風呂に入浴すると、非常に保温効果があるといっていました。
我が家の子供達は野生児そのもの、柚子を蜜柑の如く生食しています。
〜〜〜スッパ。

Date: 2009/11/10(火)
栴檀草(せんだんぐさ)
古い時代に渡来した植物で、雑草地に群落を作って咲きます。
葉が花木の「栴檀」の似ることから、花名があります。
あまり見場のある花ではなく、気の毒に草刈りの餌食になってしまう運命です。
花は黄色花が多いようですが、当地のこの花は白花を付ける一名「白の栴檀草(しろのせんだんぐさ)」のようです。

Date: 2009/11/11(水)
黐の木(もちのき)
初冬に木全体が赤く熟した実に包まれます。
冬に実を付ける花木は赤色の実が多く、小鳥たちの目印で赤くなるのでしょうか?。
春四月には若い幹を取り巻くように、黄色の小集団花を咲かせる雌雄異株の花木です。
樹皮からトリモチが取れることから命名されていますが、現在ではトリモチでの鳥の捕獲は禁止されています。
Date: 2009/11/12(木)
銀葦(しろがねよし)
南アメリカ原産で、アルゼンチン近辺の「パンパ」草原に群生することから、「パンパスグラス」と呼ばれています。
ススキの大型判で、薄茶色の羽毛状の穂が美しい
植物です。
日当たり地で栽培され、乾燥にも強く強健で、大株になり花穂も長く太陽が当たると光り輝く様は、荘厳さがあります。
花言葉は、光輝・人気です。

Date: 2009/11/13(金)
栴檀(せんだん)
梅雨前にプロペラ状の紫色の花が咲く花木です。
秋に楕円形の緑色の実が枝一面に付き、落葉後も実は木に残ります。
材は建築用装飾、家具、木魚、下駄などに使われ、漢方では、実、樹皮、根皮が駆除に用いられます。
鳥には好まれない実のようで、赤い実がなくなると最後に口を付ける実です。

Date: 2009/11/14(土)
石蕗(つわぶき)
境内に植え込まれたばかりなので、花の少ないのは
ご愛敬ということで・・・。
常緑で光沢のある葉が特徴で、日陰でも良く育つ植物です。
葉は花名の通り「蕗」に似て、花は鮮やかな黄色です。
冬から春にかけ、若葉を摘み取り佃煮にしたものを、
「キャラブキ」と呼び、食用にします。
また葉を火であぶったものは、腫れ物や湿疹に薬効があります。
花言葉は、愛よよみがえれ・謙遜・先を見通す能力・謙譲です。

Date: 2009/11/15(日)